実は怖い子供の睡眠障害とは?セルフチェック方法や対策を解説
「夜間に何度も目を覚ます」「朝に起きられず日中眠たくて仕方ない」などの症状は、もしかすると睡眠障害かもしれません。睡眠は子供にとって大切なものですが、睡眠障害が起きてしまうと、成長に遅れが生じたり、ボーッとして授業に集中できなかったりすることも。今回は、子供の睡眠障害やチェックの方法について解説します。
大人だけではない!子供の睡眠障害とは?
睡眠障害というと、ストレスが多い大人に発症するイメージではないでしょうか。しかし、実は50人に1人の子供に睡眠障害は発症しているといわれているのです。いびきやおねしょなどの症状も、睡眠障害の可能性があります。
代表的な睡眠障害
睡眠時無呼吸症候群
子供に発症しやすい睡眠障害は、睡眠時無呼吸症候群です。睡眠時無呼吸症候群とは、夜間のいびきや無呼吸、睡眠時の陥没呼吸などの睡眠障害のこと。3~6歳の子供に多く発症し、酸素が足りなくなり、眠っていても十分な睡眠がとれていないという状態になります。鼻炎や扁桃腺肥大が原因となっていることが多く、治療によって改善するケースもあります。
睡眠時遊行症・睡眠時驚愕症
突然起き上がって座ったり、歩いたりしてしまう睡眠時遊行症や、目を見開いて叫び声を上げる睡眠時驚愕症もよく起きる睡眠障害です。特に睡眠時遊行症は、歩いて外に出ようとしたり、ベッドから落ちてしまったりするため、危険が伴います。どちらも多くは思春期になると症状がなくなることが多いといわれています。
セルフチェックをしてみよう
子供の睡眠状態に違和感があったら、まずはセルフチェックをしてみましょう。チェック項目に3つ以上当てはまったら、睡眠障害の可能性があります。
- 寝つきが悪く、布団に入ってから1時間以上も起きている
- 就寝後に何度も目が覚める
- 起きるのが極端に早い
- 夜の睡眠時間が6時間以下
- 夜眠れない
- 朝起きられず、日常生活に支障が出る
- 何度も目を覚まし、夜泣きをする
- いびきをかく
- 睡眠時の無呼吸・陥没呼吸
- 朝、機嫌が悪い
睡眠障害による影響とは
睡眠障害は子供にどのような影響があるのでしょうか。
体への影響
睡眠時には、成長ホルモンが脳から分泌されます。成長ホルモンは骨や体の成長を促すので、睡眠の質が低下してしまうと、成長に遅れが生じる可能性があります。
また、慢性的な睡眠不足は自律神経失調症の原因となったり、将来的に肥満や生活習慣病のリスクを高めてしまったりすることも。睡眠障害は子供の体に大きな影響を与えるのです。
精神面への影響
夜しっかり眠れていない状態が続くと、日中イライラしたり、集中力ややる気が低下してしまいます。集中力が低下すると、ケガや事故、学力の低下につながる可能性があります。
睡眠障害かもと思ったら病院で相談を
セルフチェックを行い、「子供が睡眠障害かも」と思ったら病院を受診しましょう。突然起き上がって、座ったり、歩いたりしてしまう睡眠時遊行症や、目を見開いて叫び声を上げる睡眠時驚愕症もよくみられる睡眠障害です。
かかりつけの小児科を受診するか、睡眠時無呼吸症候群の場合は耳鼻咽喉科を受診するのもよいでしょう。症状を説明するために、夜間の睡眠状態を動画に撮っておくこともおすすめです。
睡眠障害はさまざまな影響が!早めに受診を
子供の睡眠障害は、成長に遅れが生じるだけでなく、イライラや集中力低下などの症状も引き起こします。セルフチェックに該当する部分がいくつもあったり、睡眠障害の症状が1ヶ月以上見られたりする場合は、病院に相談してみましょう。