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子どもの発達障害診断。考えられるメリットとデメリット

子どもの発達障害診断。考えられるメリットとデメリット

発達障害という言葉が広く知られるようになって久しいですが、実際に診断を受けさせるべきかどうか、悩んでいる親御さんもいるのではないでしょうか。この記事では、診断を受けるメリットとデメリットを、自身がASD(自閉スペクトラム症)と診断されたライター・きくの意見とともに解説します。

子どもが発達障害の診断を受けるメリット

子どものうちに発達障害の診断を受ける場合、早くに対策できる、つまずきが減る、親の育て方や愛情不足が原因や問題ではないことが知れる、といったメリットがあります。

1.早くに対策できる

お子さんの発達障害に早く気づくことができれば、日常生活や学校生活の中での苦手への対策が可能になります。発達障害は、脳機能の発達の問題のため、努力だけでは苦手を克服できないことが多いです。無理に周囲にあわせ心身に余計なストレスを与えるよりも、療育(発達に合わせた支援)や特性に合った環境を用意するほうが賢明です。発達障害と診断を受けることで、専門家に相談し、将来を見据えた最適な方法を選べるようになります。

2.つまずきを減らせる

発達障害の特性や苦手を考慮した生活ができれば、日々のつまずきを減らせるでしょう。発達障害の特性を持つ子どもは、学年が上がるにつれてお友達とうまくいかない、授業に集中できないといったことなどに悩みがちです。最大限の努力でカバーできる人もいますが、それがストレスになって心身の別の症状(二次障害:発達障害が理由で起きるうつ病などの症状)につながる恐れもあります。

周りのようにうまくいかない理由が発達障害の特性によるところが大きいのであれば、家族や専門家、学校などに支援してもらうことで、勉強や友達付き合いの中のマイナスの経験を取り除くことができるでしょう。

3.育て方や愛情の問題ではないと知ることができる

現在のところ発達障害の原因は、生まれつきの脳の特性によるもので、後天的な問題によって引き起こされるものではないとされています。コミュニケーションを取るのが難しい、落ち着きがないなどの発達特性があるお子さんを持つ親御さんの中には、周囲から「育て方が悪い」「愛情が足りない」と言われたり、自分でもそう考えてしまったりして、子育てに自信を持てない人もいます。しかし、それは事実ではありません。

発達障害だと診断を得た場合は、育て方や愛情のかけ方に問題があるわけではないことが証明でき、子育てや療育に自信が持てるようになるのではないでしょうか。

子どもが発達障害の診断を受けるデメリット

診断を受けるデメリットには、過剰診断や誤診、偏見を受けるといった2つのことが考えられます。

1.過剰診断・誤診の可能性がある

発達障害にも、過剰診断や誤診をされる可能性があります。ASDの子供に見られるつま先歩きや手の平を自分に向けてバイバイするなどの行動は、定型発達の子どももする場合があるそうです。

また、発達障害にはこれといった確かな検査方法がありません。発達障害の専用チェックリストは精度が高いとしながらも、乳幼児期では親が答えることになるため、親の主観が入ることを懸念する専門家もいます。

誤診や過剰診断を防ぐには、問診や検査などをじっくり行ってくれる専門家にかかること、気になることがあればセカンドオピニオンを受けるなどの方法を試してみましょう。

2.偏見を受ける

いまだに「障害」に対する理解や偏見は多くあります。そのなかで周囲に「自分の子どもは発達障害だ」と伝えると、「発達障害だから」といった決めつけや、いじめ、からかいなどの偏見に合うことも考えられます。

以前よりも発達障害という名前が広く知られるようになりましたが、種類や特性などを理解している人はまだまだ少ないのが現状です。

診断は適切なサポート方法を見つける手段のひとつ

わたしは大人になってから、発達障害のひとつであるASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。今までの生きづらさの理由がわかって安心したのと同時に、どうしてもっと早く知れなかったのだろうと悶々とすることもあります。

子どもが発達障害と認定されてしまうのが怖い、もし診断されても受け入れらないと考える親御さんは多いかもしれません。しかし、「どうして自分はこんなにも人と違うのか?」と考えストレスを感じたり、人と衝突しながら生きたりすることは精神衛生上よいこととは思えない、というのがわたしの考えです。

早くに気づき、家族や専門家、学校などとお子さんの将来について作戦を練ることができれば、最適な環境や教育方法が見つけやすくなるのではないでしょうか。

受診した結果、発達障害と診断を受けたとしても、それを誰かに伝える必要はありません。お子さんの得意を伸ばし、苦手を把握、サポートする指針を定めるために受診したり、検査したりするのもアリだと思います。

とはいえ、最近は専門医院の予約も取りづらい状況になっています。わたしの場合も、最初の診察が予約から4ヶ月、最終的な結果までには半年かかりました。診断を急ぐのはいけませんが、すぐにでも診てほしいという場合は、信頼できる病院を見つけ、迷わず予約してしまうのがおすすめです。

参照

発達障害|心の病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

医師が子どもを「発達障害」と診断する難しさ|東洋経済

発達障害の診断 その1 早期発見に伴う誤診の多さ|NHK福祉情報サイトハートネット

きく

きくライター

美、食、住に貪欲な、20代から40代の女性向けメディアで活動中の執筆屋。34歳でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受け、自分の過去や特性を研究しながら、発達障害やその疑いに悩む人に向けた記事を執筆します。

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