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幼稚園クラスメイトの中国人一家を、日本食レストランに誘ってみた
2020.11.16 by 岡本 聡子 岡本 聡子

連載:駐在員の妻は見た!中国の教育事情 幼稚園クラスメイトの中国人一家を、日本食レストランに誘ってみた

2018年より中国・広州に滞在中の5歳児ママです。独身時代は上海で暮らしたことがありますが、現地で子育てしてみると驚きと発見の連続。(新型コロナウィルスによる退避のため、一時帰国中)


英語メインの幼稚園に転入した娘。同級生は7割が中国人。しかもかなりのお金持ち。私は、転入早々に巻き込まれたトラブルにびくびくしながらも、少しずつ中国人保護者達との距離を縮めていきました。ある日、偶然の出会いからクラスメイトの一家に豪華ディナーに誘われた私達。今度はこちらが招待する側なのですが……。

第28回 日本好きの中国人を満足させるお店選びは、難しかった

休日、公園でクラスメイトのローラ一家と偶然出会い、夕飯をご馳走になりました。高級海鮮中華ディナーは大人4人、子ども2人で軽く10万円くらいはしたでしょう。中国の富裕層は太っ腹ですね。

中国では割り勘をよしとせず、どちらがご馳走する、を繰り返して交流を深める傾向があります。ということで、今度は我々が招待する番です!はりきって、広州の日本料理レストランを調べあげて、ローラママに提案したのですが……。

「全部行ったことあるよ~」

うーん、そうでしょうとも。彼らは広州在住にして、日本好きなのですから!

在留邦人の間では、「藤鶴」という和食レストランが最高評価なのですが、お値段も最高で、一人2万円くらいはいきます。それは厳しい・・・と、コンセプトが良さそうで、味が日本人に人気の、「隠れ家的高級焼鳥屋」などを選びましたが、どうもお気に召さない模様。

ローラママからは「ここはどう? 私達、お気に入りでよく行くよ。刺身が美味しい」と逆提案が。「さかな船」。おっと、分かりやすい大衆的な居酒屋がきた! でも、私達家族は、よほどの高級店でないと、中国では生ものは食べないことしています。衛生的に心配なのと、やはりネタがおいしく感じられないことが結構ありまして。さらに、夫が、水産物を扱うという仕事柄、何かと文句が多いのです(苦笑)。

では、「焼き肉」でどうかな? 特上カルビならこちらの顔も立ちます。子ども達も喜んで食べてくれるはず。中国では、日本式焼き肉は高価格帯であるにも関わらず大人気です。和牛を謳う店も多いのですが、和牛は国内流通しないはず……。中国で感じる、日本食レストランをめぐる謎の一つです。

外食できないという返事が続き、思わぬ結末が……

しかし、今度はローラママからは、「最近食欲がなくて焼き肉は無理」との返事。え、病気なの? そもそも外食行っている場合じゃない?

半月ほどして「元気になった? 遊びにいこうよ」と連絡すると、「まだ胃の調子が悪い」。何度も返事を読み返して、ようやく「妊娠? これは、つわりだったのか!」と理解しました。こんな時、なんて返せばいいのでしょう。

再会した時、夫は「おめでとう(ゴンシーゴンシー)」と伝えていました。そ、そうですよね、当然「おめでとう」ですよね。しかし、友人から妊娠を告げられるという経験は、中国では初めてであり、言うべき単語が浮かびませんでした。いやー、すべてが経験です。

日本土産に苦心。やっぱり「日本製」は人気

ならば、日本土産を渡そうと、また張り切る私。しかし、ローラママなら中国人に人気の美白系高級化粧品はすでに買いつくしたはず。日本通のお金持ち中国人に何が受けるのかよく分かりません。

やむなく「自分が欲しいもの、自分が買いだめして中国に持っていきたいものをあげよう」と思いつきました。具体的には、子ども向けの歯磨き粉、安全度の高い虫よけスプレー、歯磨きキャンデー(チョコ味)、子ども用敏感肌向けローションや日焼け止め、日本製のおしゃぶりおもちゃ、知育玩具等です。娘を介して、幼稚園でローラに渡しました。

ローラと娘。

ローラママのつわりが明けたとき、自宅マンションのプールに誘われたので、北海道の「白い恋人」を持参しました。日本からの貴重なお土産です。成田空港で何個か買って、いざという時に使うために、毎回中国に持ち込む定番。でも、今から思えば日本通には、ありきたりのお土産だったのかもしれません。引き続き、中国人富裕層が何を喜んでくれるかはリサーチ中ですが、確実なのは「日本製」であることです。

お土産のやりとりで、なぜか大量発生した虫と格闘するはめに!

お返しに、ローラママからもお土産が届きました。雲南省の高級干しキノコです。スープにするとなんともいえない良い出汁がとれ、身体にも良さそう。寝室のクローゼットに保管し、少しずつ使いました。

ある日、寝室のガラス窓に黒い甲虫がひっついているのを発見。退治しても、翌日また現れます。マンションのスタッフや害虫駆除業者、副支配人まで呼んで原因を探り、消毒しましたが、翌日になるとまた発生します。我々の部屋は37階ですが、噂では同建物の19階にもゴキブリが発生したとのこと。

謎の甲虫もきっと外部からの虫だと信じ「どこかに侵入口があるから塞いでほしい」とマンションスタッフに主張し続けました。スタッフは、「こんな虫、広州では見たことない」と、ぽつり。

ここまで読んでくださった方は薄々気づかれているかもしれませんが、実は、例の干しキノコが発生源でした。雲南省の山奥から来た、見たことない虫。この事実に1か月間気づきかないまま、その横で寝ていたとは……。 隣に保管していた乾燥海苔にも謎の甲虫がびっしり。結局、うわぁぁぁぁ! と叫びながら、なんとか一人で処理しました。再度マンションスタッフを呼んで片付けてもらうには、恥ずかしすぎる思い込みでした。

岡本 聡子

岡本 聡子ライター・経営学修士・防災士

2003~05年上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに『中国のビジネスリーダーの価値観を探る』(株式会社アルク『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を加筆・改題)を執筆。2018年より、広州へ駐在帯同中。5歳女児の母。防災士としてNPO活動も行う。facebook.com/okamotosatokochina

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