思春期の男子の心と体の変化とは?接し方の3つのポイントも紹介
思春期とは、心と体が大人へと変化していく時期です。急に親に対して態度が変わるなど、どう接していいか悩んでしまうことも多いでしょう。今回は思春期の男子の特徴について紹介します。
思春期の男子の特徴とは
思春期の男の子には、どんな特徴があるのでしょうか。心と体の変化をそれぞれみていきましょう。
心の変化
まずは、心の変化として、どんなことが起こるのでしょうか。
反抗期に突入
反抗期は人生に二度起こるといわれ、乳幼児のイヤイヤ期を第一次反抗期とすると、この思春期が第二次反抗期となります。男の子の特徴では、急に言葉遣いが悪くなったり、話しかけても無視したりと、親とのかかわりを避けるようになることがあります。
恋愛や性についての悩み
思春期の時期は個人差もありますが、異性に興味を持ち始めたり、性に対しても欲求が高まったりし始めます。正常な成長の証ですが、本人にとってはどうその欲求に対処すればよいかわからず、戸惑う子も多いでしょう。
興味がある子もいれば嫌悪感を抱く子もいます。デリケートな悩みなだけに、親は慎重に対応したいものです。
体の変化
思春期には、体にも変化が起こります。子どもから大人への体へと成長していくのです。
体の臭いが変わってくる
思春期の時期は、2つある汗腺の1つ、わきの下にあるアポクリン腺が発達し始め、特に男の子はその筋肉量の多さから代謝がよくなり、また運動量の多さから大量に汗をかくようになります。
実は、汗自体にニオイはありませんが、雑菌や皮膚の脂と混じり反応した結果、ニオイが強くなるのです。小さなころはどんなに汗をかいても臭わないことが多いのですが、思春期以降の男の子はそうではありません。
頭痛やニキビなど思春期特有の症状も
体の急激な成長で自律神経のバランスを崩し、乱れていることが原因で起こる頭痛に「起立性調節障害」というものがあります。朝、なかなか起きられない、すぐに体調を崩してしまうなどの症状から、一見するとサボっているように思われてしまうことも。
しかし、生活習慣の改善や投薬などの必要が生じることもあるため、異常が感じられる場合は早めに医療機関を受診しましょう。
また、男性ホルモンの影響により、皮脂が過剰に分泌され毛穴を防ぐことで雑菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビができることもあります。特に思春期の時期は男性ホルモンが多く分泌されるため、皮脂の分泌量も増え、ニキビができやすくなります。
思春期の男子との接し方とは?
難しい時期の思春期の男子ですが、どんな風に接したらいいのでしょうか。
必要以上に干渉しない
ついあれこれ口を出したくなりますが、自立したいという気持ちのあらわれから、思春期の男の子は子ども扱いされることを嫌います。必要なことだけを聞いたら、あとはそれ以上干渉しないように放っておくことも大事です。
親にとってはいくつになっても子どもは子どもですが、子どもの気持ちを尊重し、1人の大人として扱うようにしましょう。
叱る最低ラインを決めておく
思春期の時期は特にイライラしていることも多く、叱るときに何度も同じことを言っても全く本人には届きません。あまりにも目についた言動のときに叱るなど、ここまでしたら叱るという最低ラインを決め、それ以外のときはそっと見守るだけにとどめておきましょう。
押し付けないアドバイスと共感すること
もどかしい行動にあれこれアドバイスしたい気持ちもわかりますが、一方的な押し付けるアドバイスにも耳を貸さないでしょう。それよりも、気持ちを理解し、共感することです。
自分の気持ちを理解してくれると分かれば親は自分の味方なんだと心を開き、信頼関係が築きやすくなることがあります。その信頼関係が、何かあったとき、子どもが親を頼れる安心感となるのです。
思春期の男子は距離感に気をつけ見守ろう
思春期になると、突然言動が変わり、親に対してもよそよそしいまたは反抗的な態度となり、どう接したらいいのか迷うことも多くあるかもしれません。しかし順調に成長している証だと思い、必要以上に干渉せず、程よい距離感でそっと見守ることも大切なときがあります。
監修者:林泉
経歴:
東京大学医学部保健学科卒業
東京大学大学院医学系研究科修士課程修了
ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得