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Column 駐在員の妻は見た!中国の教育事情

中国から緊急帰国、日本での退避生活は……

2020.06.15

2018年より中国・広州に滞在中の4歳児ママです。独身時代は上海で暮らしたことがありますが、現地で子育てしてみると驚きと発見の連続。今回は、新型コロナウィルスに関連する動きをお伝えします。私自身は、偶然1月中旬に日本に帰国しており、渦中の中国にはいませんが、現地と頻繁にやりとりをしています。


第17回 臨時特別12号:中国から緊急帰国、日本での退避生活は……

退避生活の実情

これまで、中国でのコロナウィルス関連の話、教育事情を中心に書いてきましたが、私が一時帰国中に、日本で経験していることにも、少し触れてみたいと思います。こういう人たちもいるのか、と心の片隅においていただければ幸いです。

一説によると、広州には8000人の日本人がいましたが、現在2000人強しかいないそうです。中国のコロナは当面は収束しましたが、自由な往来ができないため、また所属先企業からの渡航禁止指示により、多くの人が日本に退避中です。(第5回の記事参照)

その後の生活は、4パターンに分かれました。(駐在員が女性である家庭もありますが、わかりやすくするために、男性が駐在員である家庭を想定して話を進めます)

① そのまま駐在員本人、家族ともに本帰国する(駐在自体が終了)

② そのまま家族だけ、本帰国する(駐在帯同が終了)。駐在員本人のみ、中国へ戻る。

③ 家族全員で日本に退避したが、夫だけ中国に戻り、家族は日本で退避生活を続ける(駐在・帯同は継続)。

④ 夫だけ一度も中国から出ずに退避しないまま現地で仕事を継続、家族は日本で退避生活を続ける(駐在・帯同は継続)。

そのまま本帰国になった人たちは新しい生活に切り替えられて、ある意味うらやましくもあります。しかし、家具や荷物はすべて広州の部屋に置きっぱなし(中には、部屋も借りたままの人も)という方もいます。夫だけなんとか中国に戻り、引っ越しの荷物出しをした家庭もありますが、不用品の処分ができず、すべてが船便で送られてきて、受け取り時に大あわてしたそうです。

中国への渡航は、原則不可

現在は、入国制限により、日本人を含むほとんどの外国人は中国に入国できません。ただ6月に入り、一部の企業に限り、特別に日本人駐在員の入国許可が下りました。しかし、現地では2週間の厳しい隔離が待っています。

夫が中国にいる場合は、行かなければ再会できないので、家族は皆、中国に戻るつもりでいます。日本人が、中国から日本に帰国することは可能ですが、2週間の自宅待機要請があります。さらに、中国への再渡航が簡単にはできないため、実質「日本人駐在員は、中国から日本に帰国できない」という状態です。飛行機も、ほとんどが運休しています。

ほとんどが実家暮らし。でもお金はかかる

退避中は、実家、ホテル、マンスリーマンション暮らし、自宅に戻れる人は自宅滞在をしています。しかし、駐在を機に自宅を引き払う、または貸出中という人が多く、実際は実家暮らしが多いです。ホテルは外食や生活費がかかりますし、マンスリーマンションは狭いわりに高額で、退去時の費用などでトラブルが発生しているそうです。

半年近く実家にいると、実家最高! というわけにもいきません。子連れでかさばる上に、退避がいつまでかわからないとなると、居場所がない、老いた両親に迷惑をかけてしまうと気を遣います。実家の周りには、子どもの同年代の友達がいない、というのも共通の悩みであり、母子だけの閉じた生活を送ることになります。 「退避生活あるある」ですが、衣類や生活用品を「これ全部、広州で持っているのに」と思いながら、日本でも買うことになります。皆、すぐ中国に戻れると思って日本に帰国したため、ランドセルや学用品を広州に置いてきました。実家に生活費も入れたいですし、うーん、けっこう出費はかさみますね……。

3月初め、坂の頂上に雲が湧き出してきました。私には、その後のコロナ禍を予感させる、印象的な一枚です。

(この記事は、2020年6月7日現在の情報を元にしています)

岡本 聡子

岡本 聡子 (おかもと・さとこ)経営学修士

2003~05年上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに『中国のビジネスリーダーの価値観を探る』(株式会社アルク『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を加筆・改題)を執筆。2018年より、広州へ駐在帯同中。5歳女児の母。防災士としてNPO活動も行う。facebook.com/okamotosatokochina

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