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第40回 中国でのコロナワクチン接種は?

連載:駐在員の妻は見た!中国の教育事情 第40回 中国でのコロナワクチン接種は?

2018年より中国・広州に滞在中の6歳児ママです。独身時代は上海で暮らしたことがありますが、現地で子育てしてみると驚きと発見の連続(現在、コロナによる退避のため、一時帰国中)。


新規感染者がほとんどいなくても、ワクチン接種は進む

中国でのコロナ新規感染者数は、ほぼゼロ推移が続いています(2021年5月1日現在)。今度こそ本当にコロナを制圧? そうはいっても、ワクチン接種も進んでいます。中国大手メディアによると、政府は6月までに国民の4割の接種を終えると発表しました。

ただ、中国製ワクチンの有効性が低い、という中国当局者の発言があり、これはどういう状態なのかしら……と行方を見守っています。

広州でも、外国人向けワクチン予約を開始

他都市同様、広州でも4月12日から外国人向けにワクチン接種予約が始まりました。日本では自治体からの連絡待ちでなかなか進みませんが、中国では希望者本人が、日時と病院を選んでウェブ予約するという仕組みです。急なキャンセルも、スマホからでOK。

QRコードのようなものを読み取り、専用サイトにアクセス、本人情報を登録(氏名と携帯電話番号、パスポート番号など)します。私も途中まで試してみましたが、分かりやすい上に、英語対応もしています。IT活用と対応の早さはさすがです。

広州市の医療サービス予約サイト。病院の予約番号をとる、AIに質問する、PCR検査、ワクチン予約など、多くのサービスを提供。右下が、外国人向けコロナワクチン予約。

日本大使館によると「判断は各自に任せる」とのことで、中国在住日本人の対応は分かれています。仮に中国製ワクチンを受けても6か月程度空ければ、日本で他社製のワクチンを打つことはできます。

ただ、日本のワクチン接種の仕組みでは、日本での住民登録がないと難しいため、数週間程度の一時帰国では現実的ではないでしょう。

現地の日本人ママに聞くと「様子見かな。今、中国ではコロナにかかる人はほとんどいないので」とのこと。確かに、中国人にも尋ねると「義務じゃないし、今は必要ないかな」とのことでした。

ちなみに費用は、中国人・中国の社会保険に加入している外国人は無料、それ以外の外国人は1500円かかります。

中国製ワクチンをめぐる駆け引き

中国政府は、発展途上国を中心に自国のワクチンを無償提供する「ワクチン外交」を行っています。ワクチンをネタに自国の権益を拡大するなんて、と言われていますが、インドもワクチン外交に参戦し、勢力争いが行われています。さらに、中国やロシアなど外国人にワクチン接種を実施する国々へのワクチンツーリズムが人気、中国製ワクチンを海外に密輸して利益を得る人達、などワクチンをめぐる権力やお金の話はつきません。

私達も無関係ではいられません。中国政府が「中国製ワクチンを、海外で接種した人達の査証(ビザ)取得要件を緩和する」、要は「中国に入国したければ、中国製ワクチンを打つこと」という方針を発表しました。接種しても、入国後の隔離は依然必要です。

とはいえ「うちのワクチンを打たないと、入れてやらないぞ」と言われると正直ひきます。そういう国だとは分かっていますが、ここぞという時にワクチンを活用する外交力、駆け引きの上手さ……。

こればかりは仕方ありません、時間がかかっても、私は日本政府の選んだワクチンを、日本の救済措置の下、受けたいです。

WechatというSNSアプリ(LINEに似ている)でコードを読み取り、予約サイトにアクセス。中国国内ではほぼすべてのスマホユーザーがWechatを使用しており、自治体からの一斉通知にも使われる。

(この記事は、2021年5月1日時点の情報をもとに執筆しました)

岡本 聡子

岡本 聡子ライター・経営学修士・防災士

戦略系経営コンサルティング会社を経て、上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに『中国のビジネスリーダーの価値観を探る』(『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を加筆・改題)を株式会社アルクより出版。幼稚園児の母。分析・事業開発支援、NPO運営なども行う。facebook.com/okamotosatokochina

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