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保育園義務教育化・イベントママが今日からできること。古市憲寿さん&宋美玄さんからのメッセージ

2017.06.02

「ママになってからずっとモヤモヤしていた思いを代弁してもらった」「解説が論理的でわかりやすい」と評判だった、社会学者・古市憲寿さんの人気連載「保育園義務教育化」

同タイトルの書籍の内容をHanakoママwebで少しずつ公開し、先日、半年間の連載を終了。それを記念したトークイベントが開催されました!

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宋美玄さんは5歳と1歳のお子さんのママ。ステージには、1歳のお子さんも一緒に。

対談のお相手は、記事にも登場した産婦人科医·宋美玄さん。ふだんから仲のよいお二人、ということもあり、終始和やかな雰囲気。保育園義務教育化について、また女性の働き方について語っていただきました、

社会を変えることができる、ママの発信力

最初は、「保育園義務教育化」の連載でもメインテーマだった「0歳からの義務教育」について。

いまだに「3歳までは母親が育てるべき」といった考え方が根強く残っている日本では、「小さいのに預けるなんてかわいそう」というプレッシャーから保育園に預けることに罪悪感を感じているママも多い状況です。

「保育園に預ける時間があっても、子どもにとって母親が特別、ということに変わりはありません。預けることに罪悪感を感じることはない。むしろ、保育園でいろいろな大人や子どもにかかわることはいいこと」と宋さん。

古市さんも「大人になれば社会で暮らすのは自然なことなのに、子どもだけ密室で育てようとするのはおかしいこと」と語り、「ママが家庭で子育てすべき、と言いながら同時に、ママも働いて家計を助けるべき、など、日本の社会はいろんなことをママに託しすぎている気がする」とも。

いっぽうで、この5年で変わってきたこともありました。

「保育園落ちた日本死ね」という書き込みから待機児童問題が注目されて世の中が動いたように、SNSで誰もが発信できるいまは、普通のママのひとことにも大きな影響力があります。待機児童問題やワンオペ育児のつらさがクローズアップされてきたのは、ママたちの力が大きいといえそう。

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「でも、子どもが小さくて本当に大変なときは、自分のことでいっぱいで、社会に声を上げる余裕はない。大切なのはむしろ、少しラクになったときに、『あのときは大変だったけど、よかった』と片づけないで、次の大変なママたちのために声を上げること。それが社会を変える力になると思います」と古市さん。

子育ては大変なことがいっぱい。つらいけどいまだけだから、とガマンしがちですが、おかしいことは声に出していくこと。それは自分のためだけじゃなく、社会に問題提起をすることにつながります。

「泣き寝入りしないことが、社会のためでもあります。あとは、言葉だけじゃなく存在をアピールすることも必要かも。家でじっと家事・育児をするんじゃなくて、堂々と電車にのって、遠慮せずにお店にも入る。小さな子どもやママがもっと社会に混ざっていったらいい。そうすれば、ほかの世代も無関心ではいられなくなるはずです。」(宋さん)

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熱心に話を聞いていた参加者のみなさん。お子さんたちもママのお膝で聞いたり、キッズコーナーで遊んだり。ゆるーく行き来していました。

ママの働き方としての「起業」

後半のテーマは、女性の働き方について。

子育て中のママは残業ができなかったりと、どうしても時間の制約をうけがち。でも、家事、育児と仕事を日々やりくりしているからこそ、短時間で集中して成果を出せるママもたくさんいます。

「自分でタイムマネージメントできる仕事ができたら、ママも働きやすくなるかもしれません。子育て中のママならではの視点が、役に立ったり強みになる仕事もあると思います」(宋さん)。

「ママの起業」も働き方のひとつとして注目されています。

「起業というと大変なことのように思うかもしれませんが、いまある仕事を全部捨てる必要はなくて。たとえば副業から始めるのもいい。そのほうが、気持ちに余裕があるからチャレンジしやすく、結果的に成功しやすいというデータもあります」(古市さん)

女性は将来二人にひとりが100歳まで生きるといわれているという時代。定年後をどう生きるかというのも大きなテーマです。

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「女性は閉経から先が長いんです(笑)。仕事じゃなくてもいいかもしれませんが、勉強でも趣味でも、社会とかかわり続けることが大切。いまは子育てが大変でも、やがて子どもは巣立っていく。子離れできない親にならないためにも、自分の世界を持っていたほうがいい。いまのうちから少しずつ考えておきたいですね」(宋さん)

事前に寄せられた読者からの「仕事のモチベーションが上がらない。どうしたらいいか」という質問には「すごくわかる。120%がんばっているつもりでも、仕事と家事と育児、となるとそれぞれは100%以下。すべてが中途半端に思えますよね。きっと将来生かせる、と考えて乗り切ることかな。でも、本当はもっと認めてもらえたらいいんですよね。もっと認めてほしいんです」と宋さん。

「仕事と家事と育児を同時にやっているなんて、仕事だけすればいいオジサンに比べたら、本当はそれだけですごいこと。もっとやらなきゃ、なんて思わなくていいです」と古市さんからは心強いコメントも。

仕事と家事と育児。日々は本当に忙しいけれど、ママであることをプラスに考えれば、自分自身にも社会にも、いろんな可能性が広がっている。おふたりからのポジティブなメッセージが心に響きました。

起業をサポートしてくれる「Startup Hub Tokyo(スタートアップハブ東京)」

今回のセミナーのキーワードにもなった「起業」。会場となった「Startup Hub Tokyo(スタートアップハブ東京)」は、起業家を育てるための支援スペース。ほぼ毎日、起業を応援するセミナーを開催。働き方のヒントがもらえそうです。

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カフェ?と間違えてしまいそうな、明るく開放的なスペース。リサーチをしたり、コンシェルジュによる起業のアドバイスも受けられます。
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セミナーに参加する場合は、同フロアのキッズルームが使用でき、3時間無料で(!)託児もお願いできるのだそう。これは助かります!

【Startup Hub Tokyo】
住所:東京都千代田区丸の内2-1-1 明治安田生命ビル TOKYO創業ステーション1F
営業時間 : 平日 10:00〜22:00 土日祝 10:00〜18:00
休業日 : 年末年始、ビル休業日、指定休業日(お知らせにて告知)
https://startuphub.tokyo/

ここであらためて読んでみる? 「保育園義務教育化」の連載一覧

写真〇森山祐子 編集・文〇宮本博美