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「我が子の写真をSNSにアップしないで!」とママ友に伝えるには?【弁護士・宮地先生に聞きました】

連載:子育ての悩みにプロがアドバイス ママのためのカウンセリングルーム・61 「我が子の写真をSNSにアップしないで!」とママ友に伝えるには?【弁護士・宮地先生に聞きました】

写真は多くの情報を含んでいるもの。
子どもを危険にさらしたくないからと、まずは下げてもらうお願いを

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仲良しのママ友がことわりなく、KOKOさんのお子さんも映っている写真をインスタグラムにアップしてしまっているというご相談をいただきました。

まず、インスタグラムにKOKOさんのお子さんがはっきりと映っている写真をアップする場合は、KOKOさんから承諾を得なくてはいけません。

インスタグラムは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)機能によって写真を他人とシェアすることができるので、無限に拡散していく可能性があります。

たとえママ友の方が友人に限定して写真を共有したとしても、その友人の公開の仕方によっては、不特定多数の人に見られることがあるのです。

水着姿の子どもの写真が、幼児ポルノサイトに転載されてしまうといった被害も生じています。そして、一度インターネット上で拡散してしまった写真は、自力では消せなくなってしまいます。

今回アップされたのは、子ども同士が遊んでいる写真ということですが、背景にどういうものが映っているでしょうか。

実は、写真からは多くの情報が読み取ることができます。たとえば公園で撮影された写真から公園名が分かったり、たまたま背景に映った看板から場所が特定されたりすることがあります。カメラの高画質化によってピースサインから指紋が盗み取られるという危険性が指摘されることもあるほどですから、背景に映っている表札や看板などの文字を読み取ることは容易でしょう。その他にも、GPSの位置情報から撮影位置が表示されてしまうようなこともあります。

1枚の写真から読み取れる情報に加え、過去に投稿した写真から読み取れる情報を組み合わせていくと、生活圏が分かり、およその住んでいる場所や通っている幼稚園までもが分かってしまいます。

個人情報が流出すると、悪用される危険が生じます。子どもを狙った誘拐やストーカーのターゲットになるといった思わぬ危険が及ぶことにもつながります。

ママ友の方は、インスタグラムにお子さんの写真をアップすることによって、お子さんに思わぬ危険が及ぶということに思い至っていない、または、危険について現実感がないのではないかと思います。

そこで、KOKOさんから、ママ友の方へ、インスタグラムにお子さんの写真をアップすることで、気が付かないうちに個人情報が流出すること、子どもがストーカーのターゲットになるような思わぬ危険が及ぶことを心配している、だから自分はアップしないのだとお話をして、その上で、KOKOさんのお子さんが映っている写真を下げてほしいとお話ししてみてはいかがでしょうか。

ママ友の方も、同じくお子さんを持つ方ですから、KOKOさんがお子さんを思わぬ危険にさらしたくないという理由で写真をアップしないようにしていることが分かれば、下げてくれるのではないかと思います。

万が一、ママ友の方が、KOKOさんのお子さんが映っている写真を下げてくれない場合は、どうしたらよいかについて、お話をします。

無断で写真をアップすることは、法律的には、肖像権の問題となります。私生活に関する情報が公開されてしまったということでプライバシー権の侵害にもなり得ます。

肖像権とは、自分の肖像(写真等)をみだりに利用されない権利のことをいいます。具体的には自分の肖像を撮影されることを承諾・拒絶する権利と、撮影された写真が公表されることを承諾・拒絶する権利の二つの権利から成り立っています。

肖像権侵害を理由に、写真の利用を差し止める請求、慰謝料請求を交渉や裁判で求めていくことができますので、弁護士に相談をしてみてください。

インスタグラムを含めSNSは、友人や世間の人とのコミュニケーションの場を広げることのできるツールとして有用ですが、他人の権利を侵害しないように、ルールとマナーを守って使うようにしたいですね。

miyachisensei

宮地理子(みやち りこ)さん・弁護士
中央大学法科大学院修了。2010年11月から3年半、沖縄県の石垣島にある八重山ひまわり基金法律事務所で所長弁護士を務める。現在は東京四谷の弁護士法人アルタイル法律事務所で医療事件、家事事件、子どもをめぐる問題などに取り組んでいる。
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ママ友には、お子さんを思わぬ危険にさらしたくないというという気持ちを伝えることから始めたいですね。

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宮地 理子

宮地 理子弁護士

中央大学法科大学院修了。2010年11月から3年半、沖縄県の石垣島にある八重山ひまわり基金法律事務所で所長弁護士を務める。現在は東京四谷の弁護士法人アルタイル法律事務所で医療事件、家事事件、子どもをめぐる問題などに取り組んでいる。「弁護士をもっと身近に」解決しにくいトラブルやお悩みは、お近くの法律相談センターへご相談ください。soudan-yoyaku.jp

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