閉経すると妊娠はできなくなる?いつまで妊娠は可能か解説します
閉経した後に、妊娠することは絶対にないといえるのでしょうか。自然妊娠や体外受精による妊娠は、いつまで可能なのかについて見ていきましょう。
また、閉経後に妊娠検査薬で陽性になるケースはあるのか、もしあるならばどのような理由によるのかについても紹介します。
閉経すると妊娠しない?
「閉経すると妊娠しない」と考える方も、多いのではないでしょうか。しかし、閉経することと妊娠の可能性がなくなることは別問題のため、閉経したからといってかならずしも妊娠しないというわけではありません。
閉経と妊娠可能性がなくなることの違い
閉経すると生理がなくなるので、自然妊娠することはなくなります。しかし、実際には閉経する10年ほど前から排卵は終わっており、女性ホルモンの分泌によって排卵したときのように生理が起こっているだけなのです。
閉経とは?
閉経とは、生理が完全に止まる現象を指します。病気等で生理が不規則あるいは停止している状態を除き、1年以上生理が一度もなかった場合に「閉経した」と判断できるでしょう。この場合、最後の生理があった年齢を閉経年齢と考えます。
更年期とは?
更年期とは、閉経前の約5年間と閉経後の約5年間の合計10年ほどの期間を指します。妊娠可能な状態から不可能な状態になることで、身体が大きく変化し、体調不良や気分の変調が起こりやすくなる時期です。
閉経後は体外受精でも妊娠できない?
閉経の10年ほど前から排卵は起こっていないので、自然妊娠はほぼ見込めなくなります。しかし、卵巣や卵管等の生殖器系の器官に問題がない場合は、体外受精した受精卵を卵巣に移植して妊娠することは不可能ではありません。
妊娠を計画するときは子育ても考えよう
現在の医学技術を活用すれば、体外受精によって閉経後でも妊娠をすることは可能です。閉経後に妊娠を計画するときは、「妊娠が可能か」ということだけでなく、「出産や子育ては可能か」という点も吟味する必要があるでしょう。
出産時には体力が必要で、また、子育ては子どもが自立するまで続きます。自立するまで責任を持って育てられるか夫婦で話し合ったうえで、体外受精という方法も検討してみましょう。
閉経後に妊娠検査薬で陽性が出ることがある
妊娠検査薬は、妊娠初期に分泌されるヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)に反応して陽性を示す試薬です。少量ではありますが、閉経後にhCGが分泌されることがあるため、妊娠していなくても陽性反応が出るケースも少なくありません。
また、卵巣内の腫瘍が原因でhCGが分泌されることもあります。ホルモン治療を受けている方を除き、ホルモンの異常分泌が見られる理由は詳しい検査をしないと分からないので、念のために受診するようにしましょう。
妊娠を希望する場合は早めに計画を立てよう
閉経の10年ほど前から、妊娠の可能性は低くなります。妊娠を希望する方は早めに計画を立て、必要に応じて治療を受けるようにしましょう。