働くママのウェブマガジン

Mama子育てママを元気にするコラム&トピックス

マネー特集 その3収入と支出が同額で、自転車操業。お金を貯めるには?

2016.02.10

特集「共働き家庭のお金のはなし」その3 誌上カウンセリング

共働き家庭のお金について、これまでの話から理想の家計の姿が見えてきました。今回から、ケーススタディで、それぞれの家庭のケースを見ていきましょう。

収入と支出がほぼ同額。毎月“自転車操業”でお金が貯まりません!

Mさんファミリーの場合
夫:39歳(正社員) 妻:37歳(正社員)子供2人(長男7歳、次男5歳)

収入
月50万円(夫30万円/妻20万円)ボーナス別

支出
住居費 14万円 ※内ローン10万5000円は6年後完済予定
教育費 11万円
水道光熱費 2万円
通信費 2万円
食費プラス生活費 10万円
夫婦のお小遣い+娯楽費 10万円 ※月により変動
支出計 約50万円
貯蓄0円

そのほか、ボーナス月の支払いとして、生命保険料(医療保険年払い約12万円、終身保険年払い約37万円※ 6年後完済予定)と車の車検プラス保険料の支出あり

貯蓄がゼロで万が一の時が不安。ローン完済後は貯められますか?

money08

Mさん(以下:M) 貯蓄が全然できていません。昨年、洗濯機が壊れたときは、費用を捻出するのに大変でした。ローンの完済する6年後以降はできると考えているのですが本当にそうでしょうか。

加藤先生(以下:加藤) 毎月の住宅ローン返済、ボーナス月も終身保険料等の支払いがあり、確かに貯蓄は厳しいですね。でも、実際はできていますよ。

M え? どういうことですか?

加藤 終身保険が積み立て型であることがポイントです。保険と名が付くとわかりにくいですが、積み立ては貯蓄と同じ。10年間払い続けられていますから現在約270万円貯められています。

M そうなんですね! 安心しました!

加藤 6年後の完済を過ぎたら、解約しても払込額以上が戻ります。ただ運用利率の観点からもったいない。解約せずこのまま老後資金にした方が得策でしょう。

M 知らずに貯蓄できていたなんて!

加藤 
では、貯蓄の目的をはっきりさせましょう。それは、大きく3つに分けられます。不測の事態に備えるための生活費1 年分、教育費、老後の資金です。貯蓄額の少ない今は、生活費1年分と教育費をコツコツと貯めましょう。

M この自転車操業状態からですか?

加藤 はい。カード払いにしている食費と生活費。ここから無理にでも1、2万円を先取り貯蓄に回すのはいかがでしょう。もしくは、加入後9年間放置で、一度も利用したことがないご夫婦の入院保険料を見直すのも手。月に換算するとご夫婦で1万円ですから、半額の5000円にすれば、浮いた額が貯蓄できます。また、転職により、昨年は見込めなかったご主人のボーナスが今夏から出るとのこと。こちらも目的別に分けて、一部を運用に回すなど積極的に貯えるべき。

M はい! 食費と生活費からの1、2万円は何とかできそうです。でも、医療保険は9年間も続けているので、このままのほうがお得になりませんか?

加藤 残念ながらそうでもありません。医療の進化に伴い、医療保険も新しい商品が出てきています。新しい手術法ができても、9年前に結んだ契約では保険が使えない可能性も。ただ、スパっとやめるのも不安でしょうから、半額のプランにしたり、そのうえで三大疾病や先進医療などのオプションを上乗せしたり。新しいものに乗り換えるなら、コレというものを見つけてからのほうが安心ですね。

M なるほど~。医療保険は話し合おうと思います。現時点での貯蓄法はわかりました。では、住宅ローンと終身保険の完済後以降はどのように貯めていけば?

加藤 40代で住宅ローンを完済するのは大変素晴らしいこと。6年後は約10万円がそのまま貯蓄できますから、大きな強みですし、いまよりも楽になると思います。こちらも目的ごとに分けて預金しましょう。目的別に整理することで安易な引き出し防止になります。

M 生活費と教育費に分けて、貯えができたら、老後資金の貯蓄ですね。

加藤 そうです。各々預け先を変えましょう。生活費はいつでも下ろせるように普通預金へ。教育費は、今からでも入れる可能性がある会社の学資保険を利用しては。老後資金は、老後用の財形や個人年金の上乗せのほか、一部をNISAや、お勤め先にあれば確定拠出年金を利用して運用に回すなど賢く増やしましょう。

Mさんへのアドバイス
・終身保険で貯蓄はできているので、ひとまず安心してOK。
・不測の事態に対応できるよう、生活費1年分をコツコツ貯めよう。
・9年間放置している夫婦の医療保険を見直そう。

カウンセリングを終えて
帰宅後、夫婦でじっくり話し合いをしました。いままで貯金ができないことを諦めていましたが、少額でもしようと家計の見直しを始めています。また医療保険も見直すことや、学費の貯蓄、老後に向けての資産作りについても話し、夫婦が同じ方向を向けるようになりました。
[教えてくれた人]
加藤梨里先生 CFP(R)(ファイナンシャル・プランナー)マネーステップ オフィス株式会社
自身も3 歳女子を育てる働くママ。読者目線で、共働き家庭にひそむお金の問題をクリアに、わかりやすく解説! 
http://moneystep.co/
 
イラスト〇すやまゆうか 取材・文〇伊藤順子
(Hanakoママ36号より)

こちらも読んで♪
マネー特集 その1「共働き家庭はお金が貯まりにくい、は本当?
マネー特集 その2「毎月の外食費。生活費の何%までが許容範囲?
マネー特集 その4「急な出費に備えるために。普通預金にはいくら入れておくべき?
マネー特集 その5「教育費と、繰り上げ返済と、老後の資金。優先順位は?