出産前に母乳について知りたい!母乳育児のためのケアと準備とは
出産が近づいてくると、母乳について「いつから出るのか」「上手く出るだろうか」と心配になるプレママも多いでしょう。今回は、出産後にスムーズに母乳育児ができるように、出産前にどのような準備をすればいいのかを紹介します。
母乳はどうやって出るの?
母乳は出産後、赤ちゃんがおっぱいを吸うとその刺激により「プロラクチン」と「オキシトシン」の2つのホルモンがそれぞれ母乳を作り、そして乳頭から出す働きをします。
母乳が出る仕組みは、この2つのホルモンの繰り返しの働きによるものなので、赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらい、刺激をしてもらうことが母乳を出すためには必要となります。
妊娠中に母乳が出ることはある?
個人差はありますが、妊娠中に母乳が出るママもいます。それは母乳を出す準備のため、女性ホルモンの「プロラクチン」が分泌されているからです。
母乳が出ることは心配ないのですが、下着や服が濡れる場合は乳頭を刺激せず優しく拭いたり、母乳パッドを使用したりしましょう。あまり乳頭を刺激しすぎると、子宮収縮を起こす危険があるからです。
出産前にできる母乳のためのケアとは
出産後にスムーズに母乳育児をするために、出産前にできる母乳のケアについて見ていきましょう。
冷えや栄養バランス、水分補給に気をつける
冷えや水分不足、食事の栄養バランスが悪いと血液がどろっとしてしまい、血流が悪くなるため、赤ちゃんにも影響が出てしまいます。
また食事は和食メニューを中心にし、良質なたんぱく質や鉄分、葉酸、ビタミンDなどバランスよくとるようにしましょう。
そして、お風呂は湯船につかる、カイロや湯たんぽ、腹巻、レッグウォーマーなどを使うなど体を冷やさないようにも気をつけましょう。
おっぱいのマッサージをする
妊娠中におっぱいマッサージをすることで、乳首が柔らかく伸びるようになる、乳管がひらき母乳が出やすくなるなど、出産後に赤ちゃんが吸いやすいおっぱいになります。
赤ちゃんがおっぱいを吸うことで母乳がでるため、出産前におっぱいマッサージをしておくと母乳トラブルも少なくなるでしょう。
ただし、強く刺激するとお腹が張りやすくなるため、体調のよいときにマッサージすることが大切です。
乳頭のマッサージもする
赤ちゃんが吸いやすい乳頭にするために、まずは自身の乳頭をチェックします。乳頭の形は個人によって違い、陥没していたり、ほぼ平らな扁平だったり、大きめ・小さめだったりさまざまです。
マッサージすることで乳首が伸び、吸いやすくなることもあるため、乳頭ごとのケア方法を知ることが大切。もしも心配な場合は、どのようにケアすればいいか、助産師さんや看護師さんなどに相談するといいでしょう。
マタニティー用のブラジャーを着用する
妊娠すると、おっぱいも大きく発達しはじめます。一般的なブラジャーは形をよく見せる、締めつけるようなつくりになっているため血流が悪くなり、おっぱいや乳腺の発達を妨げる可能性も。
そこで妊娠中は、大きくなるおっぱいをしっかり支えるマタニティー用ブラジャーを着用しましょう。
マタニティー用ブラジャーには種類があり、そのまま産後に授乳用としても使えるため、自身に合うブラジャーを選ぶことが大切です。
授乳の方法を確認する
出産後に母乳で育児する場合、どのようなスタイルで授乳するのかイメージしておくとスムーズに始められます。
どんなものが必要か、どんな点に注意するのかなど、事前に母親教室などに参加し学んでおくことで不安も解消できるでしょう。
母乳育児のために出産前から準備しよう
初産の場合はとりわけ母乳についてうまくいくだろうかと心配や不安がでてきます。事前にしっかりと準備やしくみを知ることで、少しでも母乳に対しての心配や不安を解消していきましょう。
監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得