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Column 絵本とボクと、ときどきパパ

遅い春、GWも雪遊びと季節外れの絵本。想定外のこともあった信州ドライブ【Anneママの『絵本とボクと、ときどきパパ』】

2019.05.15

この連載は……
モデルのアンヌ(Anne)さんによる絵本紹介エッセイ。小学生の男の子ママでもあるアンヌさんは、出産をきっかけに絵本の世界に魅了され、いまでは息子さんだけでなく地域の読み聞かせ活動にも参加するほどの絵本好き。息子さんとの日々も綴ります。


遅い春、GWも雪遊びと季節外れの絵本。

ゴールデンウィークでしたね。春休みが終わって、新年度が始まり、ちょっと慣れたかなというころに、また長いお休み。今年は10連休ということで、子どもも2度も春休みをもらったような気分だったと思います。親としてもたっぷり一緒に過ごせて嬉しいです。でも一方で、自分の仕事や用事はまた後回しとなってしまい、ため息も出ますが、それは仕方のないことですね。

さて、その間、「令和」にもなりました。どんな時代になるのだろう。いや、なるのだろう、ではなくて、どんな時代にしようか、ですよね。私たちひとりひとりが時代に流されるのではなく、意識と意志を持って時代を作り上げていくべきですもの。時代を積極的に作り上げていく姿勢を、息子にも持って欲しいと思います。
年号が代わったとはいえ、GW。たっぷりのお休み中に、悶々と新年号について語りあっていたわけではありません。我が家ではほんの少し話題にしたぐらいで、あとは山籠り。ゆったりと自然を堪能した休暇を過ごしました。
今年は春の訪れが遅かったのか、山の新緑も未だで、若葉の輝きには包まれはしませんでしたが、野山の桜が花盛りで、春霞と馴染んで優しい美しさが広がっていました。

私たちは少し足を伸ばして信州の奥の方へもドライブしました。そこは、今度は果樹園の花盛り。りんごはまだ開花していませんでしたが、桃やプラムの花は満開。所々で、菜の花畑の黄色の絨毯が景色に映え、水仙やチューリップもボンボンと傍に咲いて、アクセントになっています。絵を描くなら、ピンクと白と黄色の絵の具が真っ先になくなりそうな勢いでした。時々車の窓を開けると、ほのかに甘い香りが漂っています。地図上だったら果樹園記号だらけだね、と息子は習いたての地図記号を頭に浮かべています。果樹園記号ってどんなだったっけと、人差し指を顎に当て黙り込む母の私。そして野山と雲と果樹園をひたすら写真に収めるパパ。

チューリップと水仙、奥にはプラムの果樹園
チューリップと水仙、奥にはプラムの果樹園

さて、その果樹園の山道をグルグルと登っていき、ロープウェイ乗り場に到着しました。ソラテラスというところで、雲海を見下ろすつもりでしたが、絶景スポットのテラスまで上ってみると、景色は霧の中。残念ながら雲海を見下ろすのにはベストと言えるようなお天気ではなく、長い間待って、やっと少しだけ見れた、というレベルでした。

束の間見れた雲海
束の間見れた雲海

それはそれで、なかなかの景色でしたが、ほんの束の間です。そうなると通常なら、高いロープウェイ代を払ったのに、とがっかりしますよね。でも、そんなことはありませんでした。なぜなら、テラスの真裏には、なんとスキー場が広がっていたのですから。五月だというのに雪遊びが出来るという、思いがけないプレゼントでした。

雪遊びに夢中のウチの子
雪遊びに夢中のウチの子

もちろんスキーが出来るとは思ってもいなかったので、板も持ってきていませんし、スキーウェアだって着ていません。それでもお構いなしです。ソリ滑りができる傾斜で、スニーカーとデニムをビショビショにしながら、息子は遊んでいました。ついでに私も。
季節外れの雪景色が突如目の前に広がるなんて、本当に想定外でしたよ。まるでドラえもんの「どこでもドア」が開いたようでした!

さて、今回は、そんな季節外れがテーマで選書してみました。
『なつのゆきだるま』(G.ジオン:文、M.B.グレアム:絵/岩波書店)。

なつのゆきだるま

冬、せっかく作った雪だるまが溶けてしまって、残念な気持ちになったこと、誰しもあると思います。主人公のヘンリーは、お兄さんと作った可愛い雪だるまをなんとか溶かさない方法はないだろうかと考え、思いついたのが、冷凍庫で保存するというアイディアです。そして夏になって、冷凍庫から取り出し、友達たちへの季節外れのプレゼントとしてお披露目会を計画するという愛らしいお話です。雪の降る日に読んであげてもいいし、夏に読んで涼しい気持ちになってもいいでしょうね。4歳から。

『サンタのなつやすみ』(レイモンド・ブリッグズ:さく/あすなろ書房)。

サンタのなつやすみ

あの有名な『さむがりやのサンタ』の続編です。サンタだというのに寒いのが大嫌い。そこで、憧れの夏のヴァカンスに出かけます。美味しいものを食べたり、気持ちよくプールで泳いだり。でも、体調が悪くなったり、悪天候に見舞われたり、挙げ句の果てにサンタの正体がバレそうになったりといったコミカルな展開が炸裂します。クリスマスシーズン以外のサンタさんに出会える、楽しいコマ割り絵本です。幼児から。
「どこでもドア」の話をしたので、最後に。おまけで息子の愛読書をご紹介します。わざわざ紹介するまでもないんですが、でもやっぱり『ドラえもん』はいいですね。アイディアの宝庫ですもの。
(Anne)

息子の『ドラえもん』コレクション
息子の『ドラえもん』コレクション
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Anne (アンヌ)

モデル・絵本ソムリエ。1971年東京生まれ。14歳で渡仏、パリ第8大学映画科卒。 国内外のショーやファッション誌を多数経験。映画、エッセイ、旅、ワインなどのコラム等の執筆も手がける。 出産を期に子供の発育と絵本の読み聞かせに関心を持ち、地域での読み聞かせボランティアとしても活動中。 6歳までに息子に読んで聞かせた本は793冊1202話。 現在所持する絵本も約1000冊という無類の絵本好き。


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はじめまして、アンヌです

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