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藤田あみいの「懺悔日記」・25断乳した翌日、信じられないことが起きた【懺悔日記・25】

2017.04.28

妊娠出産を経て、深刻な産後うつに。
三年の月日をかけてようやく母親になった、わたしの懺悔の日記。

この連載は……

出産後、ある時期から深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、娘のてーたんを育てながら3年間にわたる気持ちの揺れを克明に綴った日々の記録「懺悔日記」。その内容を、少しずつ公開していきます。


第25回 断乳

25

2014年12月26日

娘を保育園に預けようという案が持ち上がった。

その間私は一人仕事をして、娘は保育園。なんて効率の良い気晴らしのしかたなのだろうか。

しかし東京の保育園は当然すぐに入れるわけもなく、三重の保育園も満員御礼。残るは私の地元北海道釧路市。

かけあってみると、なんと1月から入れるとのこと。

その旨を家族一同に告げ、北海道に娘と二人、移動することにした。

その保育園の面談が今日だった。

自分が住み暮した町であってもよく知らないエリアだったため、なんだかすごく預けたくない…という気持ちになってしまった。

だが、この状態を少しでもよくするために、やはりやってみようということに。

そして私は近所のショッピングモールでアパレル店員の職に就くことになった。4月には東京の園のいずれかに入れると仮定してるので、3ヶ月と短い間だが、こんな風にして暮らすことになった。

正直不安しかないが、子どもと少しの時間でも離れるということは、お母さんの精神衛生上もとても良いという話を聞く。やってみるしかあるまい。

そしてショップ店員の経験もなく安易に服屋を選んでしまったが、うまくできるだろうか。

2014年12月29日

保育園に入る前にやっておかないといけないことがある。断乳だ。

お乳の飲み過ぎでまったく食事を受け付けないてーたん。

今日から絶対断乳と腹に決めて、飲酒をした。これでもう絶対にお乳をあげることはできない。

夜、眠るときはいつも添乳で寝かせていたが、今日はそれがない。くるでしょ? おっぱいくるでしょ? という顔をしているが問答無用に胸のあたりをトントンする。

当然もらえるハズのお乳がもらえず、泣く。泣く泣く。……30分後、娘は寝ていた。

や、やったのか。やったのか!? どういうわけか、一週間程度かかると言われていた断乳がわずか30分で終了してしまった。やったあー!!

そして翌日、信じられないことが起きた。

てーたんがめちゃくちゃにご飯を食べていた。ああ、なんて素晴らしい光景なのだろう。食パンもうどんもご飯もお魚も、なんでも食べる。今まではお乳で腹がいっぱいなだけだったようだ。

三角コーナーに即ダストインしていた離乳食も、これからは日の目を見るというわけだ。

ありがたい……ありがたい……断乳ありがとう……。久々に飲んだお酒は猛烈に美味しかった。

(次号に続く)

これまでの連載
第1回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」
第6回「お腹の中でお星様になった子のこと」
第7回「どーでもいい細かいことがいちいち気になってしまう」
第8回「最高過ぎる実家暮らし。東京に帰るのがとても不安だ」
第9回「きっと、きっとどうにかなる。だってこんなに可愛いんだから」
第10回「汗疹がよくならない。もう何が正解なのやらわからない」
第11回「表現しがたいが、てーたんが回転するようになった」
第12回「離乳食はほとんど食べず、三角コーナー行き」
第13回「誰も言ってくれないけど、私、おつかれさま」
第14回「会ったこともない人のことを想像して、私もがんばろっ!とはなれない」
第15回「知らないおばさんに「子どもは希望」と言われて、泣きそうになる」
第16回「自閉症。発達障害。検索結果が頭の中から消えてくれない」
第17回「ごめんね、ごめんね、どうしてこんな母親なんだろう」
第18回「障害や病気は医者が見つけるから、お母さんはこの子を可愛がってあげて」
第19回「強いお母さんになりたい。不安で震えが止まらない」
第20回「インターネットから得た余計な知識。どれも燃やして捨てたい」
第21回「これは母親の勘なのか、それとも私が異常なのか」
第22回「悲しいことにわたしは、娘を色々と試すようになっていた」
第23回「ただひたすらに「助けて助けて」と頭が悲鳴をあげていた」
第24回「この子に何か問題があってもいいじゃないか」

藤田あみい

イラストレーター・デザイナー・エッセイスト。
「無印良品の家」のウェブサイトで「ぜんぶ無印良品で暮らしています~三鷹の家大使の住まいレポート~」を執筆中。
2016年に同タイトルの本を出版。現在韓国語・台湾語に訳され、幅広い層の人へ向けて発信を行っている。
趣味はショッピング。夫と娘が生き甲斐。

「懺悔日記」読者へのメッセージ

妊娠・出産を得て、わたしは強迫性障害という病気になってしまいました。
強迫性障害を簡単に言うと「潔癖性」というようなものがわかりやすいと思います。
私の場合は潔癖ではなく、「『娘に障害があるのでは』という強迫観念が浮かんでくる。」というのが症状です。
愛する子どもを育てていて、一瞬でも「この子に何かあったら」と不安を感じる人は少なくないと思います。
このブログはそんな気持ちのドツボにはまってしまった私の懺悔の日記です。
「ありのままを受け入れる」そこに至ることが難しい人に向けて、少しでも気が軽くなればいいなと思い書き連ねています。
藤田あみい

「懺悔日記」連載一覧