
連載:カツヤマケイコのコミックエッセイ カツヤマケイコの絵日記 雨の休日。壁を塗って、黒板にしてみたら……
Vol.5 部屋で黒板塗装

少し間があいてしまった……。
というのもこのコラム「おでかけ」がテーマなのに、おでかけのネタがなかったからであります!
いや、週末になるとどこかしら外出はしてるんですよ。
でも何の事件も起きない、ただただ楽しいだけの幸せな家族の休日になってしまい……

……って
ネタになるからとハプニングを待っている自分!どうなの!?
なかなかコラムを書かない私に心優しい編集さんが「おでかけできなかった日の過ごし方でもいいですよ」なんて言ってくださったので今回はお言葉に甘えておうち話でございます。
以前、自宅の仕事部屋の一面をペンキでブルーにしたことがあった。
私は何をするにも、とにかく仕事が雑なんだけど、そんな私でも容易く塗装ができたことに気を良くし他の壁も塗ってみたくなっていたのだ。

今のマンションに引っ越して8年目。ピカピカだった壁紙も子どもの落書きや手あか、食べ物の汁などですっかり汚くなってしまった。
特に汚い食卓横の壁と台所の一部の壁を塗装しよう、なんなら黒板にしちゃって子ども達の壁への落書き欲求を満たしてやろうと思いつきネットで黒板塗装のセットを購入。マグネットにできる下地も買うことに。

その週末、雨でどこへもでかけられないので早速、壁塗りをすることにした。
黒板にする予定の壁は、数日前から「この壁なら何を描いてもいいよ~」と言っていたのでペンやマジックでぐちゃぐちゃになっている。そんな落書きも見納め。

テーピング、フチの塗装までは私がやり、ローラーで大胆に塗れる部分を子ども達に任せる。

柊太と京香が「次は俺が塗る!」だの「そこは京ちゃんがやるの!!」だの予想通りのケンカを繰り広げていたものの一番心配していた駒子の壁への突進もなく、順調に進む。
そしてこれも予想通りであったが、30分もすると誰も手伝わなくなるのであった……。おい……。

シミだらけだった汚い壁紙も濃紺一色のキレイな壁に生まれ変わり部屋の雰囲気も少し引き締まった感じに。
チョークを渡してやると、柊太が先生になり学校ごっこが始まった。
正座をして兄の話を聞く5歳児のかわいいこと……。次は年長さんの京香、小学校がぐっと近くなって学校に対する憧れをその背中に感じる。

雨の日もこれで一日楽しめたかな?
しかし「子どもの絵が描かれた黒板がある部屋」は「オシャレ」という計算があったのだがそんなイメージは小2男子によって打ち砕かれる。

そうして「チョークの粉が積もる」という現実をまったく計算しておらず、常に床に雑巾が置かれているというオシャレからは程遠いダイニングになったのでした……。
