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Column 絵本とボクと、ときどきパパ

もう少し楽しみたい。春のスキーと雪の絵本【Anneママの『絵本とボクと、ときどきパパ』】

2018.03.15

この連載は……
モデルのアンヌ(Anne)さんによる絵本紹介エッセイ。小学2年生の男の子ママでもあるアンヌさんは、出産をきっかけに絵本の世界に魅了され、いまでは息子さんだけでなく地域の読み聞かせ活動にも参加するほどの絵本好き。息子さんとの日々も綴ります。


春スキーと、もう少しだけ雪の絵本

いっときの寒波も落ち着いたと思ったら、一気に春のような気温になり、そうかと思えばまた真冬のような寒さに逆戻りしたりで、脱いだり着たりの忙しいこの頃ですね。

もう3月ですもの。辺りは梅や沈丁花の優しい香りが漂っています。そんな春の兆しを感じると、つい慌ててしまうのが私です。春スキーの予約をしそびれると、次の機会は12月末までお預けですからね。

我が家では、大概毎年、冬に一回と春に一回、雪山に行きます。息子と私はスキー。パパはスノボです。こうしたウィンタースポーツは楽しいですが、なにせ天候の変化に備えて防寒したり、あれこれ道具を用意したり、長距離移動もしかりで、子連れにはなかなか大変ですよね。

お天気に恵まれればとびきりの笑顔をみせてくれて、連れてきた甲斐あったとこちらも嬉しくなりますが、雪や雨だと愚図る。吹雪いたりすると一歩も動かない。うっかり転べば泣きわめく。我が家も息子対応に手を焼いた瞬間が幾度もありました。

それが今年はどうしたことか。2月にスキーに行ったら、息子の態度が180度違う。小2の3学期ともなればこうも成長するものなのかと感心したばかりです。

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左端のオレンジのヘルメットがウチの子です。

ピョンチャンオリンピックの影響もあるのかもしれません。テレビ観戦して選手の頑張りを応援していましたしね。とにかくゲレンデで困難にぶち当たってもへこたれません。

昨年まではちょっとした登り坂でも、私の差し出すストックを掴んで、引っ張ってくれの一点張りだったのに、今年はひとりでできると言わんばかり。カニ歩きはもちろんV字登りにも意欲的でした。

転んだって、なんのその。無茶な滑りもしなければ、体が熱くなってもイライラせず、落ち着いて薄着になれました。随分と楽になったなぁと感じながら、ふと横を見ると、3人のイタズラ坊主を抱えたお母さんがため息をついていました。「こら!もう!いい加減にしなさいっ!」と叱ったりしている姿を見て、共感のあまり思わず話かけそうになりましたよ。話かけても良かったんですけどね。

そこへ息子がやってきて、イタズラ3兄弟を目にすると、ニッコリ。私の耳元で「可愛いね!」と言って去りました。ええ、あなたもそうでしたよ、可愛いですよ、でもママ大変、と胸内で呟いた私でした。

ともあれ、やはりスキーは晴天に限りますね。気温も温かだと本当に気持ちが良い。子どももゲレンデを満喫してくれます。そういう意味では多少雪の質が落ちても、悪天候の少ない春スキーの方が家族連れにはオススメかもしれません。パラリンピックも開催中です。息子は選手の情報収集中ですし、もう一回ぐらいスキーに行かねば。というわけで、慌てて3月末のスキーの予約をしてきました。春休みに行ってきます。

雪がテーマの絵本3選

さて、もう3月ですが、スキーに行くならまだ雪がテーマのお話も良いですよね。

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スズキコージさんによる『ヤッホー・ホイホー』(講談社)はいかがでしょうか。雪の祭典のような絵本です。寒い中、動物たちが「ヤッホー ホイホー」のリズムに合わせて集まってくるのですが、とにかくダイナミックでエネルギッシュ。冷たい空気を感じながらも、全てが踊り出すような楽しく温かい雰囲気があります。

不思議な響きを持った言葉の数々も重なり、読み手も聞く方も「ヤッホー・ホイホー」ワールドに引き込まれること間違い無しです。実はこれ、全ページ合わせて一枚の絵なんですよ。巻末には絵の全貌がみれるポスターが付いています。最近の、私が惚れ込んでしまった一冊です。1歳ぐらいからでもオススメ。

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『ねずみのおいしゃさま』(なかがわまさふみ・さく、やまわきゆりこ・え/福音館書店)は、お馴染み『ぐりとぐら』の絵の作者の作品です。

雪の中大急ぎで往診に出かけるねずみのお医者様。ところが途中で身動きが取れなくなり、仮眠することに。寝覚めたときには…。冬から春へと季節の変化を感じる、可愛らしい物語です。幼少時代のお気に入りの一冊で、薪ストーブやヒヤシンスの鉢などに憧れたりして、絵の細部も楽しんだ記憶があります。ウチの子は病気のリスの坊やに思い入れがあったようです。3才から。

最後に、少し大きい子向けの絵本をご紹介します。

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『ピートのスケートレース』(ルイーズ・ボーデン作、ニキ・ダリー絵/福音館書店)です。オリンピックではスピードスケートの小平奈緒選手の活躍ぶりも素晴らしかったですね。オランダでもトレーニングをしていた時期があるそうですが、そのスケート大国の物語です。舞台は1941年。10才の少年が、友人を助けるために、スケート靴を履き、ドイツ軍の目を忍んで命がけの国境越えに繰り出します。スケートの歴史にも触れられる、少年の勇気に心打たれないではいられない中~高学年向けの感動作です。

それでは、また!

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Anne (アンヌ)

モデル・絵本ソムリエ。1971年東京生まれ。14歳で渡仏、パリ第8大学映画科卒。 国内外のショーやファッション誌を多数経験。映画、エッセイ、旅、ワインなどのコラム等の執筆も手がける。 出産を期に子供の発育と絵本の読み聞かせに関心を持ち、地域での読み聞かせボランティアとしても活動中。 6歳までに息子に読んで聞かせた本は793冊1202話。 現在所持する絵本も約1000冊という無類の絵本好き。


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