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Column 発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記

発達障害児アタ、衝撃のプールデビュー!

2020.01.29

公立小学校の特別支援学級に通う6年生の次女、アタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、これって普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴ります。


第3回 発達障害児あた、衝撃のプールデビュー

(1)発達障碍児が水中大好きのわけ

発達障害の子どもは、水好きが多いそうです。

思えばアタも、大の水好き。
プールに行くと、潜っては浮き潜っては浮きの繰り返し。放っておくと、唇真っ青、手足はふやけるまで水の中。上がる時は大泣き大暴れで、それこそ毎度ゲンナリでした。
夢中になると、とにかく聞き分けがありません(それは今も変わりませんが)。

聞いた話では、発達障害児にとって水中は動きやすいだけでなく、水圧でギューっと包まれる感覚が、お母さんの抱っこに似てたまらなく心地良いんだそうです。
思春期になると刺激を求めて、いつまでも水から上がりたがらない男の子もいるそうですが、まあそれはもう少し大きくなってからのお話(笑)。

さて、話は戻りますが、アタが2歳ちょっとの頃、主人が上海転勤になりました。今度は日本人の多いアパートで、なんと屋内プール付き。
アタ、プールデビューです!

(2)3歳児がプールにいきなり飛び込んであわや大惨事!?

初めてプールに連れて行った時のこと。

先に水着に着替えさせ、
「ちょっと待っててね」
服を脱いで振り向くと……い、いない!?

そこにいるはずのアタが消えていました!
血の気が引きました。
脱いだ服を引っ被って、プールサイドに駆けつけると、監視員のおじさんが、大泣きするアタを引き上げているところでした。

「びっくりしたよ! 小さい子が浮き輪もつけずにプールに落ちちゃって。お母さんちゃんと見てないとダメでしょ!」

中国人のおじさんにガンガン叱られ、平謝りしている隙に、アタはおじさんの手をスルリと抜けて、水の中へボチャン!
水深1.2mのプールです。
3歳にもならないアタの足が届くわけもなく、おじさんと共に一瞬絶句!
「アイヤー!」「キャー!!」

おじさんが慌てて再度プールに飛び込もうとすると、水底から満面の笑顔でアタが浮いてきました。そして息を吸い直してまた水底へ。どうやら、水中ジャンプを楽しんでいるようでした。
さっき泣いたのは溺れたせいではなく、無理に引き上げられて怒っただけ。
もう苦笑いするしかありませんでした。

以来、アタはプールの有名人。
連れて行くと、受付のお姉さんや監視員のおじさんが、「また来たねー」と可愛がってくれます。中国の人は、小さい子にとても優しいのです。

「この子は全然水を怖がらなくてすごいんだ!」
褒めて抱き上げ、自分の孫のように自慢して回る様子を見ていると、障害の有無や国籍の違いって、あまり意味ないなぁと思えるようになりました。
考えてみれば、言葉に不自由な私もここでは『障害者』なんですから。

とはいえ、さすがに危険なので、アタには腕用の浮き輪を着けさせました。
本人は不服そうでしたが、すぐに浮く楽しさを覚えご機嫌で泳ぎ回るようになりました。

Vol.3-2020-01-20

(3)スイミングを習わせようとしたけれど……

さてこう書くと「アタには泳ぎの才能がある」と思うでしょう?
私も期待しました!
早速幼児用スイミングスクールの申し込みを、と張り切りましたが……。すぐにやめました。

なぜなら。
アタは、生まれつきの自由人。
誰かに言われた通りに、練習するなんてまっぴらごめん。
無理強いすれば、気が狂ったように暴れます。

後日談になりますが、小1になってもアタはまともに泳ぐことができませんでした。少し教えようとしても嫌がって、全く言うことを聞きません。
代わりに、「タコ泳ぎ」「イカ泳ぎ」など、独自泳法を次々と編み出し周囲を笑わせてくれました。

そんな時、区民プールのインストラクターの先生に言われました。
「アタちゃんは自由に泳がせたら、自然に泳ぎを体得するよ。要は溺れなきゃいいんだから、何も言わずに待っててごらん」

小4になると、アタは学校の授業と自己流で背泳とクロールもどきをするようになっていました。そして、ついに自分から「習いたい」と言ったのです。
今だ!と思って障害児のスクールに申し込みましたがキャンセル待ち。中学生になる頃には入れるかも、と言われました。
えーっ!2年待ち?!
需要は多いのに、障害児受け入れOKの教室はまだまだ少ないそうです。
諦めかけていたところ、6年生の初めに運良く新設の教室に潜り込むことができました。争奪戦でした……。

でもその甲斐あって、あれほど他人に教わることを嫌がっていた子が、今、素直に講師の指示に従っています。本人の気持ちが熟するのを待つって、やはり大切なんだなと思います。

早く才能を伸ばしてやりたい親の気持ち。
好きなことは自分ルールで楽しみたい子の気持ち。

どっちも解ります。
障害児は習得に時間がかかるので、将来のために何でも早く始めておかねばと、親はどうしても思ってしまうのです。

でも。
子どもだって、納得するのにその子なりの時間がかかるんですよね。
焦って与えるだけではダメなんだなぁと、つくづく実感させられた出来事でした。

マンガ・文〇CHINA(チナ)

China

China (ちな)2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

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