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Column 絵本とボクと、ときどきパパ

科学絵本と、かこさとしさんの本【Anneママの『絵本とボクと、ときどきパパ』】

2018.05.25

この連載は……
モデルのアンヌ(Anne)さんによる絵本紹介エッセイ。小学生の男の子ママでもあるアンヌさんは、出産をきっかけに絵本の世界に魅了され、いまでは息子さんだけでなく地域の読み聞かせ活動にも参加するほどの絵本好き。息子さんとの日々も綴ります。


科学絵本と、かこさとしさんの本

みなさんも、かこさとしさんの絵本を手にしたことはありますよね。私も、ウチの子も、何度も何度も読んで、もはや絵本といえば、かこさとしさん、というくらい思い入れのある作家さんなのです。今月2日にお亡くなりになったと知ってとても残念でしたが、それでも700点以上の作品を世に残してくれたことに、本当に感謝です。今でこそ楽しい図鑑絵本はたくさん世に出ていますが、その先駆けですよね。

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我が家のかこさとしコレクション

息子に読み聞かせながら、私もかこさとしさんの作品に触れた遠い昔の感覚を思い出しました。とりわけ『海』(福音館書店)は暇さえあれば眺めていた記憶があります。水深が深くなるにつれ、見たこともない世界に引き込まれる感じ。海洋植物や生物の姿、海底地形の様も神秘的で、私にとっては理科的ファンタジーの世界でしたね。

息子も同じ感覚を得ていたかは分かりませんが、海洋生物大好き期には毎日のように読んでくれと持ってきました。ただ、寝る前だと、生物の名前など端から端まで読みあげてしまうと、いつまでも消灯時間が来ないので、端折る必要がありましたよ。小学生向けですが、5歳くらいからでも良いような気がします。上は大人まで。

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おそらく私以上にウチの子はかこさとしさんのファンだと思います。大きくなったらこういうふうに、絵も描く科学者になりたいと呟いたときもあったくらいです。他にも、山と火山に夢中の時期には、『やまをつくったもの やまをこわしたもの』(農文協)に愛着があったようで、これも毎日のように私は読んでいましたね。

この作品は、情報量の多いかこさんの著書の中でも、比較的シンプルで地味なほうだと思います。でも大地の変化を小さい子でも理解できるような文体で書いてあって入っていきやすい。お子さんが少しでも山に興味をもったら、ぜひ。

そのほか、科学絵本でも人体のシリーズに夢中だったころもありました。年長の終わりぐらいでしょうか。『かこさとし からだの本』(童心社)というペーパーバック版の全10冊入ったセットです。(4・5歳から)とあります。思い切って購入しましたが、当たりでした。

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購入のきっかけは、このセットの第3巻『むしばミュータンスのぼうけん』だったような気がします。歯磨きを習慣づけたい、私にそういった思いがあったのではないかと思います。なにせ、効果抜群です。これを読んでからは、どんなに眠くても歯磨きをしない日がなくなりました。

このセットの中では、大人からすると、この3巻目だけ少しシニカルで一番面白く感じますが、ウチの子が最も好きだったのは、『たべもののたび』と『あかしろあおいち』でしたよ。小さい子にも身近なテーマですしね。

さて、かこさとしさんの絵本といえば、科学絵本や図鑑絵本ばかりではありません。多くの方はだるまちゃん絵本(福音館書店)はご存知でしょう。『からすのパンやさん』(偕成社)など、からすシリーズも人気ですよね。

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こうしたお話系では、ウチの子には特に保育園でも流行った『どろぼうがっこう』(偕成社)シリーズが好きだったようです。

2巻目も3巻目は何度も図書館から借りてきて、何度も「良い加減に買ってくれ」とねだられた作品です。その度に母の私はパンパンの本棚を見てため息。絵本の出費を思い出してため息。未だに1巻のみが本棚に収まっています。いつの日か懐かしがって自力で購入するかもしれませんね。

かこさとしさんから息子が得た学びと喜びは計り知れません。まさに知識を得る喜び。そのスタート地点はここにあったように思います。

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Anne (アンヌ)

モデル・絵本ソムリエ。1971年東京生まれ。14歳で渡仏、パリ第8大学映画科卒。 国内外のショーやファッション誌を多数経験。映画、エッセイ、旅、ワインなどのコラム等の執筆も手がける。 出産を期に子供の発育と絵本の読み聞かせに関心を持ち、地域での読み聞かせボランティアとしても活動中。 6歳までに息子に読んで聞かせた本は793冊1202話。 現在所持する絵本も約1000冊という無類の絵本好き。


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