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【フランスからの報告】実は渋谷のハロウィーンがちょっぴりうらやましいフランス人!

【フランスからの報告】実は渋谷のハロウィーンがちょっぴりうらやましいフランス人!

本来、ハロウィーンはアイルランドやイギリスなどケルト人のお祭り。それがアメリカなどプロテスタント信者が多い国に広まったものなので、カトリックが主流のフランスでは無縁の行事。でも今では日本と同様、すっかり浸透。今回は、フランスでのハロウィーンの楽しみ方をリポート!


第32回 カトリック国のフランスでもハロウィーンは人気!

今年のハロウィーンは、10月31日の夜

フランスのハロウィーンと日本との違いは、楽しむのは子ども達のみという点。

Toussaint(トゥッサン。キリスト教の祝日。年ごとに日はズレ、今年は11月1日)の前日の夜、子ども達は魔女やお化けなどに仮装。ボンボン(キャンディ)を貰うために近所を練り歩く。

子どもだけで夜道を歩けるのは、毎年、この日だけ。小さい子には兄や姉、いとこなど年長の子が親に依頼されて同行することが多く、そのため年齢バリエーションに富んだグループが続々と玄関をノックしにやってくる。

治安の良い小村でさえ、普段は昼間でも子ども達は親同伴での行動がほとんど。(友達の家に遊びに行くのも、親が送り迎えすることが一般的)
塾もないので、夕方、暗くなってから外を歩くことは皆無。

そんなフランスっ子達にとって、ハロウィーンは「1年で唯一、子どもだけで夜道を歩ける超特別な日!」
その「非日常感」だけでもドキドキ。
しかも仮装や化粧もし、さらにはボンボンもたくさん貰えて、ワクワク感たっぷりの楽しい行事だ。

それぞれ、貰ったボンボンをたくさん入れられるカゴや袋を手にしてやってくる。
「諸聖人の日Toussaint(トゥッサン)」は、先祖を供養するためにお墓参りをする、日本のお盆のような祝日。墓地にはたくさんの菊の花が供えられる。そしてハロウィーンはその前日の夜。「翌日の学校への登校に悪影響しないから」というよりは「祝日の朝くらいはたっぷり寝坊をしたい。そのためには子ども達にも寝ていて欲しいから、前の晩に夜遊びさせちゃおう!」という親の都合による設定。

フランス人は仮装が大好き

2月のマルディ・グラというカトリックの祭り(いわゆるカーニバル)では、中世の時代から貧しい人は王様に、男性は女性に仮装。
そんな古くからの習慣もあり、もともとフランス人は仮装が大好き。
そのため、いつもならアメリカン・ブームには批判的でノリの悪いフランスが、珍しくハロウィーンは歓迎。あっという間に浸透した。

10月になると、どのスーパーでも仮装グッズが売られる。
ただ、あくまでも子ども用。大人はハローウィンに仮装して祝ったりはしない。
でも内心では仮装したいと思っているフランス人も多いらしく、渋谷のハロウィーンは「大人も楽しめるんだぁ」「この時期に日本に行ってみたい」とフランスでも有名。コロナ前はよくテレビのニュースでも取り上げられていた。

子どもから大人まで大好物。ボンボン。

ハロウィーン用のボンボンをうっかり買い忘れると、その夜、ドアをノックされても居留守を使わなければいけないことになるので要注意。子ども達の襲撃から逃れるために慌てて外出したり、息を潜めて奥の部屋に隠れて過ごすフランス人もいたりする。多めに購入し、こうしてカゴに入れて待機する。

フランスでは1秒間に6.8kgものボンボンが食べられているという。年間1人あたりの消費量は3.3kg。
それでもヨーロッパでは10位。1位のスエーデンでは1人が1年に7.7kgものボンボンを食べるという(2位デンマーク。3位ドイツ&フィンランド。5位ノルウエー。6位イギリス。7位ベルギー。8位オーストリア。9位スイス。データObisco)。
日本の消費量はこれらに比べてどのくらいなのだろう?(検索したけれど見つからなかった)

日本のような口の中で長い間、溶かしていく飴よりも、グミやヌガーのように軟らかく、噛むタイプのものが多い。また一口サイズのチョコも「ボンボン」と呼ぶので「キャンディ」よりも広義。「糖菓」すべてがボンボンとよばれる。
ボンボンが入っているハロウィーン用パッケージ。窓辺や玄関にも飾れ、翌年以降も使えるので重宝。

ハロウイーン時期の窓辺

ジェラニウムなど夏の窓辺を彩った花は枯れ、12月のクリスマス用デコまでの間、色合い的にも寂しい窓際を補ってくれるのがハロウィーン! と、近年は高齢者達も楽しんで飾るようになっている。

80歳のおばあちゃん(一人暮らし)の家の玄関脇。

西洋カボチャの魅力

栽培も簡単。水やりは最初の頃だけで手間要らず。ベランダでのプランターでも栽培可能。西洋カボチャが売られていたら1個購入。食べる時、その種を乾燥させて保存。来春蒔けば、来年の今頃には窓辺にオレンジのカボチャが並び、明るい色合いの秋を楽しめるかも?

ハローウィンのイラストにも描かれるオレンジ色のカボチャ。
日本のカボチャとの一番の違いは「硬さ」。水っぽいので、中をくり抜いて目や口も型取り、キャンドルにするのも簡単。

10月末になると村のあちこちの家の窓にはカボチャ・キャンドルが灯る。

味は日本のカボチャとはまったく違い、煮物などには不向き。スープにしたり、チーズとの相性はバッチリなのでグラタン向き。

フランスではアメリカやイギリス、日本のようにパイやプリンなどデザートにすることは少なく(最近は徐々に伝わり始めてもいる)、もっぱら主食用。

水分が多く繊維が豊富なので、大量に食べるほどデトックスになり、クリスマスや大晦日などご馳走続きの12月前の胃休め&体重調整にも重宝。
うちで作る簡単なレシピを書きますね♫

①ピュレ(マッシュポテトのカボチャ版)&スープ

1)皮やワタ、種を取り除き、適当な大きさに乱切り。
2)オリーブ油で炒める。
3)ブレンダーやミキサーでマッシュすればピュレの出来上がり。
4)その後、ブイヨンいりの水を好みの量、加えて再度温めればスープに。
5)ピュレもスープも、好みで塩胡椒、タイムやローズマリーなどのハーブ、クミンやカレー風味のスパイスを加えると子どもにも喜ばれる。

②グラタン

乱切りや角切りにしたらグラタン皿に並べ(好みでその前にオリーブ油で炒める)、上からチーズや好みでナッツ類(ひまわりの種、クルミなど)をかけ、最後にオリーブ油を回しかけ、オーブンで焼く。
※グラタンというと日本ではベシャメル仕立てが多いけれど、フランスではチーズのみの方が主流。ライトでヘルシー。何より簡単でオススメ。

③ファルシー(詰め料理)

くり抜いた中に、くり抜いた果肉と他の野菜や肉、キノコ類、米など好きな具を詰め、チーズも混ぜ、オリーブ油を回しかけ、カボチャの蓋をしてオーブンで低温(100〜150度ほど)で長時間(1時間ほど)焼く。
我が家では酵素玄米&チーズを詰めてデトックス料理に。お腹いっぱいになるのに翌日には胃腸がスッキリ♫

祐天寺りえ

祐天寺りえライター

1994年フランスのスキー場(メリベル)に移住。小学校勤務(給食、教室清掃、スクールバス添乗など)、執筆業、鍼灸&指圧&アロママッサージなどを生業とする3子(20&21&26歳)のシングルマザー。著書「フランスの田舎暮らしとおいしい子育て(小学館)」「食いしん坊の旅(パラダイム出版)」「フランスだったら産めると思った(原書房)」facebook.com/rie.yutenjiosaki

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