
連載:サン シー ゴー 3・4・5 歳向け ザリガニの撮影、舞台裏レポート
今月の345のテーマは「ザリガニのつかまえ方」。

晴天に恵まれ、素敵なちびっこモデルさんたちのおかげでとてもいいページができたと思っておりますが、このページができるまでには、ハラハラドキドキがありました。今回はそんな裏話をちょこっとしたいと思います。
書くこと以外が大半、のライターのお仕事
ライターの仕事=原稿を書くことと思っている方も多いと思いますが、実はそれだけではありません。
書く前に、企画を考えるところから始まります。企画が決まったら、具体的には何を載せるか、そのためにどこに、あるいは誰に取材するかを考えます。取材先が決まったら、アポイントを取り、アポイントが取れたら取材をして、ようやく原稿を書く作業に入るのです。
実は、書く以前の作業=企画からアポイントを取るまでに最も時間がかかります。ライターといいつつ、書く作業は全体の20%くらいだったりして!?
しかも、アポイントを取るのがなかなか難しい。適任者が見つからなかったり、見つかってもスケジュールが合わなくて断られたり。締め切りだけがじりじりと迫っていき、不安と焦りで、私の小さな脳みそはプチパニック。このときの心労に比べたら、原稿を書く作業なんて楽勝。楽しいくらいです(そもそも書くのが好きでライターをしていますしね……)。
で、今回のザリガニ企画がまさに、不安と焦りのパニックを乗り越えてできた記事なのです。
不安いっぱいのままの見きり発進だったけど
本当はこの月の企画、別のテーマで進めていたのです。ところが取材先が決まらない。いろいろ調べても、そのテーマに取り組んでいる団体なり人物に到達できない。加えて、4日後にはフィリピン出張を控えていて、渡航前にどうしてもあらかた記事を仕上げていかないと、締め切りに間に合わない!!
これはテーマ自体を変えるしかない。
季節は夏。345歳の子が興味を持つネタって何かないかな? そういえば去年の今頃って、虫取りをテーマにやったっけ。生き物系、前に夏祭りでゲットした金魚の飼い方もやったよな~、夏祭りといえばゼニガメもあり? あ、そうだザリガニ釣りにしよう!!!
さっそく編集長に相談。
「いいんじゃない? でも撮影はどうするの?」
あ、そうですよね、ザリガニの捕まえ方、とかいって、イラストで説明してもしょうがないですよね、やっぱり実際に子どもたちに体験してもらわないとね……。
でも、どこで? 今からモデルさん、カメラマンさんを探せるの? あ~、困った……! と、そこで思いついたのが、いつもお世話になっている元気な女子カメラマンの夏子ちゃん。
田舎暮らしをしている夏子ちゃんの近所なら、ザリガニが捕れる川があるはず! 近所の子どもたちが家によく遊びに来ると言っていたから、多分モデルさんもその中から見つかるはず! しかも写真は、彼女が撮ればいいわけだし。いろいろな心配事が、ワンストップで解決ではないですか!!
フィリピンへ発つのは日曜日だから土曜日には取材をしたい。夏子ちゃんのスケジュールは? 台風は大丈夫? 子どもたちは協力してくれる? そして、ザリガニはちゃんと採れるの!?
不安いっぱいのままの見きり発進だったのですが、奇跡は起こりました。
ザリガニ取材の当日は?
その日は台風もそれ、朝から快晴。
夏子ちゃんの近所の子どもたちが3人集まってくれ、ザリガニ捕りたい!というパパも参加してくれて、素敵な写真の数々を撮ることができたのでした。



当日の撮影がすんなりできたのは、夏子ちゃんの周到な準備のおかげ。前日にロケハンをして、撮影スポットを見つけてくれていただけでなく、万一ザリガニが捕れなかったときにそなえて、近所のザリガニ捕り名人のおじさんに、撮影用ザリガニを捕まえてもらっていたのでした(結局これは使わないですみました。子どもたちの夢を壊したくなかったので、よかった!)。
最後に、子どもたちが手に手に捕まえたザリガニを持って記念撮影。これをメインカットにしたかったのですが、途中でせっかく捕まえたザリガニが逃げてしまったり、3人の笑顔のタイミングが合わなかったり。
そうこうするうちに、子どもたちが飽きて、別の遊びを始めてしまったり。そんなこんなで仕上がった写真は本記事でぜひご覧くださいね!
その日のうちになんとか原稿を書いて、翌朝はフィリピン出張へGO。その取材裏話もまた何かの機会に!
※本記事はこちらで読めます!
写真〇戸井田夏子