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Column 絵本とボクと、ときどきパパ

鉄道ブームのときに読んだ絵本たち【Anneママの『絵本とボクと、ときどきパパ』】

2018.01.25

この連載は……
モデルのアンヌ(Anne)さんによる絵本紹介エッセイ。小学2年生の男の子ママでもあるアンヌさんは、出産をきっかけに絵本の世界に魅了され、いまでは息子さんだけでなく地域の読み聞かせ活動にも参加するほどの絵本好き。息子さんとの日々も綴ります。


鉄ちゃんから広がる世界

「てっちゃん」。なんのことかと思えば、鉄道好きの子のことを言うんですね。そうと知ったのはウチの子が2歳ぐらいの頃です。

ウチの子は成長過程の中でその都度マイブームがあって、まるでダイブするかのように、興味を持った世界に入り込む傾向がありました。

なかでも、鉄道ブームはそうとう長く続きました。2歳から5歳くらいの約3年間、読み物といえば鉄道図鑑、口を開けば鉄道ネタ、休日遊びといえばパパにお任せで、電車に乗るというだけの大東京巡り。おそらくみなさんのお子さんの中にも、こんな感じの鉄ちゃんはたくさんいるのではないでしょうか? 

たまに電車で「同類だな」と思う子たちを見かけて思わずクスリとしてしまいます。この情熱、可愛いですよね。

それも我が家では昔話。思い出すと、胸がキュンとします。

今回はその鉄道熱時代の愛読絵本の一冊、『がたごとがたごと』(童心社、文・内山麟太郎、絵・西村繁男)をご紹介いたしますね。

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この絵本ですが、我が家では2歳前ぐらいに購入してからというもの、毎晩のように読まされた、かなりのユーズド品です。もはやこれ以上めくったら危険という崩壊寸前状態にある今、再購入するかどうか検討中。

過ぎ去りし鉄道熱時代にしてなお、未だに時々、「これ読んで」と私に持ってくるウチの8歳児のために、1300円捻出するか、今度サンタさんに頼むか……。

ともあれ、鉄道ファンにも、時刻表ファン、車体ファン、パンタグラフ好き、路線図好き、ひたすら乗るのが好き、などいろいろあるらしいですね。「乗り鉄」だとか、「撮り鉄」だとかいう言葉もあるらしく、鉄道ワールドを追求するといろいろあるのねとウチの子を見ていて思いました。

ウチの子はというと、まず、1歳半ぐらいに高架下で電車の存在に目覚め、大興奮。(いや、0歳の頃から機関車の絵も好きだったな。)

親としては、なんの役に立つのかわからないけど、まずはこの凄まじい情熱に付き合ってみることにしました。パパは電車に乗せに連れ出して、私は鉄道の絵本や図鑑を渡してみたり。最初は乗り鉄から始まり、それから車体やパンタグラフなどの形に夢中になった時期があり、そこまでは「なんの役に立つのかなぁ」といった母心でした。

鉄道がきっかけで、いろんな世界に興味を持つことに

それからしばらくして、車両編成に興味を示した頃から、おや、これは算数ではないかしらと。1両、2両、3両、と数を数えて、全部で8両。8両編成の電車と8両編成の電車が繋がって、16両になる。

この「繋がる」というところに大興奮のウチの子でしたが、8両編成の電車が4両と4両に分裂するのも好きで、しめしめ、これは割り算だと。。

「数の概念は実体験をもとに身につく」などと、とあるママ友がつぶやいていましたが、こういうことかもしれないなぁ、と都合よく思ってみたわけです。

年長になるころには、ウチの子は駅名や行き先に興味を持ち、そこからは一気に、駅名のひらがな、漢字、路線図、時計、時刻表、など、就学前にある程度は習得した様子でしたね。そういうところをみると、やっぱり一見役にたたなそうでもやらせてみると何かに繋がるものなのだなぁと、母心スッキリ。我が家はそんな経験をしました。

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時刻表をむさぼり読むウチの子

さて、この『がたごとがたごと』ですが、そういうてっちゃんを魅了するロマンが描かれているのではないかと思うくらい、ウチの子は好きでした。電車に乗ってがたごと行くと、思いもよらぬ駅に到着する展開。ページを何度も往復しながらbefore/afterの変化を楽しむ絵本になっています。

「がたごと」「ぞろぞろ」「おきゃくがのります」ぐらいの単調な文なので小さい子もOKです。ウチの子が歴史にも『富嶽三十六景』にも興味を持つようになったのも、原点はこの絵本かも。歴史人物や浮世絵のような風景が描かれているわけですから。

という具合に、私は都合のいいように解釈するとして、あとは息子のお気に召すまま。後をついて行ってみると、けっこう面白いですね。

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おまけ。お馴染み0歳からの絵本『がたんごとんがたんごとん』(福音館書店/安西水丸・さく)も、不思議なくらい子どもは好きですよね!

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Anne (アンヌ)

モデル・絵本ソムリエ。1971年東京生まれ。14歳で渡仏、パリ第8大学映画科卒。 国内外のショーやファッション誌を多数経験。映画、エッセイ、旅、ワインなどのコラム等の執筆も手がける。 出産を期に子供の発育と絵本の読み聞かせに関心を持ち、地域での読み聞かせボランティアとしても活動中。 6歳までに息子に読んで聞かせた本は793冊1202話。 現在所持する絵本も約1000冊という無類の絵本好き。


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