早期破水と前期破水の違いって?破水の種類と対処法を紹介
妊娠すると、さまざまな心配事が出てきます。そのうちの一つが、「破水」ではないでしょうか? 一般的に多いと言われているのは、陣痛→破水→出産の順ですが、何が起こるか分からないのが妊娠・出産です。
今回は、破水の中でも早期・前期破水が起きた場合に焦点を当てていきます。
破水には3種類ある
破水には以下の3種類があります。
- 早期破水
- 適時破水
- 前期破水
区別の方法は、陣痛が来ているかどうかと子宮口の開き具合です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
早期破水とは
早期破水とは、陣痛は来ているけど、子宮口が全開になる前に破水することです。
適時破水とは
適時破水とは、陣痛が来て子宮口が全開の10センチになってから起きる破水のことを指します。特に問題がなければ、処置を行うことなく出産継続となるでしょう。
前期破水とは
前期破水とは、陣痛が来る前に起きる破水のことです。妊婦さんの約10人に1~2人の割合で起きます。
早期破水になるとどうなる?
分娩が始まった状態での破水であるため、ほとんどの場合はそのまま出産を進めます。 ただし、羊水が出ることによって感染症のリスクが高まるため、抗生剤などを使用する必要があるでしょう。
前期破水の場合は?
破水後、なかなか陣痛が始まらない場合は、バルーンや促進剤などを使用して出産を促す処置を行うことも。
しかし、妊娠34週未満での前期破水は、胎児に危険がおよぶ可能性があります。感染症のリスクがある場合は、34週前に出産となることも珍しくありません。
34週未満は妊娠継続
妊娠34週前に前期破水となった場合は、状況にもよりますが可能な限り妊娠継続の処置を行います。なぜなら、胎児はまだ胎外での生活に適応できるほど各器官が成長していない未熟な状態だからです。
ただし破水すると、そのまま早産になることが多いようです。半数が破水から24時間以内に、約85%が1週間以内に出産を迎えています。
感染症のリスクも
破水すると胎児を守っていた羊水がなくなるため、子宮内での感染症のリスクが高まります。子宮内感染してしまうと、胎児だけでなく母体も危険な状態に。
そのため、薬やバルーンなどを使用して、分娩を誘発もしくは帝王切開で出産をうながすことがあります。
破水かも?怪しい場合は病院へ連絡
もし破水してしまった場合は、妊娠週数にかかわらず病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。特に24週未満は、破水によって胎児におよぶ危険性が高まります。
しかし、破水の種類によっては、尿漏れと勘違いすることも珍しくありません。緊急を要することもあるため、破水かどうか分からない場合はそのままにせず、すぐに病院に連絡をしましょう。