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学習障害は遺伝する?原因を正しく理解し子どもをサポートしよう

学習障害は遺伝する?原因を正しく理解し子どもをサポートしよう

学習障害の子どもは、知的発達に遅れはないものの「読み書き」や「計算」、「話す」、「聞く」といった学習に困難をきたします。学習障害の原因は一体何なのでしょうか?遺伝の確率とあわせ、学習障害についてわかりやすく解説していきます。

子どもの「学習障害」の原因は?

子どもの学習障害はLDとも呼ばれ、発達障害のひとつと捉えられています。まずは、学習障害の原因について確認していきましょう。

学習障害は生まれつきの脳機能異常

学習障害のはっきりとした原因は、いまだ解明されていません。しかし、なんらかの遺伝的要因がさまざまな環境要因と影響し合い、脳や心身が発達する時期に脳機能障害を起こすと考えられています。つまり、学習障害の原因は脳機能障害であり、出生後の育て方や教育方針による状態ではないのです。

脳機能障害があるのは「中枢神経」

学習障害の原因となる脳機能障害は、中枢神経で起こっていると考えられています。中枢神経は、脳や脊髄などを動かす部分。中枢神経に異常をきたすと、体のさまざまな部分に影響が現れます。

近年の研究では、学習障害は先天的な中枢神経の機能障害を軸に、一人ひとり違った要因が重なって発現することが解明されています。

学習障害は遺伝する?

「先天的な脳の機能障害ということは、遺伝する確率が高いの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。はっきりとした研究結果はないものの、遺伝の確率は0%とは言い切れず、遺伝子を根拠とするさまざまな研究が行われています。

兄弟姉妹で学習障害になる確率

ほぼ100%同じ遺伝子を持つ一卵性双生児であっても、片方が発達障害のときにもう片方が発達障害である確率は100%ではありません。二卵性双生児や単胎児の兄弟よりも、一卵性双生児のふたりともが発達障害になる可能性は高いという研究結果が出ていますが、かならずしも100%が遺伝するとは言えないようです。

つまり、リスク遺伝子を共有していても、必ずしも遺伝するとは言い切れないということ。学習障害の原因には、遺伝子以外の環境要因が影響していると考えられます。そのため、兄や姉が学習障害であったとしても、必ずしも弟、妹に遺伝するわけではないのです。

男の子に発現する確率が高い

さまざまな研究が進むなか、学習障害は男の子に発現する確率が高いことがわかっています。研究結果によっては、その確率は女の子の約4倍。特に、話し始めるのが遅かったり、はっきりと発音できなかったりする「読字障害」の確率は、男の子の方が高いとされています。

胎児・赤ちゃんでも学習障害は診断できる?

出生前診断では染色体疾患に関する検査が可能ですが、学習障害も胎児や赤ちゃんのうちから診断できるのでしょうか?

出生前診断では診断できない

学習障害は、妊娠中の検査では診断することはできません。原因は脳の小さな異常であり、染色体の異常ではないからです。また、赤ちゃんの血液検査や遺伝子検査でも発見は難しく、診断できるのは症状が行動に現れてからだと言われています。

判明するのは児童期から

学習障害は、知的発達の遅れが見られない障がいです。そのため、実際に学習が始まる児童期まで症状がはっきりしないとも言われています。小学校へ入学し、「読み書きができない」「数字がわからない」といった段階で判明するケースが多くなるでしょう。

学習障害は早めに診断して適切なサポートを

学習障害の原因は先天的な脳の機能障害であり、遺伝も要因のひとつだとされています。しかし、その確率は100%ではなく、親の子育てが影響しているわけではありません。

将来的に本人が困らないためにも、学習障害は早めに診断し、適切な環境を整えてあげることが大切です。学習障害が疑われる場合には、子育て支援センターや病院といった専門機関に相談し、本人に合った方法で学習をサポートしていきましょう。

監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得

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Hanakoママ編集部

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