つわりとは違う!妊娠悪阻とは?症状がひどい場合は入院も!
つわりといえば吐きづわり、食べづわりを想像する方も多いでしょう。 吐きづわりが重症化したケースを妊娠悪阻といい、症状がひどくなると内蔵の機能に支障を来たし、入院するケースも出てきます。
今回は、妊娠悪阻の症状について紹介します。
つわりの期間はいつからいつまで?
- 開始時期:妊娠5~6週ごろ
- ピーク時:妊娠8~10週ごろ
- 終了時期:妊娠12~16週ごろ
一般的につわりは妊娠5~6週目ごろから始まるとされていますが、早い人で妊娠4週から始まる人も。終了する時期もまちまちで、目安としては妊娠12~16週ごろが終了の時期と言われています。
ただ、つわりは個人差が大きいため、長い人は後期にまで及んだり、妊娠期間中ずっとつわりの症状が出たりする人もいます。
妊娠悪阻はつわりとは違う
妊娠悪阻とは、頻繁に嘔吐し、食事や水分ですら取れなくなり、体重減少や脱水症状を伴う症状のこと。いわゆるつわりが重症化した状態です。
妊婦の約0.5%が発症しており、適切な治療を受けられなかった場合、脳や肝臓などに障害を引き起こす、重大な合併症に繋がる可能性もあります。
妊娠悪阻の症状は?
妊娠悪阻では「疲労」や「めまい」をはじめ、「極度の脱水状態」や「体重の減少」などの症状がみられます。さらに重症化すると内臓系にも支障をきたし、命の危険性も。
疲労・口臭・めまい
身体は十分なエネルギー確保ができないと、脂肪を分解し、ケトン体という老廃物を蓄積します。老廃物が蓄積される状態をケトーシスといい、疲労・口臭・めまいなどの症状を発症。日常生活に支障をきたすようになります。
脱水
頻回な嘔吐、また食事や水分を摂取できないことから極度の脱水状態に陥ることも。トイレの回数が減ったり、口の中が乾燥したりする症状が現れ、血圧の低下や頻脈、熱が出るようになります。
体重減少
食事が取れない、取れても嘔吐することを繰り返していれば体重は減少していきます。通常のつわりでも見られる現象ですが、妊娠前より5%以上体重が減少している場合は妊娠悪阻の疑いで検査をすることになるでしょう。
症状が悪化すると内臓に影響する場合も!
妊娠悪阻が長引くと、重度の肝臓障害による黄疸や肝組織の変性の可能性も。治療がうまくいかなかった場合、子宮内胎児死亡や多臓器不全で母体死亡も考えられます。
食べ物や水分が取れないときはすぐに病院へ
つわりはキツいものですが、どのくらいキツければ妊娠悪阻なのかという明確な判断基準はありません。妊娠悪阻と判断するには、尿検査や血液検査を受ける必要があります。
ただ、食事や水分が取れずにめまいなどの症状が出た場合は、すぐにでも病院を受診するようにしましょう。妊娠中は何が起きるか分かりません。万が一の事態が起きてからでは遅いので、不安に感じたら遠慮せずに病院を頼りましょう。