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結婚式で撮ってもらった写真のクオリティがひどすぎる!返金はできるの?【弁護士・宮地先生に聞きました】

連載:子育ての悩みにプロがアドバイス ママのためのカウンセリングルーム・93 結婚式で撮ってもらった写真のクオリティがひどすぎる!返金はできるの?【弁護士・宮地先生に聞きました】

結婚式の写真の出来が悪すぎるので,撮影代を返金してもらいたいとのご相談をいただきました。

大切な結婚式の写真が期待していたクオリティに到底及ばなかったというのは,大変なショックでしたね。

今回,あかねままさんは,結婚式場との間で,式場の手配するカメラマンが結婚式の写真を撮影し,その写真を受け取る契約を締結されたのでしょう。
まず,全額の返金ができるのかという点についてお話をしていきます。
例えば,事前に依頼していた内容の写真をカメラマンが全く撮影してなかった場合,撮影したデータを消去してしまって写真が無くなってしまったという場合は,依頼した債務を履行していない,債務不履行責任があるものとして,撮影代の全額の返金を求める法律的な根拠があるといえます。
今回は,写真の出来の良し悪しはともかく,結婚式で式場手配のカメラマンが実際に撮影をし,撮影した写真があるということですので,債務を全く履行していないとはいえず,全額の返金が認められるかというと,法律的には難しいと思われます。
 
次に,全額の返金まではできなくても,損害賠償請求が認められる場合があることについて,お話をしていきます。
式場手配のカメラマンが撮影をしたとしても,不完全な履行しかされなかったとして,損害賠償を請求できる場合があります。
今回,あかねままさんのおっしゃる「写真の出来の悪さ」は,焦点があまりあっていない,構図が素人のよう,親戚の方やご友人の表情が何とも言えない場面のものが多いということでしたね。
この中で,焦点があまりあっていないというのは,いわゆるピントが合っていない写真ということで,その程度や枚数の多さによっては不完全な履行しかされなかったものとして,損害賠償を請求できる場合があるでしょう。
構図が素人のよう,親戚の方やご友人の表情が何とも言えない写真が多かったことが不完全な履行といえるのか,裏を返せば,どのような写真を撮影することを債務として契約していたのかが,問題となります。
今回,あかねままさんは,事前に式場側から見せてもらっていた写真のクオリティがそれなりに良かったということで依頼することを決めたようですね。
そのときに,例えば,結婚式の式次第のこの場面で,このような構図で写真を撮ってほしいと打ち合わせをしていたにもかかわらず,その写真が撮影されなかったのであれば,債務を完全に履行していないといえる場合もあるでしょう。その場合は,その写真の代金分は損害として賠償請求できることになります。

最後に,交渉の方法についてお話をします。
まずは,あかねままさんご夫妻で,式場に対し,依頼した写真の出来が悪いので,代金を返金してほしいという話をされてみてはいかがでしょうか。
その時,「出来が悪い」ということについて,具体的にお話しすることが大切です。撮影された写真のうち,ピントの合っていない写真を実際に見せて示したり,事前に式場側から見せてもらっていた写真を示しながら「このような写真」を撮影するとのことだったのに実際はこのように違っていると話したりしてみましょう。
式場側が何と回答するかは話してみないとわかりませんが,例えば,全体の枚数のうち明らかにピントが合っていない写真の枚数分については撮影代を返金しますと応じるかもしれませんし,全く返金に応じないかもしれません。
式場側とのやりとりついて迷ったり,その対応に不満を感じたりした場合は,ぜひ弁護士に相談してみてください。そして,弁護士に相談する時には,式場との契約書,撮られた写真,事前に見せられた式場の写真などの資料をできる限り持参して,具体的に相談してくださいね。
法律相談をお受けした弁護士が,この件で損害賠償請求ができると判断した場合,あかねままさんご夫妻が望めば,代理人として,弁護士が式場側に損害賠償請求を求める通知書を送り,式場側と交渉する方法で力になってくれるでしょう。

miyachisensei

宮地理子(みやち りこ)さん・弁護士
中央大学法科大学院修了。2010年11月から3年半、沖縄県の石垣島にある八重山ひまわり基金法律事務所で所長弁護士を務める。現在は東京四谷の弁護士法人アルタイル法律事務所で医療事件、家事事件、子どもをめぐる問題などに取り組んでいる。
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なるべく返金の交渉を受けてもらえるようにするには、「出来が悪い」理由を具体的にお話しすることが大事なのですね。

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宮地 理子

宮地 理子弁護士

中央大学法科大学院修了。2010年11月から3年半、沖縄県の石垣島にある八重山ひまわり基金法律事務所で所長弁護士を務める。現在は東京四谷の弁護士法人アルタイル法律事務所で医療事件、家事事件、子どもをめぐる問題などに取り組んでいる。「弁護士をもっと身近に」解決しにくいトラブルやお悩みは、お近くの法律相談センターへご相談ください。soudan-yoyaku.jp

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