子どもの走り方が変?自閉症の走り方の特徴や尖足歩行になる理由
子どもの走り方が変だな…と、感じたことはありませんか?走り方に違和感を覚えるのは、自閉症の子どもに見られる大きな特徴のひとつです。
ただ、なぜ自閉症になると走り方が変になるのか分からない人も多いはず。そこで今回は、自閉症の走り方の特徴について解説します。
自閉症とは?発生頻度は?
それでは、まず自閉症について解説します。正しく理解して、自閉症の理解を深めましょう。
自閉症は先天的な発達障害
先天的な発達障害である自閉症。自閉症の症状は人によってさまざまですが、対人関係の障害や感覚過敏、こだわりが強いなどが挙げられます。
自閉症を発症する人は100人に1人
厚生労働省の発表によると、自閉症の発生頻度は全人口の1%程度と発表されています。性別では男性のほうが多く、その数は女性の約4倍の発生頻度です。また、女性は知的障害を伴うことが多い傾向にあります。
自閉症の走り方の特徴
自閉症の症状が現れ始めるのは、2〜3歳の頃となります。この時期になると、「他の子どもと何か違う?」と感じることが多くなるのです。そして、親が気になる行動のひとつに走り方がぎこちないことがあります。
自閉症の子どもの走り方がぎこちなくなるのは、不器用で体を動かすのが不得意だからです。手と足を交互に動かせずに、走り方が不自然になってしまいます。
自閉症が尖足歩行になる理由
尖足歩行を知っていますか?尖足歩行とは、かかとを床につけずに足指だけで歩くことです。自閉症の子どもの走り方がぎこちなくなるのは、尖足歩行が原因になっていることも。そこで、自閉症が尖足歩行になる理由を解説します。
感覚が過敏で足裏を床につけられない
自閉症の症状の中には、感覚過敏になる子もいます。感覚過敏とは、味覚や触覚、聴覚などの刺激が過剰に感じられることです。この症状が現れる子は、足裏全体をつけて歩くのが嫌でつま先で歩こうとすることがあります。
足裏から刺激を得ようとしている
感覚過敏とは反対に味覚や触覚、聴覚などが鈍感な子もいます。この場合は、外部からもっと刺激を得るためにつま先で歩くことがあるのです。これは、自分で感覚の刺激を作り出そうとする行動になります。
走り方がぎこちないときは早めに相談しよう!
子どもの自閉症の症状は、2〜3歳頃から徐々に現れ始めます。この時期に走り方がぎこちない場合は、自閉症の可能性を疑うことができるでしょう。ただ、走り方に違和感を覚えるだけで自閉症を判断することはできません。
子どもの行動に違和感を覚えたら、決して自己判断せずに早めに受診しましょう!
監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得