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中国でも、6月から多くの学校が再開
2020.07.27 by 岡本 聡子 岡本 聡子

連載:駐在員の妻は見た!中国の教育事情 中国でも、6月から多くの学校が再開

2018年より中国・広州に滞在中の4歳児ママです。独身時代は上海で暮らしたことがありますが、現地で子育てしてみると驚きと発見の連続。今回は、新型コロナウィルスに関連する動きをお伝えします。私自身は、偶然1月中旬に日本に帰国しており、渦中の中国にはいませんが、現地と頻繁にやりとりをしています。


第20回 臨時特別15号:中国でも、6月から多くの学校が再開

小学校では、授業の遅れは「無し」?

中国では、1月後半からの4カ月以上に及んだ休校期間がようやく終わりました。中国政府は、学校再開を「コロナ収束の最終段階」としており、ずっと慎重な姿勢を崩しませんでした。広州のインターナショナル小学校に通う友人親子の場合、5月25日から登校開始。

私が「今年の夏休みは短くなるよね? 日本は7月末まで学校があるよ」と言うと「いつもと同じ7月4日から夏休みだよ。その後、サマースクールがあるから申し込むつもりだけど」との返答。そして「毎日オンラインでたくさん勉強していたから、授業自体が遅れているわけではない」と。

そ、そうでした、中国の小学生は平日朝から晩までオンライン授業を受けていました。もちろん、ひとりひとりの理解度に差はあるものの、やるべきカリキュラムはカバーした、というわけです。

第7回参照)

特に、彼女達が通うインターの小学校は、一定以上の収入のある家庭の生徒が多く、パソコンやiPadを所有しており、オンライン授業をスムーズに受けられた、という背景もあるのでしょう。そして、学校は義務を果たしたので、もし授業についていけない子どもがいたとしても、それは家庭やその子自身の責任だという考え方で運営されていると推察できます。

授業の進捗に、休校の影響無し。こうなると「休校期間」ではなく、「自宅学習期間」と呼ぶほうが正しい気がします。

開校準備中の幼稚園の先生達

娘の通う幼稚園だけ、まだ始まらない

広州の幼稚園は、だいたい6月に始まりました。当初は6月2日登園開始の許可が、6月後半にずれこむなど、土壇場での変更がありました。広州市当局が、学校の感染予防対策を詳細に確認してから、許可を出すというプロセスを踏んだため、時間がかかったそうです。

ここからは、個人的な話になります。

なぜか娘の通う幼稚園だけ、いまだ再開しません。グループ校は3校あり、他の2校は再開しています。娘のところだけ、広州市当局の許可が下りないとのことです。一度は許可が下りたのですが、北京での感染拡大の影響らしく、直前にまた再開延期となりました。学校が、安全・衛生に関する詳細マニュアルを整備・配布し「来週、教室で会えるね!」というところまで進んでいたのですが。

当然、待たされ続ける親たちは怒っています。休校は6カ月目です。「他校は開始済みなのに。こんなに長く子どもが家にいると疲れる」との声。でも、お手伝いさんとベビーシッター、祖父母ががっちり世話をしてくれる家庭が多いはずで……。

第2回参照)

しかし、子ども達は教育を受けられず、友達にも会えずかわいそうです。オンラインレッスンの費用で、学校と保護者に食い違いが……。

6月半ばに、休校中の学費をめぐって、学校と親の間で話し合いがもたれました。毎日15分の動画やアニメ、最後の1カ月に実施した週2~3回30分のオンラインレッスンに、かなりの金額が課金されると判明したからです。2月頃は「動画やオンラインレッスンは無料」と言われていたため、親たちが猛抗議。

先生達はその分働いたわけですから、妥当な金額であれば支払ってよいと私は思います。しかし、休校期間分の学費の半額(30~40万円程度)を充てるという通知に、それは高すぎるのではないかと感じました。

話し合いを受け、学校はこの課金方針を撤回しました。しかし、その日からオンラインレッスンは中止。現在、学校再開は9月にずれこむのでは、と私は推測しています。

中国人生徒の中でも、他校に移る人がちらほら出てきました。戻るべき幼稚園までもが見通し不透明に。私たちが広州に戻る時には、幼稚園はだいぶ変わっているのかも……。またしても頭が痛い問題が増えました。

(この記事は、2020年7月10日現在の情報を元にしています)

岡本 聡子

岡本 聡子ライター・経営学修士・防災士

2003~05年上海にMBA(経営学修士)留学。その経験をもとに『中国のビジネスリーダーの価値観を探る』(株式会社アルク『上海のMBAで出会った中国の若きエリートたちの素顔』を加筆・改題)を執筆。2018年より、広州へ駐在帯同中。5歳女児の母。防災士としてNPO活動も行う。facebook.com/okamotosatokochina

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