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Column コラム

大黒柱の妻が話す、夫婦の家事分担について【エッセイスト・犬山紙子さんインタビュー前編】

2019.02.06

犬山紙子さんスペシャルインタビュー【前編】
一家の大黒柱は妻! 夫婦の家事分担について

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鋭い観察眼で女子の生態を斬る『負け美女』でデビュー以降、エッセイスト、コラムニスト、コメンテーターとして活躍中の犬山紙子さん。
2014年に音楽プロデューサーで漫画家の劔樹人(つるぎ みきと)さんと結婚し、2017年1月に第1子を出産。家事のほとんどを夫の劔さんが担当し、パワフルに仕事をこなす犬山さんに、結婚や出産のこと、家事分担などをおうかがいしました。

結婚願望なし、子どもが欲しいかもわからなかった

——–旦那さんとのなれそめを教えてください。

私が参加していたイベントに、彼がふらっと立ち寄って、そこで共通の知り合いに紹介されて出会いました。彼も漫画や文章書いたりと、私と近い仕事をしていたこともあり、意気投合して、親友のような同志のような関係になったんです。

彼はとにかく優しくて、本当に信用できる人。出会って1年くらいした頃、私は「卵巣嚢腫」になって、良性か悪性かは手術しないと分からないと言われ、激しく落ち込んだんです。そんなときにそばで支えてくれて、グッと距離が縮まり、付き合うようになったんです。付き合いだしてすぐに、「ああ、私いずれこの人と結婚するんだろうな~」と思いました。昔は結婚願望が全然なかったけど、彼の人柄に惚れ込んで、結婚をリアルに考えられたのかも

彼となら、じいさんばあさんになっても楽しそうだなと思えたんです。プロポーズも私からしました

——–その後、長女を出産。以前から子どもは欲しいと思っていましたか?

女性は自然と子どもが欲しくなるとよく言いますが、私は結婚後も子どもが欲しいかどうか全然わからなかった。だったら実際に子ども育てている人や、子どもを持たない選択をした人など、いろんな価値観を持っている先輩方に話を聞いてみようと思い、『私、子ども欲しいかもしれない』という連載を始めたんです。

でもリアルな意見を聞けば聞くほど、欲しいのかどうかわららなくなった。子どものことに関してネガティブな意見があまりにも多すぎる。自分の時間がなくなるし、お金もかかる。キャリアにも響くし、保育園に入るのさえ大変…。それを考えると及び腰になるのは当たり前。
それなら、あれこれ考えず、天に任せようと思ったんです。でも避妊をするのをやめた翌月、生理が普通に来て、ショックだった。それで「私、子ども欲しいと思っているんだ」ってことがわかったんです。

——-子どもができて一番変わったことは?

遊ぶ時間はなくなりましたが、正直いい感じに変わりました。何と言っても、夫への愛情が激増(笑)。
産後に夫との関係が悪くなるとよく言いますが、うちは真逆。出産後もあれこれ気遣ってくれたし、育児を積極的にやってくれています。うちは結婚前から私が稼いで、夫が家事をするという体系ができあがっていたことが大きいかもしれませんが…。出産して2ヵ月で仕事復帰できたのも、夫のおかげですね。
子どもはびっくりするくらいかわいいし、今もかわいくて、かわいくて仕方ない! 

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夫の家事負担を少しでも減らす、それも私の仕事

——-現在の家事分担について教えてください。

子どもができる前は夫に任せっきりでしたが、夫に家事も育児も全て任せると、あちらの負担が大きくなるので、今は夫6.5、私が3.5くらいですね。激務の時はもう少し頼ってしまうこともありますが…。夫はマンガを描いたり、執筆の仕事もあるので、ふたりの1日のトータルの仕事量がトントンになるようにしています。彼は無理しちゃうタイプなので、負担を少しでも減らせるようにいつも考えています。それも私の仕事だと思っています

——-負担を減らすために、具体的にどんなことを?

区の家事代行サービスを利用して家事をアウトソーシングしたり、ご飯もなるべく外食にするようにしています
生まれる前から家事と育児については、ふたりでいろいろと話し合ってきたし、今もたくさん話して、適宜修正しながら今の形になっています。それと彼がストレスをため込んでないか、寝不足じゃないかを探るために、今日あった出来事を聞いたり、睡眠時間のチェックをしていますね。
やってもらうことが当たり前にならないように、「お疲れ様」「ありがとう」という感謝の気持ちは、ちゃんと言葉にして伝えることも心がけています

続く後編では、夫婦円満の秘訣や、犬山さんらが発起人となって始めた児童虐待防止の活動についてうかがいます。

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犬山紙子(いぬやま・かみこ)

1981年12月28日、大阪府生まれ。東北学院大学経済学部卒業後、仙台の出版社に就職。29歳の時、イラストエッセー本『負け美女』で作家デビュー。コメンテーターとして、『スッキリ』(日本テレビ)にも出演中。『私、子ども欲しいかもしれない。『妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』(平凡社)ほか、著書多数。最新刊『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ社)も好評発売中。

写真〇村上未知、取材・文〇鈴木恵美