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Column 駐在員の妻は見た!中国の教育事情

偏食や栄養バランスの悪さが大きな課題!

2020.01.27

2018年より中国・広州に滞在中の4歳児ママです。独身時代は上海で暮らしたことがありますが、現地で子育てしてみると驚きと発見の連続。その一部を皆さまにお伝えします。


第4回 偏食や栄養バランスの悪さが大きな課題

前回、幼稚園の給食が大量に食べ残されていることに触れましたが、そもそもなぜそんなに給食を食べ残すのでしょうか?

おやつを食べ過ぎている子ども達

まず幼稚園の一日のスケジュールをご覧ください。

9:00 登園
9:15 モーニングスナック
9:45 中国語
10:30 音楽や体育
11:30 昼食
12:15 昼寝休憩
13:30 外遊び
14:30 アフタヌーンスナック
15:00 下校の集まり
15:15 バス乗車

…..なんだか、スナックの回数が多すぎませんか?

中国では外食が盛んで、特に朝食は外で食べるという人が多いようです。通勤途中に肉まんとヨーグルトを買って、9時始業の会社であっても、自分の机で9時頃から朝食を各自食べはじめるという光景が一般的。子どもについても、朝ぎりぎりまで寝かせて、朝食は学校でという考え方です。モーニングスナックの内容は、バナナ、クロワッサン、ヨーグルト、牛乳など日替わりです。そしてお替り自由です。

4-1朝食を買う人々
通勤途中に朝食を買う人々

午後のスナックは少し軽めで、ヤクルトやミロ、カットフルーツ、スープや小さいパンなど。娘の通う幼稚園は、給食がありますが一般的な中国の幼稚園では、昼休みが2時間近くあり、帰宅して昼食、昼寝、再び登校します。この昼帰宅、自宅昼食、昼寝、再登校という習慣は、幼稚園から大学生、一部では社会人になっても続きます。

4-2 昼食帰宅する小学生
昼休みに下校する小学生達

日本人は、バス登校が多いため、7:30-8:00には自宅で朝食を摂ります。そして9時過ぎにまたモーニングスナック。放課後も16時頃にしっかりおやつを食べる子が多いです。これだけ頻繁に食べていると、昼食や夕食のときにおなかが減らないのでは、と心配になります。幼稚園では歯磨きをしないので、虫歯も気になります。

果物を摂れば野菜の替わりになる!?

娘はよく食べる方なので、夕食に支障は出ませんが、昼はどうやらあまり野菜や肉を食べず、ご飯やパスタを食べている様子。他の中国人にきくと、昼食をあまり食べない、夕食もあまり食べない、お菓子ばかり食べている、という子も結構いるそうです。

実は、中国の子どもの栄養状態を懸念する声がよく聞かれます。朝食欠食や間食の消費量増加、偏食の広がりはメディアでも取り上げられ、問題視されています。その背景には、そもそも栄養バランスという概念が薄いこと、食習慣によるもの、偏食や食べ残しを許容する社会、など複合的な要因が考えられます。

少し古いデータになりますが、「新聞晩報」によると2009年、上海市で行われた子どものための国際文化交流イベントで、中国の子どもは野菜嫌いで肉や魚ばかりを好んで食べる傾向があることが分かりました。一部を引用します。

「中国の子どもは他国と比べ、脂っこくカロリーの高い料理を多く摂取しており、野菜の代わりに果物を摂ることで栄養が足りていると思い込んでいる親も多い。中国児童医学センターの専門家、金星明(ジン・シンミン)教授によれば、上海の3〜12歳の子どものうち40%に激しい偏食や食習慣の乱れが目立つ。食が細く、食べ物に関心を示さない子どももいるという。そのため、ビタミンB1やB2が不足している者が多い」

4-3中国フードピラミッド
中国のフードピラミッド(食生活指針)。摂取すべき栄養バランスを表現している。

うーん、課題が山積みですね。次回、もう少し子どもと食の問題を深堀りしつつ、中国の食文化について触れたいと思います。

岡本 聡子

岡本 聡子 (おかもと・さとこ)経営学修士

2003~05年上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに『中国のビジネスリーダーの価値観を探る』(株式会社アルク『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を加筆・改題)を執筆。2018年より、広州へ駐在帯同中。5歳女児の母。防災士としてNPO活動も行う。facebook.com/okamotosatokochina

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