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小さなお子さんがいる家庭向け防災ガイド「地震から身を守る④」

小さなお子さんがいる家庭向け防災ガイド「地震から身を守る④」

Part4 親子での備蓄・持ち出し袋

9月は防災月間。コロナに気を取られて忘れがちですが、災害はいつ起きてもおかしくありません。首都直下型地震は30年以内に70~80%、さらに広域の南海トラフも同じ確率で起きるといわれています。

今回は、備蓄や持ち出し袋についてです。


親子での備蓄の考え方

「何を備蓄すればいいですか?」「持ち出し袋の中身を教えて!」

普段、乳幼児親子向けの防災講座を行っていますが、よくきかれる質問がこの2点です。

今回は、パパ、ママ、乳幼児2人の4人家族のための、1~2週間分備蓄リストを作ってみました。

これは、あくまで目安です。「地震から身を守る①」で触れた自宅の立地・地域特性、備蓄スペース、家族の健康状態にあわせて適宜カスタマイズしてください。

食品は、ローリングストック法(いつも食べるものを少し多めに買って、古いものから食べていれかえていく)、ガスコンロ・ガス缶でパッククッキング(湯せん)を想定しています。

ガスコンロでパッククッキング(湯せん)

持ち出し袋の考え方

女性が持てる荷物の重さは15キロ(*1)だといわれています。お子さんを抱っこすることを想定すると、荷物は5~7キロ程度におさえたいですね。

いつものマザーズバッグに、
・1泊2日の温泉旅行程度の着替え
・1食分の飲食
・乳幼児に必要だけど入手しにくいもの
・自分にどうしても必要なもの
・母子手帳や身分証などの重要書類
を追加するイメージです。

(*1)職場での衛生管理を参考:https://eiseiiinkai.com/2018/08/03/mochihakobi-jyuuryouseigen/

いつものマザーズバッグにプラスして、防災仕様に!

さらに、いつも持ち歩くマザーズバッグを防災仕様にして、普段から備えようという考え方をご紹介いたします。

・モバイルバッテリー(半年に一度は満タンに)
・母子手帳・健康保険証のコピー
・現金
・常備薬
・家族や親族の電話番号メモ(ジップロックに入れて防水)
・携帯トイレ
・ホイッスル
・LEDライト(キーホルダーのような小型タイプ)
・小型ナイフやはさみ、やすりなどが組み合わされた小型のマルチツール
・レジ袋、小さいビニール袋
・ゴミ袋45Lサイズ
・飴や飲料

すべて入れて持ち歩くと、バッグがパンパンになりそうなので、適度なところまで。

避難先で何泊もするのなら・・・持ち出し袋

小さいお子さんとの持ち出し袋の例です。
皆さんのこだわりや生活スタイルにあわせて柔軟に。

・重要書類:免許証、保険証、現金 
=>貴重品はウェストポーチやポシェットで常に身に着ける

・水・食料・おやつ、紙コップ、ラップ、スプーン
・ビタミン剤
・簡易トイレ、ティッシュ、
・LEDヘッドライト、モバイルソーラーバッテリーなどスマホ用電源、イヤフォン、ラジオ
・子ども用(着替え、オムツ、おしりふき、ビニール袋) 多め、おもちゃ
・抱っこひも、1歳以上は靴
・油性ペン、はさみ、ガムテープ、メモ用紙、
・保温シート、レジャーシート、大きなビニール袋、タオル(大・小)
・上着、レインコート、カイロ、叩いて冷える冷却剤
・マスク、消毒液、体温計
・保湿クリーム、ヘアゴム、歯磨きシート、歯磨きタブレット
・メガネ、常備薬、救急キット、耳栓

母子手帳や子どものお薬手帳を撮影して保存

重要書類を取りに帰って津波や土砂にのまれた、火災に巻き込まれたという話をきいたことはありませんか?
命より大切なものはありません、緊急時にはまず避難を。

そのうえで、お子さんのために今すぐできること。

母子手帳(出産時の記録、予防接種歴)、お薬手帳(体重に応じて処方された最新ページ)を、撮影しましょう。

ご自身のスマホに保存しておくだけでも良いのですが、そのスマホの電源が切れたら見られません。クラウドにアップ、メールで自分や家族に送信するなど、他からも見られるようにすると便利です。

免許証と保険証も撮影・保存

同様に、他の重要書類も保存を。
・免許証、パスポートなどの本人確認書類
・保険証(+お子さんの医療証)
・持病のある方はお薬手帳の最新処方ページ
・保険証書、クレジットカード・通帳の口座番号

原本があるほうがよいのですが、コピーがあれば替わりになる場合や、再発行がスムーズになる時もあります。

特に、本人確認書類は重要です。銀行カードや通帳を災害で紛失しても、本人確認ができれば、ゆうちょ銀行20万円、その他多くの金融機関10万円まで引き出せます(*2)。
この制度は、大雨災害時も運用されています。

(*2)ゆうちょ銀行 https://faq.jp-bank.japanpost.jp/faq_detail.html?category=&page=1&id=1131

(*2)ソニー銀行 https://moneykit.net/visitor/saigai/

(*2)事例:日本銀行「2016年熊本県熊本地方の地震に係る災害に対する金融上の措置について」 https://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/rel160415f.pdf

健康保険証も重要です。
災害により保険証を紛失・自宅に置き去りのまま避難した人達は、医療機関に以下の情報を伝えれば、通常の負担割合で受診できます(*3)。

・氏名、生年月日、連絡先(電話番号等)
・被用者保険の被保険者にあっては事業所名、国民健康保険
または
後期高齢者医療制度の被保険者にあっては住所(国民健康保険組合の被保険者については、これらに加えて、組合名)

(*3)厚生労働省「令和元年台風19号に伴う災害の被災者に係る被保険者証等の提示等について」 https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000556994.pdf

災害時の母乳とミルク

【母乳】

災害時に、母乳が止まるという話をきいたことはありませんか? 人間も動物ですから、恐怖や不安を感じると、その場から逃げ、自分を守るために、一時的に母乳が止まることがあります。これは生き延びるために、生物としての自然な反応です。

静かな落ち着いた場所で授乳すれば、母乳はまた出でます。出ない間も、体内では母乳が作られ続けています。医学的な観点からも、母乳継続が推奨されています。

避難所では、落ち着いて授乳できるスペースを用意してもらいましょう。授乳への配慮が、避難所運営のガイドラインに盛り込まれるケースも増えてきました。

コラムの情報・イラスト出典:母と子の育児支援ネットワーク(発行元あんどうりす氏、本郷寛子氏)https://i-hahatoko.net/?p=1165

      

【液体ミルク】

近年、液体ミルクを備蓄品に含める自治体が増えました。必要に応じてご家庭でも使用されていると思いますが、賞味期限が短いため、備蓄する時はご注意ください。衛生面からも飲み残しの再利用はやめましょう。

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上沢 聡子

上沢 聡子防災士、「赤ちゃんとママの防災講座」主宰

大阪で阪神大震災を経験。東京で出産後、「今、被災したら子どもを守れない」と奮起し、乳幼児親子向け防災を始動。同活動で「第9回健康寿命をのばそう!アワード母子保健分野厚生労働大臣賞優秀賞」を受賞。東京都語学防災英語ボランティア、中野区防災リーダー。幼稚園児ママ。oyakobousai@gmail.com oyakobousai.wp.xdomain.jp

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