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ASDっ子、ヘアドネーションに挑戦!

連載:発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記 ASDっ子、ヘアドネーションに挑戦!

公立中学校に通う次女のアタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、これって普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴ります。


第40回 誰かの役に立ちたい気持ちはあるんです。ASDっ子、ヘアドネーションに挑戦!

突然「寄付したい……」何が起こった!?

アタの障害、ASD(自閉症スペクトラム症候群)。悪気はないのに相手を不愉快にさせてしまうことが多くて、見ててハラハラします。

人の名前覚えるのが苦手で、近所の子に何度も「名前は?」って聞いてムッとされるとか、クラスで誰と遊んだか聞いても「分からない」。周りに興味が向かないって、ちょっと寂しいよなぁと思ったりもしてました。

そんなアタが小6のある日、ボソッと一言。

「髪の毛、寄付したい」

何のことかと思ったら〝ヘアドネーション”。

「病気で髪の毛なくなっちゃった子にあげる」

学校で習ったの? と聞いても首を振るばかり。突然でビックリでした。どこかでチラシでも見たのかな?

でも、誰かの役に立ちたい気持ちが生まれたなら、これって周りに興味を持つチャンスかも!  だったらその気持ち、ぜひ育ててやりたい。

寄付なんてツヤツヤの黒髪じゃないと断られると思ってましたが「私もしたことあるよ」って話もちらほら。思ったより身近なんだと知りました。

取りまとめしている団体もいくつかあるようで、自分で切って送ることもできるけど、うーん、面倒だし不安。たまたま近所の美容院がヘアドネーション対応していると聞いたので、相談に行ってみました。

ヘアドネーションの相談へ。頑張って元気な髪を育てるのも貢献!

美容師さんは、アタの髪を見て言いました。

「15cm以上で取り扱ってる所もあるけど、ウチは31cm以上ないと寄付できないんですよ」

結論としては、髪質はドネーションに関係ないそうです。パーマやカラーしてようが、癖っ毛だろうが、白髪混じりだろうが、極端に痛んでなければどんな髪でもOK。ただ、長さだけは31cmないとダメとのこと。

「背中くらいだから、今切ると刈り上げっぽくなっちゃうかな?」と言われ、ひるむアタ。

「じゃあ、髪の毛に良いものいっぱい食べて、あと半年くらい伸ばしてから来てね」

と言われました。

それからは美肌ならぬ美髪が目標に! 枝毛ができないように優しくトリートメント。栄養素オタクも功を奏して、緑黄色野菜やヨーグルトなど髪の毛に良さそうなものを調べて食べるようにしました。

イライラすると指に髪を巻きつけて千切っちゃう癖も「あ、ヘアドネーションが!」叫ぶと反射的にやめられるようになり、一石二鳥。

ところが半年後、コロナの感染拡大でヘアドネーションが一時受け入れ停止に……。美容院に問い合わせたら「切り花と同じで切ると髪の毛も枯れちゃうので、もう少し生やしておいてください」とのこと。ヘアドネーションって、もはや園芸!?

アタは、ドライヤーに時間がかってめんどくさそう。でも「切っちゃう?」と聞くと眉間にシワを寄せて「切らない!」……。一途ですね。

そして中1の秋、受け入れが再開されたのを機に、ついにカットに行きました。

いざ、ヘアドネーション!

腰の辺りまで伸びたアタの髪。うわ、伸びたな〜。

素麺の束みたいに少量ずつ結び分け、長さを測ってザクザク切っていきます。断髪式みたいで感動!

初めて肩より上のショートにしてもらったアタは、晴れ晴れした顔でした。

切った髪は、美容院から送ってもらうようお願いし、カット代と送料を払おうとしたら、

「ヘアドネーションはみなさんの善意ですので、送料は結構ですよ」

と言われました。しかもカット代半額! お礼まで言われて何だか恐縮でした。

アタもいっぱい褒められて目がキラキラ! 誰かの役に立つといいねぇって言いながら帰りました。でも、またやる? って聞いたら無言。思ったより大変だったんですね(笑)。

以来、アタは募金や寄付のお知らせにはものすごく敏感に。「被災地への募金」「歳末助け合い」「赤い羽根」「ユニセフ」「コロナ関連の募金」etc……。

役に立ちたいと言うより、正しいことをやって褒められる満足感優先のような気もしますが、まあそれはそれ。

ただ、スーパーやコンビニのレジに募金箱があると、「ママ、募金だって!」

いや、待て待て。人の役に立ちたいって、清い心ですよ。他人を思い遣る優しい心を育てるのは大切。でも、全ての募金箱にお金入れてたら、ウチ破産しちゃうよ〜(泣)!

思い込んだら一途なASDっ子。今度は大人の事情を教える難しさに直面しております……。

China

China2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

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