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藤田あみいの「懺悔日記」・9きっと、きっとどうにかなる。だってこんなに可愛いんだから【懺悔日記・9】

2017.03.03

妊娠出産を経て、深刻な産後うつに。
三年の月日をかけてようやく母親になった、わたしの懺悔の日記。

この連載は……

出産後、ある時期から深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、3年間にわたる気持ちの揺れを克明に綴った日々の記録「懺悔日記」。その内容を、少しずつ公開していきます。


第9回・三重への帰省

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2014年4月30日 東京へ帰る 

世間はゴールデンウィーク。専業主婦の私には関係ないのだ。

連休中なので妹のナタリーが羽田空港まで迎えに来てくれた。本当によく手伝ってくれる良き妹を持って姉は幸せだ。

ナタリーはてーたんとの感動の再会に心底グっときていた。てーたんが好きすぎて叔母バカ状態である。帰宅後、てーたんは、パパののっぴとも久々の再会でとてもよく遊んでもらっていた。

東京での暮らしは不安でいっぱいだけれど、てーたんを愛してくれる人がこんなにもたくさんいるからなんとかやっていける。

ナタリーはGWが終われば静岡に帰ってしまう。そうしたらたった一人で育児をしなくてはならないけれど、きっと、きっとどうにかなる。だってこんなに可愛いてーたんがここにいてくれるから。

2014年5月2日

ナタリーが静岡へ旅立っていった。吉祥寺でわかれて、そのままベビーカーを押しててーたんと二人で三鷹まで帰った。

みんないなくなってしまった。てーたんと二人きりの帰り道は夕日がとても綺麗で、なぜだか心細く感じた。

でも明日は三重に行くのだ。ゴールデンウィークは三重のじいじとばあばの元へ。初の新幹線、どうなるかな。

2014年5月2日

GW後半。新幹線、JR、ローカル電車を乗り継ぎ、三重に無事ついて、今日はお宮参りの日。

本当は100日の時にやるそうだが、北海道にはそういった風習すらないので、結構アバウトにしてしまったが良いものか。まあ、時期は遅いが、やるんだからいいに決まってる。やらないよりはいい。

古い写真館で3種類の写真を撮った。家族写真と、ドレスを着たてーたんの写真と、着物を着たてーたんの写真だ。

ドレスに付属しているヘッドドレスが全く似合ってなくてすごく愛おしかった。てーたんは髪の毛がほぼはえてない。産まれた時点でふさふさの子もいるというのに、どういったことなのか。

なんなら、産まれた時はえていた髪が一旦全部抜けたような気がする。絶対産まれた時より髪の毛が薄くなっている。でも毛のないその頭と幼い風貌がたまらなく可愛い。自分は何も持っていませんよ、とでも言いたいのか。小さな手のひらをみるたびに涙が出そうになる。不思議ときちんと親のような気持ちも芽生えてくるものだ。

そのあと、神社に行って、いわゆるお宮参りというのをやった。てーたんは泣いていたが、神主さんに抱かれて神様の前に連れて行かれた時はじっとしていた。幸あれ幸あれ。

夜はお義母さんが焼肉を振舞ってくれた。義実家といえど、とても落ち着くことができた。いいところに嫁いだと思う。

(次号に続く)

これまでの連載
第1回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」
第2回「肉体的には限界だが、休むわけにはいくまい」
第3回「涙が出そう。すべての時間が赤ちゃんまみれ」
第4回「小さな腕に注射の管が刺さっている。私のバカ」
第5回「わからないことだらけで苦しい。どうして誰も傍にいてくれないの」
第6回「お腹の中でお星様になった子のこと」
第7回「どーでもいい細かいことがいちいち気になってしまう」
第8回「最高過ぎる実家暮らし。東京に帰るのがとても不安だ」
第9回「きっと、きっとどうにかなる。だってこんなに可愛いんだから」
第10回「汗疹がよくならない。もう何が正解なのやらわからない」
第11回「表現しがたいが、てーたんが回転するようになった」
第12回「離乳食はほとんど食べず、三角コーナー行き」
第13回「誰も言ってくれないけど、私、おつかれさま」

藤田あみい

イラストレーター・デザイナー・エッセイスト。
「無印良品の家」のウェブサイトで「ぜんぶ無印良品で暮らしています~三鷹の家大使の住まいレポート~」を執筆中。
2016年に同タイトルの本を出版。現在韓国語・台湾語に訳され、幅広い層の人へ向けて発信を行っている。
趣味はショッピング。夫と娘が生き甲斐。

「懺悔日記」読者へのメッセージ

妊娠・出産を得て、わたしは強迫性障害という病気になってしまいました。
強迫性障害を簡単に言うと「潔癖性」というようなものがわかりやすいと思います。
私の場合は潔癖ではなく、「『娘に障害があるのでは』という強迫観念が浮かんでくる。」というのが症状です。
愛する子供を育てていて、一瞬でも「この子に何かあったら」と不安を感じる人は少なくないと思います。
このブログはそんな気持ちのドツボにはまってしまった私の懺悔の日記です。
「ありのままを受け入れる」そこに至ることが難しい人に向けて、少しでも気が軽くなればいいなと思い書き連ねています。
藤田あみい

「懺悔日記」連載一覧