
連載:オ イッチ ニー 0・1・2 歳向け 子連れならではのポイントが。避難バッグに入れておきたいものリスト
大掃除に合わせて、避難バッグを見直そう
被災直後に一時的に持ち出す“第一次避難バッグ”。その重要性は感じていても、どうそろえればいいのか難しいと思っているママは多いかも。
「たとえば、子どもを連れて長時間、飛行機に乗る。ライフラインの整っていない国を旅行するとイメージしたとき、何を持っていくか。その旅行バッグに入れるものを考えてみるといいと思います」と、子連れ防災に詳しい『ママプラグ』の冨川万美さん。
ぐずったときに何があれば安心か。喜んで食べてくれるものは何か。一般的には3日分が必要とされるが、まずは抱っこ紐で子どもを抱き、背負える分を用意する。
「バッグは登山用のようなしっかりしたリュックがおすすめ。ママの両手が空いていれば子どもの頭を守ることもできます。パッキングによって重さの感じ方が違うのでコツを覚えて(イラスト参照)。玄関など避難口に近い場所に置き、日常のなかで中身を見直し、イザというときに頼れるものにしておきましょう」

リュックの上層に入れておきたいもの
おもちゃ(ビニール袋にまとめる)、レインコート(敷物や目隠しにもできる)、お金、懐中電灯
リュックの中層に入れておきたいもの
水(500mlが使いやすい)、食べ物(缶入りパンなど)、お菓子、粉ミルク、哺乳瓶(使い捨てがいい)、離乳食、子ども用スプーン
リュックの下層に入れておきたいもの
洋服(夏でも長袖を用意)、下着、オムツ(圧縮袋を使うとたくさん入る)、おしりふき(手や体も拭くので多めに)、生理用品
リュックの背面に入れておきたいもの
タオル(バスタオルは防寒にも便利)、保険証、母子手帳(予防接種履歴のコピー)
ぐずり対策が必要
子連れ旅行をイメージして用意
避難所は公共の場。非常時とはいえ、子どもがぐずるとママのストレスにもなる。できるだけ子どもに我慢させなくてすむように、これがあれば機嫌がいいというモノをそろえておこう。お米好きの子なら、米ものの非常食を重視。おもちゃや絵本は緊張感を和らげる効果もある。わが子のことをいちばんよく知っているママの視点で選ぶことが大事。
避難は抱っこが基本
ラクに運べるようにパッキングの工夫を
リュックは上・中・下層、背面に分けて考えるといい。下はすぐに使わないもの。水など重いものは中層に入れると揺れの影響が小さい。背面は柔らかいものを入れると背中がラク。登山のパッキングが参考になる。ちなみに、ベビーカーは動きの妨げになり、地面近くは粉塵やガスなども想定されるので危険。必ず抱っこ紐を用意しておこう。
マメな見直しで安心
日々、使いながら中身を確認しよう
リュックの中身がなかなか見直せないという人は、日常生活で使うものを入れておくといい。たとえば、日常で使うレインコートをリュックの上部に入れておき、雨の日に出し入れするついでに中身を覗いてみる。車で出かけるときのおもちゃセットやママのトラベルグッズを入れるのも手。ひとつの収納場所として利用し、頻繁に見直す機会を作ろう。
誰にでも取り組みやすい「アクティブ防災」を展開するNPO法人『ママプラグ』副代表。『防災ピクニックが子どもを守る!』(KADOKAWA)など制作。1歳、7歳の2児のママ。
(Hanakoママ34号より)