切迫早産で破水!処置方法は妊娠週数や胎児の状況によっても異なる?
切迫早産で破水した場合、妊娠週数や胎児の状況によって適切な処置が必要です。そのため、破水したかも?と思ったらすぐに病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。
切迫早産の破水とは?
切迫早産での破水は、「妊娠37週未満で出産が進行している時に起こる破水」を意味します。そのため、緊急を要する可能性が高くなるでしょう。 ちなみに切迫早産時に起きる破水は前期破水と呼びます。
どんな感じ?
一言に「破水」といっても種類があります。また、人によっては破裂音が聞こえたなど、一概にこういうものというのは難しいでしょう。そのため、どんな感じかを知っておくと安心です。
ばしゃーっと出る
子宮口近くの卵膜が破れて破水すると、ばしゃーっと羊水が流れ出します。この破水のことを「完全破水」といい、ほとんどの人が破水だと分かるようです。
ちょろちょろ出続ける
卵膜の上部の膜が一部だけ破けて破水するパターンもあります。この場合、「ちょろちょろ」と出続けるため、多くの人が尿漏れと勘違いを起こすようです。
見分け方は、自分の意思で止められるかどうか。尿漏れであれば、自分の意思で止められますが、破水の場合は意思とは関係なく出続けます。
破裂音や衝撃を感じる人も
完全破水の場合、「パチン」といった風船がはじけるような破裂音が聞こえたという人もいます。また、破裂したときに衝撃を感じることも多いようです。
破裂による痛みを感じたという人はいないため、痛みを心配する必要はないでしょう。
切迫早産で破水したら
切迫早産で破水した場合、妊娠週数や感染症の有無を確認して「妊娠を継続させる」か「すぐにでも出産」するのかを判断します。
妊娠週数
妊娠34週未満での破水となった場合、できるだけ妊娠を継続させるための措置を行います。しかし、一度破水してしまうと早産になるケースがほとんど。
確率としては、破水してから24時間以内に半数、1週間以内に約85%が早産になってしまうようです。
感染の有無
破水して羊水が無くなってしまうと、子宮内感染症のリスクが上がるため、妊娠継続は断念せざるを得なくなります。子宮内感染にかかると、胎児のみならず母体も危険な状態に陥るからです。
そのため、子宮内感染が確認された場合、促進剤を使用した「誘発分娩」や「帝王切開」で出産をする可能性が高くなります。
未熟児の生存率
厚生労働省が公表している「停出生体重児保健指導マニュアル」によると、未熟児の生存率は以下のようになっています。妊娠週数に対するNICU退院時の生存率です。
- 22~23週 54.9%
- 24~25週 82.1%
- 26~27週 90.9%
- 28~29週 95.6%
- 30~31週 96.5%
切迫早産での出産は未熟児であることが多いため、ママとしては心配になるでしょう。しかし、そのまま妊娠を継続させる方が、感染症などにより胎児の命を危険にさらす可能性が高くなることもあります。
ただし、お腹にいる期間が長いほど胎児の生存率が上がるのは事実です。原因や状況により処置が変わってきますが、今できるベストを尽くしましょう。
破水かな?と思ったら病院に相談を
尿漏れと思っていても実は破水だったということもあります。破水だった場合は、迅速な処置を必要とする可能性もあるため、すぐに病院にかかる必要があるでしょう。
「このくらいで・・・」と思うかもしれませんが、油断は禁物です。 そのため、少しでも不安に感じることがあればすぐに病院に相談しましょう!