コロナ禍の家庭保育で子どもの事故が多発!! 事故を防ぐ大切なポイント
子育てアドバイザーの河西ケイトです。
コロナが蔓延し保育園が休園となっている家庭も多くあると思います。家庭保育を行っている保護者から「仕事をしながら子どもを家庭でみていることで怪我や事故が増えた。防ぐためにはどうしたらいいですか?」と質問を受けることが多くあります。
今回は、子どもの事故がどのような場面で起こるのか、防ぐにはどうしたらいいのかを保育士目線でお話したいと思います。
乳児の事故で一番多いのは、誤嚥による窒息!
乳児の事故で一番多いのは「誤嚥」と言われています。誤嚥というのは、物を喉につまらせる事故のことを言います。
この誤嚥が原因で空気の通り道(気道)が塞がれて息ができなくなります。気管の太さは人それぞれですが、大人は自身の小指の太さと言われていて赤ちゃんでいうと細いストローくらいの大きさになります。
誤って気管に吸い込んでしまった場合、乳児は気管が塞がって息ができなくなってしまうことがあります。完全に塞がないまでも、気管に異物が残ることで肺炎を起こすケースもあるので要注意です。(節分などで、小さな子どもに「豆」を食べさせない理由は、豆の破片が気管の中で膨らんで気管を塞ぐ恐れがあるからと言われています)
窒息には3つの危険要因があります
窒息は、3つの要因があります。
1つ目は「首がしまる」
・ブラインドなどの紐
紐が表に出ていないブラインドや紐のないものを選びましょう。また、すでにブラインドに紐がついている場合は、紐をクリップなどでまとめて子どもの手の届かない位置でまとめておきましょう。
・フードや紐がついた洋服
保育園でもフードや紐がついた衣服はNGとしています。その理由は、ドアノブや遊具の突起、手すりなどに引っ掛けて首が絞まり窒息につながるからです。紐は「切る」か「外す」。フードに関しては「丸めて衣服の内側にしまう」ようにしましょう。
2つ目「鼻や口が塞がれる」
・布団や枕、ぬいぐるみ
赤ちゃんをうつぶせ寝させない。敷布団は子どもの顔が沈まない硬さのものを使用すること。子どもが寝ている側には、ぬいぐるみ・ガーゼ・スタイなどは置かない。大人が側について行動観察できないのであれば、子どもには何も掛けずに、スリーパーなどを使用しましょう。
3つ目「喉に詰まる」
・食べ物やおもちゃ
びっくりしたり、泣いたりした時に食べ物が口の中に入っていると、その勢いで喉の奥に食べ物が吸い込まれ、窒息を起こすことがあります。子どもが立ち歩いて食べ物を食べたり、動いている乗り物(車や電車など)の中では物を食べさせないことが事故を防ぐことに繋がります。おもちゃは、500円玉よりも大きなもの、サランラップの芯を通らない大きさのものを選んで遊ばせるようにしてください。
転落ややけどにも注意!
窒息の次に多いのが、転落事故です。
近年、転落による事故のニュースもよく目にしますね。ベランダなどからの転落を防ぐために気をつけることは「鍵をかける」ことです。ドアや網戸への補助鍵は後付をすることもできます。足がかりなどになりやすいベランダの柵は、透明のシートなどを貼り付け登れないようにしましょう。そして、窓の近くに足がかりとなるテーブルやベッドなどを配置しないようにする工夫も必要ですね。
ケトルやウォーターサーバーなどによるやけどの事故も多くなっていますので、倒れてもお湯がこぼれにくかったり、子どもの火傷予防に配慮した製品を使うようにしていけるといいですね。
子どもを他の人に預けるときに気をつけたいこと
働きながら子どもを育てる中で、やむを得ず子どもを他の人に預けなければいけないときもあると思います。自宅は子どもが事故が起きないように気をつけていても、他の家ではそうは行きません。そういった場合は、子どもを預けるときにここでお話をした内容をマニュアルにし、渡しておくといいと思います。
子どもと普段あまり関わりの無い大人は、子どもがどのような発育段階なのかを理解していないので、大人と同じ目線で物事を考えがちです。しっかり大人同士で共有と確認ができるといいですね。