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子どもと読む絵本子どもの好きなものを、全力で肯定できるひと

2016.09.28

こんにちは、ハナコママのmama’s STORY 担当の宮本です。こちらのページでは、自分が読んでみて気になった絵本や、読み聞かせて子どもに好評だった作品をご紹介していきます。

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『おきにいり』という絵本の主人公のタムくんは、魚の服がお気に入り。いや、魚の服、ではなく、魚の着ぐるみですね。「これ、ぼくの おきにいり。おかあさんが つくってくれたんだ。」という言葉ではじまり、魚を着て、幼稚園に登園する、というお話です。

服が作られた背景については語られず、朝起きていきなり着ぐるみに着替えるところから始まるので、読んでいる側としてはびっくりです。え? これ、おかあさんが作ったの? で、これで登園するの? 大丈夫? と謎だらけ。にこにこと送り出しているおかあさんが、かなりの大物に思えます。

近所のおばちゃんたちは、魚の姿のタムくんを見て、ニヤニヤしながら噂話。小さな女の子は怖がって泣いてしまう。ネコも驚いて塀から落っこちる。でも、園の先生は、にこにこしてタムくんを迎え入れます。

もしかして、園のイベントで仮装する日だったのかな?という私の予想も裏切られ、ほかの子どもたちはふつうのかっこう。びっくりしている子どももいるけれど、子どもたちの反応は上々です。タムくんのおきにいりを、みんなが自然に受けとめている姿になんだかじーんとします。

流行とか、ブランドとか、値段とか。大人が気にしがちな情報に左右されない、ちいさな子どもの「好き」という気持ちは、とても純粋でゆるぎないもの。その気持ちを親として全力で肯定してあげたい! とは思うのですが、なかなかそうもいかなくて。

子どもが冬に甚平を着たがると「夏に着るものだからやめなさい!」、ボーダーのシャツにボーダーのパンツを合わせると「目がチカチカするから着替えようか!」とつい否定する方向に。親のほうは凝り固まった価値観から抜けられないんですよね。

人の目や常識にとらわれずに、子どもの好きなものを受け止めて、応援してあげる。この本を読むたびに、こんなふうに、おおらかなおかあさんになりたいものだ、と思います。


『おきにいり』
作・田中清代
ひさかたチャイルド 1000円(税別)

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