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Column 発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記

発達障害児の小学校選び(後編) 〜情報社会ゆえの頭でっかち。優先すべきは何かを忘れないで〜

2020.05.27

公立小学校の特別支援学級に通う6年生の次女、アタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴ります。


第12回 発達障害児の小学校選び(後編)〜情報社会ゆえの頭でっかち。優先すべきは何かを忘れないで〜

(1)発達障害児の進路に希望はあるの?

発達障害がある子どもには、どんな進路があるんだろう?義務教育の間は良いけど、その先は?不安になって、ネットでも色々調べてみました。

小学校支援級から中学校支援級に進学した場合。通常の成績表が付かないので内申点が出ず、一般の高校受験ができない可能性があるという記事を読み、ギョッとしました。

じゃあ支援級に進むのって、できればやめた方が良いの?

幼稚園年長の時点で高校や大学受験、果ては就職の心配。そんな先まで考えなければいけないのかと何だか悲しくなりました。障害児には夢も希望も許されないの? 情報収集するほど、悩みは深まるばかり。

支援級や支援校が個人の特性に合わせて指導してくれる良さはわかります。でも「支援級=進学に不利・将来が不安」の心配はぬぐえません。

(2)大事なのは将来の進路よりも、自己肯定感を育てられる場かどうか

客観的な意見をもらおうと、幼稚園の先生に相談したら「私見ですが、私はアタちゃんには支援級が合うと思いますよ」さらりと言われたので、ちょっとムッとして心のモヤモヤをぶつけてみました。

「最初から支援級では、将来の選択肢も狭まりますよね? アタは最近文字に興味を持つようになって、これから知的部分も伸びそうです。せめて1、2年生は通常級で様子を見るべきでは?」「お母さん。その1、2年が大切なんですよ」

先生の言葉は胸に刺さりました。

「アタちゃんが通常級の教室にいる姿を想像してみてください。通常級では、いつも誰かが助けてくれるわけじゃありません。特別な配慮なしで、ついて行くのがやっとの環境に2年もいたら、どんな子でも自信を失います。

特に女の子が難しいのは、休み時間のコミュニケーション。相手の思いを汲むのが苦手な子が、うまく立ち回れますか? せっかく伸びてきた芽は、その子に合う速度で育てた方が、将来の可能性にも繋がるはずです。大切なのは、アタちゃんの自己肯定感を育てる環境ですよ」

ハッとしました。休み時間の心配なんて、したことがありませんでした。「自己肯定感を育てる環境」気持ちが固まったのは、この言葉のおかげです。

学校は社会の縮図。集団の中で人と接する練習をする場です。アタにとって1番苦手なスキルはコミュニケーション。支援級でゆっくり学ばせて、その先のことは、また少しずつ考えよう! 情報が多すぎて、ちょっと舞い上がっていました。反省です。

実は先生のお子さんも障害者だと知ったのは、卒園式の時。「アタちゃんが道の真ん中で大の字になって泣いている姿を見て、うちの子も同じだったわ〜と思っていましたよ。今は1人立ちして、しっかり働いています。お母さん、心配し過ぎないでゆっくり見守ってあげてくださいね」

温かい握手でした。

(3)通級、支援級、支援学校の分かれ目

就学相談では、教育委員会が通常級、支援級、支援学校のどこに就学が望ましいか判定します。ただあくまで提案なので、最終的に保護者と本人が希望を通すことも可能です。

教育委員会の面接ではアタが発達検査を受ける間、別室で成長の経緯などを細かく聞かれました。成長記録、役に立ちました! アタが受けた検査は今回も「田中ビネー知能検査V」。結果は少々IQが上がりましたが、能力の凸凹は変わりませんでした。

後日、医師面接があり、担当者が幼稚園に様子を見に来たり、集団面接で1時間ほど行動観察が行われました。全ての結果を踏まえて判定が出たのは秋になってから。予想通り「支援級」でした。電話口で敢えて「なぜ支援校ではないんですか?」と聞いてみました。

「アタちゃんは、会話は少ないですが、他の子と積極的に関わろうとする姿が見られました。支援校は障害が重いお子さんもおり、外部交流も少ないのでやはりお友達が限られます。感情コントロールは苦手ですが、周りから学ぶ子と考え、支援級と判断しました」と言われました。

なるほど、よく見ています。

「検査を受けたら支援級に行けとしつこく勧められ、不愉快だった」そんな声も耳にします。でも、勧めるには理由があるはず。低学年では見えにくい障害も、3年生くらいになると顕著になり、悩んで通級から支援級に転籍する子も実は多いのです。

通常級に籍を置いて「通級」に通う子もいます。合う場所は人それぞれ。色んな学校、学級を見学し、我が子が笑ってそこに居る情景を思い浮かべてみてください。

(4)最後に決めたのは本人。その結果は……

さて、小学校。

最終的に、アタは自分で決めました。判定後に体験入学した学校で、あの広い校庭(前編をご参照)に一目惚れしちゃったアタ。「ここ、来る!」あっさりキッパリ。校庭で走り回るアタの姿が容易に思い浮かび、あ、ここだ! ストンと私の胸にも落ちました。

家から遠い学校に通うことが多い支援級の子は、不登校になると復帰が難しいのも事実です。挫けず通える本人のモチベーションも、判断基準の1つになると思います。大事なのは6年間楽しく学校に通えること。

実はこの「毎日通える」ということが、障害児の進学や就職ではものすごく重視されるんですが、それを知るのは、もうちょっと先の話です。

China

China (ちな)2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

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