連載:サン シー ゴー 4歳5歳のぐずりに「お兄(姉)ちゃんでしょ」は禁句。臨床心理士が教える4つのポイント
やっぱりこれって反抗期? 子とものぐずりどうしたら?
「4、5歳の子どものぐずりは単に、だだをこねている場合もあれば、成長・発達の証という面もあります。
この頃になると自分以外の人の気持ちや心の状態などへの理解も深まるので、ぐずりの中にも子どもなりの自己主張がある場合も。
こちらに余裕があるときは、ちょっと深呼吸しつつ子どもの声に少し耳を傾けてあげると、子どもなりに気持ちを落ち着けられることもあるかもしれません」と話すのは、白梅学園大学子ども学部教授で臨床心理士の福丸由佳さん。
また、親はぐずられるとつい、そちらに注意が向いてしまいますが、注目すべきはむしろ普段の何気ない姿。
「日ごろから小さなことでもできたことを認めたり、ほめたりを心がけていると、子どもに『あなたのことを大切に思っているよ』『心をもって見ているよ』というメッセージが伝わります。気持ちがより安定することで、ぐずりも少なくなるかもしれません」。
弟妹が生まれかまってもらえない寂しさがぐずりにつながることも。
「『お兄(姉)ちゃんでしょ』と言いたくなりますが、少しでも我慢できた時は『さすがお兄(姉)ちゃん、がんばったね』と。この一言がその後の子どもとの温かい関係につながるのです」
親が心がけたい4つのポイント
POINT 1 ネガティブにぐずりをとらえない
ぐずりは見方を変えれば自己主張であり、口答えは思考力が育った証。前向きにとらえましょう。子どもと同じ土俵で争わず、一歩引いて見守る姿勢で。
POINT 2 小さなこともほめる
「ちゃんと挨拶ができたね」「(公共の場で)静かに待ててえらかったよ」など、4 〜 5 歳なら当然と思いがちな小さなことも言葉にして伝えてあげましょう。
POINT 3 悪い言動はスルーしてみる
わざと親の嫌がることで注意を引く場合はあえて注目しない。注目されないとわかるとその行動は減るでしょう。ただし暴力や危険なことはすぐにやめさせて。
POINT 4 「お兄( 姉)ちゃんでしょ」は禁句
まだ甘えたいのに甘えられない葛藤がぐずりの原因につながることも。がんばった時は「さすがお兄(姉)ちゃんね」の一言で子どもは救われるでしょう。
白梅学園大学子ども学部教授、臨床心理士。子どもと大人の絆を深めるための「CAREプログラム」を実施する任意団体CARE-Japan代表。
(Hanakoママ59号より)