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子供の野菜嫌い、どのように付き合っていけば良い?
2020.11.20 by やない あつこ やない あつこ

子供の野菜嫌い、どのように付き合っていけば良い?

子どもの食事の悩みで良く耳にするのが野菜を食べてくれない。どんなご家庭でも、最初から野菜大好き! 積極的に食べる! というお子さんはなかなかいないのでは? と思います。

でもどうしてそんなに野菜=嫌いというカテゴリーにされてしまうのでしょうか? 大人になって、小さい頃に苦手だった野菜も食べられるようになるケースは多いので「今」食べられないことが最大の問題ではないのですが、お子さんが小さなうちから習慣づける姿勢というのはとても大切なこと。

今回はどのようにお子さんの野菜嫌いと付き合っていけば良いのか? について考えたいと思います。

1.そもそもなぜ食べないのか

まず、どうして野菜嫌いになってしまうのか? この原因を知ることが第一ステップです。理由が分からないと「どうして食べないの?」「食べなさい」とついママもネガティブに強制したりしてしまうことも。そもそもお子さんの味覚が根本的に大人とは違う、というところを知る必要があります。

① 乳幼児に好き嫌いがあるのは当たり前

味を感じる味覚というのは、舌にあるブツブツとした味蕾によって感じるもの。ここで感じた味の情報が脳にいきわたり記憶されていくのですが、生まれた時の味蕾の数は10,000個前後あるのに対し、大人になると実はその1/3くらいまで減ってしまうと言われています。

小さな頃に苦手だった食材が大人になったら食べられるというのは、ある意味味覚が鈍感になるから。特に3歳頃までは非常に敏感な時期なので、大人が思うよりずっとお子さんは味を強く感じている、ということを頭に置いて下さいね。

更に、そもそも味覚というのは5つあり、甘味、旨味、塩味、酸味、苦味の5つに分類されます。その中でも赤ちゃんが本能的に好むものは最初の3つ。

甘味はエネルギー源となる炭水化物、旨味はアミノ酸であるたんぱく質、塩味はミネラル。これらは体に必要なものばかりなので本能的に受け入れられやすい味です。一方で酸味と苦味は、酸味は腐った味、苦味は薬や毒の味を連想させるので本能的に嫌がるお子さんが多いです。

つまり、味覚が非常に敏感な時期に、本能的に警戒心が働く味はそもそも嫌がるということを覚えておいてくださいね。野菜は甘味があって食べやすいものもあれば、苦味や酸味、渋みなどがあるものもたくさん。いろんな種類の野菜を食べられるともちろん良いですが、少しずつ食べられる野菜を増やしていければ大丈夫です。

② どうして野菜を食べてくれない?

乳幼児期に食べてくれないものの代表として「野菜」があげられますが、ここで注意しておきたいのが食べてくれない=苦手 と決めつけないこと。まだ食べムラもある時期で、しかも食べない理由は1つではないので食べてくれないからこの子はこの野菜が嫌いなんだ、と断定しないようにしましょう。

食べない理由として考えられるのは

・味が好みではない

・噛みづらい

・見た目によるもの 例:本能的に緑はNG

・匂いによるもの 例:腐ったような匂いはNG

・トラウマやイヤな経験によるもの

・食べたことがない警戒心によるもの

・食べる工程によるもの 例:種がある、食べづらい

などさまざま。

特に3歳くらいまでの食べない理由は、「噛みづらい」(食べづらい)という理由によることが大きいです。だいたい3歳頃までに乳歯が生えそろうので、それ以降は食べ物の固さや大きさに応じてよく噛めるようになってきますが、特に奥歯が生え始めてくる1歳頃からは、まだ奥歯がまっすぐに立っておらず繊維をうまく噛みきれません。

野菜は繊維があるものや水分が抜けて噛みきれないものもあるので、食べづらそうにしていたら固さや切り方を調整していくというのも1つの方法です。

2.野菜を食べない時の対応の仕方

では実際にどのように対応をしていけば良いのでしょうか? とにかく大切なことは、いかにその食材に親近感をわかせるか、ということ。そのために食事の時間が苦痛にならないように、楽しい! と思ってもらうことです。

苦手なものを克服させる、というよりもむしろ好きな物ものを増やしていくというイメージです。ママが「食べてくれない」「どうしたら」と思いすぎないようにしましょう。

ステップとしては、

① ママが無理に食べさせようとしない

無理強いするとお子さんに不安感や緊張感が芽生え、食べることに対して良い感情が持てない=食べることが苦手 になってしまいます。この時期は、いかに食事の時間を楽しく感じるかという点が大事なので、あまりネガティブな言葉を発して無理やりどうにか食べさせる、ということはしないようにしましょう。

② 食べない原因を観察 または 聞いてみる

どうしてこの野菜を食べないのか? 何がイヤなのか?をママがよく観察してあげること。会話ができるような年齢であれば何がイヤなのかを本人に聞いてみましょう。(もちろんそれでも原因が分からない場合もあります)一旦はお子さんがその食材を食べたくない、という姿をママは受け入れて時には潔く食卓から下げることも必要です。もしその食べない原因が取り除くことができそうなことなら実践してみましょう。

③ いつもと違う工夫をしてみる

・いつもより盛り付けや器の見た目をかわいくして気分を盛り上げる

・できたての良い香りを存分に嗅がせる

・いつもと少し違う食感や味付けにしてみる

といったちょっとした工夫がもしかするとお子さんの食べるスイッチを押すきっかけになる可能性もあります。小さな子どもは、味そのものだけではなく「見た目」「匂い」「形」「色」など五感を使って食事を感じているのでぜひ色んなアプローチを試してみて下さい。

④ 一口だけ! できたらおおげさに褒める

苦手そうな野菜をいきなり大盛りでお皿にのせられたら、食べる気が失せてしまう…というのは大人も同じですよね。まずは少なめから出してトライさせてあげましょう。そして子どもは何よりも「できた!」という達成感が嬉しいもの。一口でも頑張って口にしたらおおげさに褒めてあげることで自己達成感が生まれ自信がつきます。

⑤ 忘れた頃にさりげなく出す

繰り返し食べた食べ物の味や匂いは無意識のうちに脳に記憶されており、大きくなるにつれてその味を受け入れられるようになるもの。食べないから全く食卓に出さないのではなく、定期的に食卓に出すという姿勢は大切です。

あまり頻繁に出すとお子さんも嫌になってしまうかもしれないので、忘れられないくらいのうちに。この時ママが大げさに反応するのではなく自然にしれっと出して反応を見てみてくださいね。食べなくても食卓に出す! これは本当に大事です。

⑥ その食材の存在を消すのではなく、向き合うことが大事

ある特定の野菜が苦手な場合、ついママがやりたくなってしまうのは細かくして存在を隠したり、好きなものに混ぜて食べさせてしまうという方法。もちろん時と場合においては有効で、我が家もとにかく野菜不足で何が何でも食べてほしい!と思う時はそのように工夫することはあります。

ただそればっかりになってしまうことは、お子さんが苦手な食材と向き合い、その存在を知った上で食べられるようになっているかどうかとは無関係の話。本当にその食材を食べられるものにするためには、存在を消しすぎないことも大切です。

野菜をカットする前のそのままの形を見せてあげたり、今日は何の野菜が入っているのかをきちんと伝えた上で食べさせるようにしたり、ママやパパがとってもおいしそうに食べる姿を見せたり、お子さんがその食材に向き合うという姿勢が取れるようにしてあげましょう。

⑦ 食体験を通じて野菜を身近なものに

お子さんにとって初めてのもの、食べたことのないものは警戒心が働いて当たり前。最近我が家でも実践してかなり効果があると感じるのが、「野菜の栽培体験」や「一緒に料理」などを通して子どもに野菜に触れさせる機会を持たせることです。ベランダで栽培した野菜を「摂る」だけでも子どもは自分が手にしたもの、という親近感が一気にわきます。

料理も同じで、ママの料理のお手伝いという工程の中にぜひ野菜を組み込んでみて下さい。まずはトマトのへたを取る、レタスをちぎる、きのこをほぐす、といった手だけで始められるもので大丈夫。自分が関わったものに関しては食べたいという意欲も湧きやすくなります。

年齢が上がるにつれて、味そのものではなく頭で考えられながら食べられるようになるもの。あの時ママとこの場所で食べておいしかったなとか、お友達と一緒にお弁当で食べたらおいしかったな、といった連想ができるようになり、その経験がお子さんの食の幅を広げていってくれます。

ぜひこの貴重な乳幼児期に、沢山の「楽しい食体験」をさせてあげて下さいね。

やない あつこ

やない あつこ食育スペシャリスト、離乳食アドバイザー、幼児食インストラクター。

毎日手作りのおかずが何品も出てくる家庭で育ち、健康的なご飯に目がない料理好き。シンガポールでの娘の出産・子育てをきっかけに、現在は東京都内で離乳食・幼児食作りや子どもの食育の教室・活動に励んでいる。娘のごはんや子ども向け料理レシピをInstagramで更新中!instagram.com/sally_eat

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