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ママのためのカウンセリングルーム・76娘が自転車で歩行者とぶつかってしまったら?【弁護士・宮地先生に聞きました】

2019.03.21

お子さんが自転車に乗っていて歩行者と衝突してしまった事故について,ご相談をいただきました。

以前,自転車の交通ルールとして,自転車安全利用五則,①自転車は,車道が原則,②車道は左側を通行 ,③歩道は歩行者優先で,車道寄りを徐行,④安全ルールを守る(飲酒運転・二人乗り・並進の禁止,夜間はライトを点灯,交差点での信号遵守と一時停止・安全確認),⑤子どもはヘルメットの着用をご紹介しました。
自転車は車道を走行するのが原則なのですが,例外的に運転者が13歳未満もしくは70歳以上、または身体に障害を負っている場合,歩道を走行することができます。
今回お子さんは歩道を走行していたのでしょうか。お子さんは9歳ですので,自転車で歩道を走行してもよいのですが,歩道上を走行する場合,③歩行者優先で,車道寄りを徐行しないといけません。
今回の交通事故の詳しい状況は分かりませんが,お子さんは,道路の右側を通行し,交差点を右折したところスピードを出しすぎていて曲がり切れなかったということで,自転車の交通ルールに違反していたようです。今回の事故に対するお子さんの責任の割合(過失割合)は,大きいものとされてしまうでしょう。
自転車は,道路交通法で「軽車両」として,自動車と同様に扱われます。お子さんが自転車を安全に運転できるように,自転車の交通ルールを守るように教えてあげないといけませんね。警視庁から小学生向けにわかりやすく図解されたパンフレットが出されています。ご参考にされてください。
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/leaflet.files/child.pdf
 今回,お子さんが事故を起こしたとき,リサママさんはすぐ近くにいらしたのでしょうか。自動車事故と同じく,自転車で交通事故を起こした場合も,運転者は警察へ届け出ることや,負傷者を救護することが,道路交通法上の義務となっています。リサママさんが,お子さんに代わって,警察署に届出をする必要がありますね。

お子さん(9歳)が交通事故を起こしてしまった場合,自分の行為の責任について理解する能力が十分ではありません。その場合,お子さん自身は損害賠償の責任を負わず,ご両親(リサママさん)が損害賠償の責任を負うことが,民法で定められています。

それでは,治療費を超えて(慰謝料を含めた)賠償金を支払う場合があるのかというご質問に対して,お答えしていきます。今回の事故の態様によっては、治療費を超えて高額な賠償金を支払わなくてはいけなくなる場合があります。
賠償する損害の主な内容として,交通事故で負わせてしまった怪我に関する医療費,病院に通院するのにかかった交通費,仕事を休んで収入が減った休業損害,慰謝料があります。慰謝料の金額は,入通院した期間の長さに応じて計算するのが基本的な考え方です。
怪我がひどく後遺症が残ってしまった場合は,後遺症によって,労働能力を失った割合に応じた逸失利益,後遺症の慰謝料も,さらに賠償しなくてはいけません。

今回,リサママさんが,交通事故の現場でお詫びをし,被害者の通院に付き添われたことは,怪我をされた被害者に誠意を持って対応されたものとして,よろしかったと思います。
 被害者の怪我の回復状況によって,今後も通院が続くような場合は,その通院期間に応じた慰謝料を支払わなくてはいけなくなるでしょう。
ただし,お子さんの交通事故に対する責任の割合(過失割合)に応じて,支払う義務が発生しますので,必ずしも全額(100%)を支払わなくてはいけないということではありません。
過失割合は,交通事故ごとの具体的な態様によって異なります。過失割合や,支払うべき慰謝料の金額などについては,具体的に弁護士に相談してみてくださいね。

 自転車は免許がなくても乗れる手軽で便利な乗り物ですが,死亡事故など重篤な結果を生じる危険もあることを忘れてはいけませんね。5年ほど前,当時11歳の小学生が,夜間,自転車で歩道と車道の区別のない道路で,歩行中の女性と正面衝突し,女性は頭頂骨骨折の傷害を負って意識不明の状態となってしまった件で,小学生の母親に約9500万円の損害賠償請求が認められた裁判例が報道され,話題になりました。
 自転車事故に備えて,自転車保険に入ることも検討されるとよいですね。

miyachisensei

宮地理子(みやち りこ)さん・弁護士
中央大学法科大学院修了。2010年11月から3年半、沖縄県の石垣島にある八重山ひまわり基金法律事務所で所長弁護士を務める。現在は東京四谷の弁護士法人アルタイル法律事務所で医療事件、家事事件、子どもをめぐる問題などに取り組んでいる。
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https://www.soudan-yoyaku.jp/

自転車事故はいつ起きるかわからないので、子どもと交通ルールをしっかり確認し合っておくと良いかもしれませんね。

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