連載:オ イッチ ニー 0・1・2 歳向け 服の色にも気をつけて! 子どもを蚊から守るためのポイント3つ
子どもを蚊から守るには
真夏日は酸くなってきましたが、ブーンと飛んでくる蚊の音にイラッとする季節はまだまだ続きます。蚊は刺されるとかゆいだけでなく、感染症も心配です。
日本脳炎、マラリア、最近話題になったデング熱やジカ熱も蚊が媒介する感染症。頭痛、発熱、おう吐などで発病し、重症化すると神経障害や死に至ることも。
蚊の脅威から子どもを守るにはどうしたら? 蚊の生態に詳しい佐久間知佐子先生に聞きました。
「絶対に蚊に刺されないことは不可能。刺されすぎないように……くらいの心がまえで」。
そのためには、1)蚊を増やさない、2)家に蚊を入れない、3)蚊をよせつけないがポイントです。3)には、虫よけ剤を上手に使うこと。外出時はベビーカーに蚊帳を張ると安心です。
気を付けたい3つのポイント
1.蚊を増やさない/2.家に蚊を入れない
・戸の開閉は素早く。網戸の破れをチェック
・雑草は抜いておく(蚊のすみかをつくらない)
・水たまりをつくらない(ボウフラをわかせない)
3.蚊をよせつけない
・汗のにおいが蚊を引き寄せるので、汗はこまめに拭く
・露出の少ない服を着る
・蚊は暗い色を好むので明るい色の服を着る
・ベビーカーに蚊帳をつける
・虫よけ剤を上手に使う
おもな蚊の種類はこちら!
(左から)イエカ:夜行性。日本に広く生息。日本脳炎を媒介する。/ハマダラカ:夜行性。マラリアを媒介。日本にはあまりいない。/ヒトスジシマカ(ヤブカ):昼行性。デング熱、ジカ熱、黄熱などを媒介。
虫よけ・殺虫剤の上手な使い方
虫よけ剤の成分には「ディート」と「イカリジン」があります。
「ディートは6カ月未満の子どもには使用不可。その他使用上の注意をよく読んで。どちらも濃度が高いほど効き目も長いですが、子どもには5%程度の低濃度のもので充分。誤って吸引しないよう、ローションタイプがおすすめです」
ハッカ油など天然の虫よけ剤は、「強い香りで一時的にかく乱することはできますが効果は短時間」。それぞれのメリット・デメリットを知った上で選択するのがよさそうです。
殺虫剤の使用については、「殺虫剤は虫よけ剤と違って、虫を殺すもの。人体に害のないように作られていますが、小さな子のいる家ではあまり使いたくないもの。上記の1)、2)、3)の方法で、上手に蚊をやりすごしましょう」。
東京慈恵会医科大学 熱帯医学講座 助教、博士(薬学)。蚊が血を吸う仕組みを研究している。1 歳8 カ月の女の子のママ。
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(Hanakoママ54号より)