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藤田あみいの「懺悔日記」・15知らないおばさんに「子どもは希望」と言われて、泣きそうになる【懺悔日記・15】

2017.03.24

妊娠出産を経て、深刻な産後うつに。
三年の月日をかけてようやく母親になった、わたしの懺悔の日記。

この連載は……

出産後、ある時期から深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、娘のてーたんを育てながら3年間にわたる気持ちの揺れを克明に綴った日々の記録「懺悔日記」。その内容を、少しずつ公開していきます。


第15回・つかまり立ち

15

2014年8月8日 

というわけで旅立ちだ。悲しい。

てーたん、一時間半のフライト、なんとかずーっと寝ていてくれた。奇跡としか言いようがない。

その後の吉祥寺までのリムジンバスもずっとニパニパ笑っていた。神なのかな…。

てーたんにがっつりと歯が生えてきている。下の前歯と右側。うう…おっぱいかまれるけどうれしい。

すっかり自由に動けるようになったので目がはせなくなった。一人遊びも上手になってきた気がする。抱っこしてほしいとき、体をよじ登ってくるようになった。ちゅーもしてくれる。これからまた大変だけど、がんばってやっていこう。

体重8.5kg。だいぶ増えなくなってきたような気がする。帰ってからスーパーに行った。

知らないおばさんに「子どもは希望」と言われて、泣きそうになる。なんかの勧誘ではないと思う。産後本当に涙もろくなった気がする。

帰宅後、わたしがする変な踊りによく笑ってた。かわいいなあ。希望だね。

2014年8月16日 

今日は妹のナタリーがきている。午後に帰っちゃうけど。

ナタリーの希望でウッドデッキでBBQした。ハンモックとプールも出した。てーたん、プールに足突っ込んだだけで泣いていた。

水着もせっかく着たけれど、これじゃあ今年はもう着なそうな気がしてきた。

ハンモックに揺られて一緒に寝た。ゆらゆらゆられる夏の終わり。蚊さえでなけりゃ最高なんたけどなあ。

そ、そして、ついに一人でつかまり立ちした!!すごいぜー!でも目が離せないぜーーーー!

いつも遅いのっぴが、奇跡の8時台帰宅。今日はよい日だ。離乳食は食べません。

夜になったらお椀とかボールとかをひっくり返して笑顔で遊んでいるてーたん。けがをしないで大きくなってちょうだいな。

家族3人で川の字になって寝てるとき、なんてなんて幸せなのだろうと思って涙が出た。誰もこの幸せを壊さないでください。お願いです。贅沢は言わないから、このままでいいから。

(次号に続く)

これまでの連載
第1回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」
第6回「お腹の中でお星様になった子のこと」
第7回「どーでもいい細かいことがいちいち気になってしまう」
第8回「最高過ぎる実家暮らし。東京に帰るのがとても不安だ」
第9回「きっと、きっとどうにかなる。だってこんなに可愛いんだから」
第10回「汗疹がよくならない。もう何が正解なのやらわからない」
第11回「表現しがたいが、てーたんが回転するようになった」
第12回「離乳食はほとんど食べず、三角コーナー行き」
第13回「誰も言ってくれないけど、私、おつかれさま」
第14回「会ったこともない人のことを想像して、私もがんばろっ!とはなれない」
第15回「知らないおばさんに「子どもは希望」と言われて、泣きそうになる」
第16回「自閉症。発達障害。検索結果が頭の中から消えてくれない」
第17回「ごめんね、ごめんね、どうしてこんな母親なんだろう」
第18回「障害や病気は医者が見つけるから、お母さんはこの子を可愛がってあげて」
第19回「強いお母さんになりたい。不安で震えが止まらない」
第20回「インターネットから得た余計な知識。どれも燃やして捨てたい」
第21回「これは母親の勘なのか、それとも私が異常なのか」
第22回「悲しいことにわたしは、娘を色々と試すようになっていた」
第23回「ただひたすらに「助けて助けて」と頭が悲鳴をあげていた」
第24回「この子に何か問題があってもいいじゃないか」
第25回「断乳した翌日、信じられないことが起きた」
「懺悔日記」連載一覧

藤田あみい

イラストレーター・デザイナー・エッセイスト。
「無印良品の家」のウェブサイトで「ぜんぶ無印良品で暮らしています~三鷹の家大使の住まいレポート~」を執筆中。
2016年に同タイトルの本を出版。現在韓国語・台湾語に訳され、幅広い層の人へ向けて発信を行っている。
趣味はショッピング。夫と娘が生き甲斐。

「懺悔日記」読者へのメッセージ

妊娠・出産を得て、わたしは強迫性障害という病気になってしまいました。
強迫性障害を簡単に言うと「潔癖性」というようなものがわかりやすいと思います。
私の場合は潔癖ではなく、「『娘に障害があるのでは』という強迫観念が浮かんでくる。」というのが症状です。
愛する子供を育てていて、一瞬でも「この子に何かあったら」と不安を感じる人は少なくないと思います。
このブログはそんな気持ちのドツボにはまってしまった私の懺悔の日記です。
「ありのままを受け入れる」そこに至ることが難しい人に向けて、少しでも気が軽くなればいいなと思い書き連ねています。
藤田あみい

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