
連載:サン シー ゴー 3・4・5 歳向け 大きめの靴はNG! 知っておきたい「子どもの足の育てかた」
体の土台となる子どもの足を育てよう
今、子どもの足に何が起こっている?
歩く機会が圧倒的に減っている今の子どもたち。転びやすい子どもが増えていることとも無関係ではありません。今、子どもたちの足に何が起こっているのか、正常な足の成長のためにどうすればいいのか、足育研究会代表理事の高山かおる先生に聞いてみました!
「立ったときに足の指が地面に着かない『浮き指』、足が内側に傾く『外反偏平足』、小指が内側に曲がる『内反小趾』、そして大人にも見られる『外反母趾』の子が増えています」と高山先生。
あまり歩かなくなったことと、合わない靴を履いていることが主な原因なのだそう。このため、地面をしっかり踏みしめることができず、土踏まずのアーチが正常に形成されないので偏平足に。その結果、体のバランスがとりにくい、転びやすい、姿勢が悪くなり正常な筋肉や骨の成長をさまたげてしまう、という悪循環に。「足のトラブルは、長年にわたって蓄積され、大人の腰痛や膝痛、高齢になってからの運動器疾患にもつながるのです」

そこで大事なのが足育です!ポイントは、正しい靴を選ぶ、しっかり歩く、の二つです。
1・正しい靴選びのポイント
「すぐ成長するから」と大きめの靴を与えるのはNG。「足長、足囲をきちんと測って選ぶことを習慣にしてほしい」と高山先生。
靴は、デザインによって表示サイズ+1前後のゆとりがあるので必ず履いて確かめること。足長が、15.5センチなら、15センチのものと16センチのものを履き比べてジャストサイズのものを選びましょう。サイズを合わせたら
・かかとがしっかり固定されるか
・踏み込んだときに指の付け根の部分でソールが曲がるか
・ベルトやひもで足の甲をしっかり固定できるか
・指が靴の中で自由に動くかどうか
を確認します。

履き方も大事。靴を履いたらまず、かかとを地面にトントンして、靴のかかとと足のかかとを合わせます。次に、ベルトやひもをギュッと締めます。「“かかとトントン、ベルトはギュッ”で覚えて」
2・普段の遊びが足を育てる
しっかり地面を踏み込んで、たくさん歩くことが足育には大事。歩く前に姿勢を正して立ち方をチェックしましょう。足はまっすぐ前を向き、足の裏全体が地面に着いているかを確認します。目は前方を向いて、手をよく振って歩きます。とくに後ろに振ることを意識して。こうすることで後ろ足がのびて、しっかり地面を蹴ることができます。

「わざわざ運動をしなくても日常生活や遊びの中でしっかり足を使えば大丈夫。子どものうちはまだ骨も筋肉も発達途上なので、この時期にしっかり足育を心がけてあげてくださいね」
皮膚科医。「0歳から足の健康をまもり、100歳まで自分の足で歩ける」社会の実現を目標に会を発足。医療、靴メーカー、靴小売、サービスまで他業種連携で啓発活動等を行っている。
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(Hanakoママ39号より)