ケイトが解説! 減らない子どもの誤飲事故。家庭で防げる3つのポイント。
皆さんこんにちは。子育てアドバイザーの河西ケイトです。今回は、以前にもお伝えしていた「誤飲事故」についてです。注意喚起をしてもなかなか減らない事故。どうしたら防ぐ事ができるのかについてお話させていただきます。
誤飲の約2割が「たばこ」が原因!
近年、喫煙者が減り、街でも歩きながらタバコを吸う人が少なくなりましたね。また、煙に害があることから紙巻きたばこから加熱式のタバコへ移行している人も多くなりました。
今回、消費者庁が0歳~6歳を対象とした調査で判明したのは、2割の家庭で子どもがタバコを誤飲したり、しそうになったという結果。しかも、紙巻きよりも加熱式の方が誤飲の割合が多いということです。ちなみに「0・1・2歳」の中でダントツに多いのは、1歳児。0歳児は、身体の発達的に行動範囲は狭く、事故は少ないのですが、歩行が安定し探索行動が盛んになる1歳児は、見たことがないものに対してなんでも興味を持ち、「口に入れてみたい」と言う欲求を同時に持っています。また、周りにいる大人がしている行動を常に観察しているので、目を盗んでタバコを取り出し、大人のマネをしてタバコを咥えてしまったりというケースもあるそうです。
他にも、タバコは食べ物ではないと理解をしている幼児が、タバコを誤飲してしまうケースもあるそうです。原因は空き缶・空き瓶を灰皿代わりにしていること。外から見たら中にタバコが入っているとはわからないので、ジュースだと思い口にし、誤飲に繋がったとのことです。ちなみに、吸い殻を飲み込むよりも、液体に浸かっているタバコを飲み込むほうがニコチンの吸収が早いので危険ということでした。「家ではタバコを吸わない」というルールを一つ決めるだけでも、子どもを事故から守ることができます。
外出先で私達が気をつけられること
皆さんも、天気のいい日は公園やお散歩にでかけたりすると思います。実は、外出先でも子どもの誤飲事故は多くあります。
私達保育士は、新しい公園へ行く際に必ず事前に下見をし、安心安全に遊べる環境であるのかを調査して協議します。0・1・2歳の場合、一番気をつけるのが、誤飲・誤嚥に繋がるものが落ちていないかということです。
特に最近は、コロナの影響でお店でお酒が飲めないので、路上や公園で飲酒をする人が増えています。それによって、空き缶やタバコの吸殻、さらには食べ残しなどを求めてやってくる害獣により、公園が不衛生で危険な場所になっていることもあります。
自宅近くにある公園が安心して遊べる場所であるのかどうか、チェックするのは大人の役目です。遊ぶ前には、子どもの口に入れて危険な物が落ちていないかを入念にチェックし、子どもの遊びを注意深く見守るようにしてください。
高さ1メートル以下、直径3・9センチ以下に要注意!
皆さんは、子どもの口のサイズを知っていますか? だいたい、3・2~3・9センチくらいの大きさです。これ以下の物は口に入りやすく、誤飲・誤嚥事故へと繋がります。ですから、0・1・2歳児のお子さんがいる家庭は、この大きさ以下の物を子どもの手の届く範囲に置かないことも大切です。
そして次に、高さも意識してください。1メートルを基準として、この高さよりも低い位置に、3・9センチ以内の物を絶対に置かないようにしましょう。事故を起こさないためには、一人が気をつけるのではなく、みんなで理解・認識することが大切になってきます。子どもを取り巻く環境にいる人全員で、意識して考えていけるといいですね。
今回は、誤飲・誤嚥についてお話をさせていただきました。子どもは小さければ小さいほど、経験値が低く、いろいろなものに興味を持っています。そして、なんでも確かめるために口に入れてしまう性質でもあります。また、丸みを帯びたものやキラキラと輝くものも好きなので、子どもの性質を理解し、誤飲誤嚥事故につながらないよう普段から意識ができるといいですね。