妊婦は温泉卵を食べていい?起こり得る食中毒の種類と危険性
卵の食べ方として、半熟でトロッとした温泉卵が好きな方も多いでしょう。ただ、妊娠したときに半熟状態の温泉卵を食べてもいいのか悩む妊婦さんもいるかもしれませんね。
そこで今回は、妊婦は温泉卵を食べてもいいのかについて確認していきましょう。
妊婦は温泉卵を食べてもいいの?
妊娠中は、食中毒を防ぐためにも十分に加熱されたものを食べるのが良いといわれています。茹で卵であれば十分に加熱されていますが、温泉卵は黄身と白身が完全に火が通っているわけではありません。
完全に加熱されているとはいえないので、妊娠中は食べるのを避けたほうがいいでしょう。
温泉卵で妊婦が起こり得る食中毒
妊娠中に温泉卵を食べると、食中毒を起こす可能性があります。ここでは、温泉卵を食べたことによる食中毒の種類や症状を確認していきましょう。
1.サルモネラ菌
食中毒の主な原因は、サルモネラ菌だといわれています。サルモネラ菌に感染した場合、高熱や下痢、腹痛、嘔吐などの症状が出るのが一般的です。妊娠中は免疫力が低下しており、感染すると症状が悪化することもあるので注意しなければいけません。
2.トキソプラズマ
トキソプラズマは猫に寄生し家畜に感染する寄生虫です。感染源は生肉や刺身などに加え、その調理器具も含まれます。感染した調理器具で温泉卵を作ると感染してしまうことがあるのです。
サルモネラ菌に比べると感染源になることは稀ですが、妊婦が感染すると胎児にも感染する危険性があります。
生卵や煮卵、ゆで卵は食べてもいいの?
卵の食べ方は、生卵や煮卵、ゆで卵など温泉卵以外にもさまざまな方法があります。妊娠中に食べても大丈夫なのか確認していきましょう。
1.生卵
生卵は、完全に生の状態なので妊娠中は食べるのを控えたほうがいいでしょう。卵の身や殻にはサルモネラ菌が付着している場合があり、妊娠中に感染した生卵を食べてしまうと食中毒を起こしてしまいます。
2.煮卵
外食する際は、食事に煮卵が添えられていることもあるでしょう。煮卵は固茹でしたものもあれば、半熟で中まで火か通っていないものもあります。半熟の場合は中まで完全に加熱されていないので、妊婦さんは食べるのを控えたほうがいいでしょう。
3.ゆで卵
卵の身や殻にはサルモネラ菌が付着している場合がありますが、生卵を75℃で1分以上加熱すれば菌は死滅するといわれています。中までしっかり茹でたゆで卵であれば、妊娠中に食べて問題ありません。
妊婦は半熟状態の温泉卵を食べるのは控えよう!
温泉卵は中まで完全に火が通っているわけではないので、食中毒を起こすリスクがあります。食中毒を起こすと母体や胎児に影響を及ぼすので、最悪の事態を防ぐためにも赤ちゃんを産むまで温泉卵を食べるのは控えるのが望ましいです。
ただ、しっかり茹でたゆで卵であれば妊娠中でも食べられるので適量を意識して食べましょう。
監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得