【フランスからの報告】大人も大好き!フランスの定番おやつといえばコレ!
お正月明けに七草粥を食べる日本とは違い、1月初旬の「エピファニー(カトリックの祭日。今年は1月6日)」にも、ダメ押しのようにバターがたっぷり「ガレット・ド・ロワ」を食べるフランス。
「クリスマスと大晦日で太ってしまった。ダイエットを始めなければ!」と言いつつ、大人達もガレットを我慢することは不可能。
しかもガレットは、エピファニー当日だけではなく、家庭、給食、学校のクラス、職場でと、1月末まで何度も食べる機会に恵まれてしまう。
そんな風に年の初め1月から、お菓子でスタートするフランス人達の「普段のおやつ」について、今回はリポートします♬
第38回 フランスのおやつ事情
午後4時半〜5時半がおやつ・タイム
共働き家庭が9割以上を占めるフランス。
でも残業率は低く、子どもの夜間の塾通いなどもない。習い事があっても、大抵、夜7時頃までには帰宅するので、平日も夕食を家族揃って食べることが、ごく普通のこと。
ただし全員が揃うまで待つので、夕食は夜8時過ぎという家が大半。昼食から夕食までの間隔が長く、間食は大人にとっても必須。
夕方、勤務中や帰宅途中に、りんごやチョコ、シリアル・バーなどをかじっている人がとても多い。
幼稚園児や小学生のおやつ・タイムは、終業後すぐの午後4時半頃。
夕食に差し障らないように「小腹が空いたらあげる」のではなく「おやつは毎日、時間を決めて、遅くとも5時半までに与え、それ以降は間食させないように」ともいわれている。
おやつにも「バランス」が大切♬
給食メニューや雑誌の料理レシピなどでも、フランスは「バランス」重視。
糖分や脂肪分の摂取しすぎへの注意はするけれど、カロリーへの関心度は日本やアメリカほど高くない。
そして おやつ についても、バランス面での指導やアドバイスをよく聴く。もっとも言われているのは、
「整腸作用のために繊維質(ファイバー)摂取➡︎穀物類」「成長のためにカルシウム&プロテイン摂取➡︎乳製品」「免疫力のためにビタミン&ミネラル&マグネシウム摂取➡︎果物」
この3種をおやつでもバランスよく補給すること。
私が子どもの頃、駄菓子といえば「かっぱエビセン」や「カール」「とんがりコーン」などだったけれど、そういった油脂が多いスナック類がおやつになることは、フランスではほとんどない。
ポテトチップスや、近年フランスでも人気の日本のあられやおかきなども、間食ではなくアペリティフ(食前酒用のおつまみ)にされている。
代表的おやつ
スーパー・フード・オヤツ
子どもだけではなく、大人にも推奨されている健康的 おやつ 用食材が「チョコレート」と「ハチミツ」
チョコレート
ポリフェノールの効能(身体の酸化防止など)だけではなく、チョコレートには他にもファイバー(食物繊維)、精神安定や頭の回転をよくすると言われるセロトニンも多く含まれ、同時に「歓びを与える食品」として疲労回復やストレス解消にも「 おやつ には最適」といわれている。
ただしカカオ分70%以上のブラックチョコ。そしてパーム油や香料を使用していないものを選ぶことが大切らしい。
子どもには、写真のようにバゲットに板チョコをはさんで「パン・オ・ショコラ」にして与える家も多く、移住したての頃、その大胆さには驚いたけれど、パン屋のパン・オ・ショコラより経済的で名案!と感心もした。
ハチミツ
1歳以上の子ども、そして大人にとっても、 おやつ に最適なスーパー・フードとされているのが「ハチミツ」。
ビタミンBやCで免疫力もつけられ、ミネラルも豊富なので、塩分の取りすぎの調整や悪性コレステロールの抑制、整腸作用にも効果がある。
なにより血糖値の上昇が緩やかなので、癇癪(キレる子ども)防止には、砂糖よりもハチミツで糖分を摂る方が好ましく、幼い頃からハチミツに慣れさせておくと「自然体の味覚が育ちやすい」ともいわれている。
近年、多くのフレンチシェフが注目しているのが、チーズとのマリアージュ(取り合わせ)。トップモデルも「小腹が空いたらチーズにハチミツをつけて食べる」と雑誌などで言うようになり、一般の大人達も「健康的アイデア!」と取り入れはじめている。