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【フランスからの報告】ボジョレー・ヌーヴォーを楽しんだあとは?  残ったワインの簡単アレンジレシピ♬

【フランスからの報告】ボジョレー・ヌーヴォーを楽しんだあとは?  残ったワインの簡単アレンジレシピ♬

ワインというと、まだまだ「ちょっと贅沢」「おしゃれ」「レストランや特別な日に飲むもの」というイメージもあるかもしれませんが、日本のキッチンにある日本酒と同様、フランス人も調理にワインをよく使います。

今回は安いワインや飲み残しワイン、口に合わなかったはずれワインなども無駄にすることなく楽しめる、フランス人達の普段使い&子育てで忙しい時でも作れる簡単レシピを紹介します。

第33回 残ったワインも捨てないで! 簡単レシピで素敵な一品に!

©️vins Mathilde et Florian Beck hartweg

ボジョレー・ヌーヴォーだけではない「新酒」。「できたてワイン」を味わうのが11月

今年のボジョレー・ヌーヴォー「解禁日」は11月18日。

商業的にボジョレーのヌーヴォー(新酒)が大成功。世界的にその名が広まっただけで、ボージョレ―地方以外の、ブルゴーニュなど他の地域の新酒の多くも11月に解禁、発売となる(製法の違いから「ヌーヴォー」ではなく「プリムール」と呼ぶものもある)。

新酒を製造できる地域も、そして赤・白・ロゼも限定されていて、ボジョレーでは赤の新酒のみ製造可能。
そのため、日本では「ヌーヴォーというと赤」というイメージが強いけれど、たとえばブルゴーニュでは白、南仏ではロゼの新酒が多かったりもする。

いわゆる「初モノ」。それを「今年の葡萄の出来は、どうだったかな?」と口にし、その年のワインが将来「当たり年」になるかを占ったり見極めたり。
新酒の味が気に入ると、「この年のボトルは安いうちに買っておいて、家のカーブで何年か寝かせよう!」と地域と年を記憶。翌年以降に発売されるワイン購入の目安にする人もいる。

ただし、ボジョレーをはじめとする「ヌーヴォー」と呼ばれる新酒自体は、熟成には不向き。

1カ月ほどで風味が落ちてしまうので、「毎年、11月だけ楽しめるワイン」「この時期しか味わえないもの」。「旬の果物を逃さずに食べる」と同じような気軽さで飲まれている。

時差のため、本国フランスよりも8時間早く解禁となることもあって、日本でも人気のボジョレー・ヌーヴォー。今年も多くの人に飲んでもらえるでしょうか?

安いワインやはずれワイン、残りワインを使うフランス庶民レシピ

ブッフ・ブルギニヨン(牛肉の赤ワイン煮)やコッコ・オ・ヴァン(鶏の赤ワイン煮込み)なども、フランスでは日本の「肉じゃが」感覚。気軽な家庭料理だけれど、私達外国人にとっては、ちゃんとしたフレンチ。不慣れで面倒、ハードルも高いですよね。

そこで今回はもっと簡単に「ワインが余った」「買ってみたけれど、口に合わなかった」という時にも、無駄にしなくてすむ、子育てや仕事で忙しい時でも楽しめる、簡単レシピを紹介します♪

1)バナナ・オ・ヴァン

輪切りにしたバナナをコップに入れ、グラニュー糖をふりかけ、ワインを注ぎ、2〜3時間置く(常温でも冷蔵でも)。

イチゴで作る人も多く、季節によっては桃やアンズ、サクランボウなどでも。また熟れすぎたり傷みかけた果物、安かったり庭でとれた時期に冷凍保存しておいた果物でも。

2)ホットワイン

フランスではスキー場の定番&冬だけ登場するドリンク。

ワインにオレンジ、砂糖、シナモン、丁子(ちょうじ。クローブのこと)、スターアニス、ナツメグなどを加え、弱火で20分ほど煮る。

その土地で収穫できる気軽なワインで作るため、場所により白ワインのこともある。

3)梨&マスカルポーネ

大人の会食で好評なデザート。数日前から作っておけるのも重宝。

①縦に2つ切りにした洋梨を白ワインで弱火で煮て(串を通せる柔らかさまで。好みでシナモンや丁子、アニスなどスパイスも入れる)、そのまま(鍋ごとでも容器に移し替えても)冷蔵庫で冷やす。
②梨をワインから取り出し、種&種の周りをくりぬき、皿に盛り、そこにマスカルポーネを載せ、好みでシナモン。全体にグラニュー糖を軽くふりかける。

日本の梨でもいいのかもしれない。
梨の風味がうつったワインを好む人も多いので、冷やしておいて、それもワイングラスに注いで添えれば、大人のデザート感が高まる。

甘党の人や果物自体に甘みが少ない場合は、煮込む時にも砂糖を加えても。

4)白ワインケーキ

しっとり&フワフワ。子どもにも喜ばれるケーキ。

泡立ても不要。材料をすべて混ぜて焼くだけ。

①グラニュー糖250g 小麦粉200g 卵4個 ベーキングパウダー10g バニラ少々を混ぜ
②そこにサラダオイル200ccを加え混ぜ、さらに白ワイン200ccも加えて混ぜる
③型(この分量は21cm型)にバターを塗るか、クッキングシートを敷き、生地を流し込み
④180℃で約1時間(オーブンによる。バターではなくオイル&ワインで水分が多いため焼き時間は長くかかる。表面が焦げすぎないように30分以降はアルミホイルを上に被せても)。ナイフを刺して生地がついてこなければでき上がり。

できたての温かい状態でも、冷ました常温状態でも、また冷蔵庫で冷やしても、それぞれ違う風味を楽しめる。
赤やロゼで作る人もいるが、確実に子どもから大人まで喜ばれるのは白。

5)卵料理

ワインは卵との相性も良く、赤ワインでポーチドエッグを煮る「ウフ・アン・ムーレット」は、レストランのメニューにもあるブルゴーニュの伝統料理。

玉ねぎとベーコンも加えて煮立てた赤ワインに卵を落とし、目玉焼きにしても、夕食の一品や夜食になる。
玉ねぎやベーコンも不要。最後に水で蒸し焼きにするところを、水の代わりにワインを注ぐだけというフランス人も多い。

日本の半熟卵の醤油漬けと同様、赤ワインに1日漬け置きしても、色がついてサラダの彩りになる。

6)硬いパンにワインを浸してグラタンのベースに

硬くなってしまったフランスパンにワインを染み込ませ、その上に玉ねぎやトマト、ナス、じゃが芋やカボチャ、ズッキーニ、キノコ類など、好みの野菜をのせ、チーズものせてオーブンで焼けば、ビザやキッシュの生地代わりになる。
また、それを何層にもして、ラザニアのようにする人もいる。
風味が落ちたり、乾燥してしまった食パンを使ってもいいかもしれない。

7)イチジク&フォアグラ

最後に手軽とは言えないレシピも1つだけ。
フォアグラが苦手な人でも「おいしい!」と食べられる、フランスではクリスマス向けのレシピ。

イチジクを一晩、甘口の白ワインに浸して常温で置き、中の果肉を取り除き、広げ、そこにフォアグラを詰める。ラップで包み最低6時間以上、冷蔵。
1つずつ、しっかりラップして冷凍すれば長期保存が可能なので、イチジクの季節に作り、クリスマス当日、朝から自然解凍。ディナーの前菜になるので、大忙しのクリスマスには重宝。

©️vins Mathilde et Florian Beck hartweg
祐天寺りえ

祐天寺りえライター

1994年フランスのスキー場(メリベル)に移住。小学校勤務(給食、教室清掃、スクールバス添乗など)、執筆業、鍼灸&指圧&アロママッサージなどを生業とする3子(20&21&26歳)のシングルマザー。著書「フランスの田舎暮らしとおいしい子育て(小学館)」「食いしん坊の旅(パラダイム出版)」「フランスだったら産めると思った(原書房)」facebook.com/rie.yutenjiosaki

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