子育てママのお悩み解決メディア
障害者自身が自分の特性に自信を持って欲しい

連載:発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記 障害者自身が自分の特性に自信を持って欲しい

公立中学校に通う次女のアタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、これって普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。47回にわたってお伝えしてきたわが家のドタバタ子育て奮闘記、今回が最終回。今までお付き合いいただき、大変ありがとうございました!

最終回 障害者とウィンウィンの関係になるには?

「ウチの子に障害があるって分かるまで、障害のことなんて全然知らなかったよ」

特別支援学級のママ友たちは言います。

そうなんです。興味がなければ、無いのと同じ。

我が子が障害者になって初めて「こんな世界もあるのか!」と気付く人がほとんどです。

もちろん私もその1人。だからアタの障害のことを話す時も、わかりやすく伝えられているか心配になります。

発達障害という言葉が定着したことで「ああ、そういえば知り合いでそういう人いる」と、自分の体験として理解しようとしてくれる人が増えました。ありがたいです。

でも、実際どう対応したらいいの? 手助けしたくても自分の常識ですることが正しいのか、戸惑う人がほとんどです。その気持ち、よく分かります。

例えばアタの場合。

学校の休み時間、他の子が遊んでいても1人で本を読んでいることがほとんど。定型発達の子なら声掛けして仲間に入る機会を作ってやるのが正解かもしれません。

でもASDっ子は1人でいることが寂しいわけじゃありません。同じ空間にいることで彼女の中では既に仲間として一緒に遊んでます。だから十分「楽しい」。

逆に、話しかけるとストレスになってしまうこともあります。側から見れば仲間はずれのようですが、アタにとっては居心地のいい時間を過ごしているわけです。

ただ、これはあくまでアタの場合。同じASDっ子でもガンガン自分から人と関わろうとする子もいます。

障害者とうまく付き合うにはどうしたらいいのか。1人1人違うのでなかなか難しいのです。

企業の障害者対応セミナーに参加してみました

障害者の法定雇用率が2.3〜2.6%まで引き上げられる中、雇う側はどう対応すべきかのセミナーが開かれたので聞きに行きました。

コロナ禍ですが、思ったよりたくさんの企業が参加していてちょっと感動。

セミナーでは身体、知的、精神それぞれの障害の特徴と具体的なサポート例などがが紹介された後、質疑応答になりました。すると、雇う側の思いも分かって来ました。

「色んな特性の方がいるので、障害者同士でトラブルになる場合が多く、対応に困っている」

「身体障害の方を雇うために、環境整備をしたのにすぐに辞めてしまった。毎回違う障害の人が来ると、受け入れる職場も混乱する」

「違う部署や取引先に行った時、本人の障害や特性が分からないと誤解を招く恐れがあるので、名札やバッジを付けて構わないか? そういうものは用意されていないのか?」

ごもっともな意見、質問。

頭では分かっていても、トラブル多発だと一緒に働くのはゴメンだと思われても仕方がないなと、正直思います。

さて、それに対して講師の答えは。

・障害者へのカウンセリングなどで、トラブルの回避や職場への定着を図る必要がある。

・受け入れ側の職場に不満が出ないよう、潤滑油となる対応係(いわゆるお世話係?)が必要な場合もある。

・障害をオープンにしたくない人もいるので、規定のバッジなどはない。本人の同意があれば社内で使うのは構わない。

ざっくりこんな感じでした。まあ、一般的に言えるのはそんなもんですよね。

ただし今回のセミナーはあくまで障害者手帳を持っている人が対象。手帳が取得できない人にはサポートが期待できない現状がよく分かりました。

障害者の思い。「普通」はそんなに大事?

アタと一緒にいると「普通」って何だろう? と分からなくなります。

「普通の中学2年生はそんなことしないよ」 ついそう注意するとアタは、

「だって体が勝手にしちゃうんだもん!」と、イライラ叫びます。

アタにとって、世の中の「普通」は異文化。理解しようと努力してますが、なかなか馴染めない。異星人が地球の文化を取り入れようと頑張ってるみたいなもんです。

それでもこの社会で生きていくには「普通」であることが必要で、そのために時間をかけて、感情コントロールや就労の訓練をしているわけです。それでやっとスタートラインに立てる感じ。

でもそれでいいのかな?

「普通」を目標にしていたら、障害者はいつまで経っても、法定雇用率クリアの手段であって、欲しい人材にはなれないと思うんです。

多様性を認める。そんな言葉がもてはやされるようになりました。

ずば抜けた才能で無くても、障害者は優れた資質がある方が多いです。自閉で喋れなくても美しい言葉を紡ぐ人がいます。記憶力に優れた人もいます。同じことを正確に繰り返せる人がいます。

そこにもっと自信が持てる社会。

それこそウィンウィンの社会だと思うんですよね。それにはまず障害者自身が自分の特性に自信を持って欲しい。持たせてあげたい。

「普通」という異文化を学びつつ、自分のアイデンティである「特性」を大切に。

アタの成長をこれからも見守って行きたいと思います。

China

China2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

Chinaさんの記事一覧 →