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藤田あみいの「懺悔日記」・53産後はみんなホルモンの影響で不安に。それに耐えられる人とそうでない人がいる【懺悔日記・53】

2017.08.04

妊娠出産を経て、深刻な産後うつに。
三年の月日をかけてようやく母親になった、わたしの懺悔の日記。

この連載は……

出産後、ある時期から深刻な産後うつ状態になったイラストレーター・藤田あみいさんが、娘のてーたんを育てながら3年間にわたる気持ちの揺れを克明に綴った日々の記録「懺悔日記」。その内容を、少しずつ公開していきます。


第53回 心理検査の日

53

2016年12月13日 

今日は以前から予約をしていたADHDもしくはアスペルガー症候群のテストをするということで、不注意や衝動性を図るためパソコンを使ったゲームのようなことをさせられた。

昨日は一般的な心理検査をやったが、割と出来たように思う。今日の検査も一時間半ほどで終わっただろうか。

心理の先生曰く「発達障害の可能性はないです」と。ほぼパーフェクトにできてしまったため結果、そういわれるのはわかっていた気もするが、そうだったのか。意外だ。

私がADHDだと家族全員が思っていたここ数ヶ月は一体…でも発達障害のことを正しく(本当の正しさとはなんだかまだわからないが)理解するためにとても有用な時間だった。

とにかくどっと疲れた。家に帰って眠ろうと思ったが、心臓がドキドキして眠れなかった。夫に話すと「え〜じゃあなんなの〜性格〜!?困る〜」と言ってた。

わたしもじゃあなんなの?いま私に起きてるこの現象は一体何?と心理の先生に聞いてみたが「これがまたね、性格でもないんですよ。体質です。」と言っていた。

産後は多かれ少なかれみんなホルモンの影響を受けてなんらかの不安をうける。それに耐えられる人と耐えられないひとがいる。そういう意味でいうと体質なんだ、と言われた。

なるほど、体質か。また一つ勉強になった。

この体質をどうにか治すためにいまは頑張っているんだ。ゆっくりでも滑稽でも、少しずつ少しずつ治していこう。

なにより退院したあの日、「ママ!」と言って走って抱きついてくれた娘のことを思うと切なさで胸がいっぱいになる。あの時の気持ちを二度と忘れない。可愛らしさ、不安さ、嬉しさ、悲しさすべてを、受け止めることが愛なのだ。

愛さえあればこわくない。娘への永遠の愛を誓って。

(次号に続く)

これまでの連載
第1回「私は生命を生み出してしまったのだと。ことの重大さに気づいた」
第40回「もう終わらせたかった。なにもかもを終わらせて、消えたかった」
第41回「ちょっとだけ話をしたい」と言いながら、子どもみたいに泣いた」
第42回「元気に見える人たちも、なんらか心に葛藤を抱えている」
第43回「愛情という文字を見た瞬間に、わたしは大きな声を上げて泣いていた」
第44回「「自分を責める必要はない」というのはわかったが、やっぱり辛いのだ」
第45回「娘を見ているのがつらいなんて変だ。私は家を出ることにした」
第46回「布団に入っても、夫の言葉が頭の中を巡った」
第47回「自分に発達障害の可能性があるとは、夢にも思わなかった」
第48回「私が発達障害を抱えているとしても、何も変わらないのではないか」
第49回「私は、可愛い娘から逃げてここにいるのだ」
第50回「ママ、大好き」と言って眠りに落ちた娘の側で、私ももう一度眠りたい
第51回「わたしは「懺悔日記」と銘打った記録を書き上げた」
第52回「娘の屈託のない笑顔。ここにわたしはなにを求めていたのだろう」
第53回「産後はみんなホルモンの影響で不安に。それに耐えられる人とそうでない人がいる」
【最終回】第54回「なぜ病気になったのかはわからないが、私を治したのはまぎれもなく、娘だ」

「懺悔日記」連載一覧

藤田あみい

イラストレーター・デザイナー・エッセイスト。
「無印良品の家」のウェブサイトで「ぜんぶ無印良品で暮らしています~三鷹の家大使の住まいレポート~」を執筆中。
2016年に同タイトルの本を出版。現在韓国語・台湾語に訳され、幅広い層の人へ向けて発信を行っている。
趣味はショッピング。夫と娘が生き甲斐。

「懺悔日記」読者へのメッセージ

妊娠・出産を得て、わたしは強迫性障害という病気になってしまいました。
強迫性障害を簡単に言うと「潔癖性」というようなものがわかりやすいと思います。
私の場合は潔癖ではなく、「『娘に障害があるのでは』という強迫観念が浮かんでくる。」というのが症状です。
愛する子どもを育てていて、一瞬でも「この子に何かあったら」と不安を感じる人は少なくないと思います。
このブログはそんな気持ちのドツボにはまってしまった私の懺悔の日記です。
「ありのままを受け入れる」そこに至ることが難しい人に向けて、少しでも気が軽くなればいいなと思い書き連ねています。
藤田あみい