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発達障害児が“女子力”を身につけるには!?
2020.08.12 by China China

連載:発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記 発達障害児が“女子力”を身につけるには!?

公立小学校の特別支援学級に通う6年生の次女、アタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴ります。


第17回  発達障害児が“女子力”を身につけるには!?

女子が少ない支援級女子事情。お姫様気分でラッキーと思ったら⁉︎

支援級を見てまず思うこと。「ここ、男子校?」

4月。

アタの小学校の特別支援学級には、毎年1年生が3、4人入学します。転入生も数名来ますが、やっぱり女子は少ないです。全体の男女比はいつも2〜3:1くらい。他の学校も男女比は似たり寄ったりのようです。

一説によれば、遺伝子的にも発達障害者の男女比は男子が多いとか。また、小中学校で女子が少ないのは、その特性と発見時期に差があることも影響しているそうです。

例えばADHDの場合。

男の子はまず「多動」が目立って、早いうちに障害を疑えます。でも女の子は、ぼんやりさんだな〜と思われていたのが、大人になって調べたら「注意欠損」だった、と診断されるケースも多いそう。環境も含め、生きづらさをどこで感じるかはその子次第、というのもありますよね。そんなわけで、アタは希少な(?)女子。お姫様状態で、さぞチヤホヤと思いきや、何だかすっかり男子化してしまいました。

あれ? こんなはずでは……。

アタは「恥かしい」という気持ちが年相応に無いので、人前でパンツ丸見えでも平気。トイレの後は身嗜みチェックしてねと繰り返し言いますが、なかなか定着しません。

男の人にもすぐ飛びついてハグしてしまいます。このまま中高学年になったらさすがにまずい!

大きくなれば自然に身に付く、というのは定形発達の子の常識。アタのようなタイプには、時と場合に分けて1つ1つ教えていく必要があります。昨今「過度に女の子らしさを求めるのは性差別」とも言われますが、女の子が自分の身を守るために必要なマナー、やっぱりあると思うんですよね。

だって、短いスカートでドーンと足を広げて座ってる娘。

お母さんは将来が心配でなりません……。お手本になる先輩女子がいれば良いんですが、支援級ではなかなか難しいのが実情です。

みんなが喜ぶなら、それはやって良いこと? 教え方の難しさに直面

逆に、男子をお手本にして言葉遣いが荒れてきました。相手の言葉をおうむ返しで覚えるので、あっという間に、

「このヤロー」「バカヤロー」「うんこー」

下品だからやめようと注意しても、周りがゲラゲラ笑っているので、全く説得力なし。普段から「自分がしてもらって嬉しかったり、相手が喜んでくれることをするんだよ」と教えてきました。

人の気持ちを類推するのが苦手なアタにとっては、「みんな笑ってる(喜んでる)=良いこと」。この場合は違うよと言っても通じません。

アタに何かを教えるのは、PCでプログラミングしていくようだと常々思うことがあります。オンかオフ。1か0。時と場合によっての使い分け、「ファジー」操作のなんと難しいことか! さて、どうやって教えれば……。

ある日、言葉遣いを注意した私に対して「チッ!」。なにっ? 舌打ち〜⁉︎ 使い方間違ってないってことは、意味わかってやってるよね? と、妙に感心しつつもこれはさすがにアウト。

「相手がどんな気持ちになるか、聞いてみなさい!」

怯えるアタに、彼女が言った数々の汚い言葉を大声で浴びせ、忌々しげに舌打ちしたら、「ごめんなさい……」。

その後はもう涙涙でした。わ、これ虐待?

冷静に考えれば「相手の気持ち」をわかれって、自閉症の子には無理難題です。感情的に怒っても無意味。トラウマが残ったらどうしようと、大反省でした。

が、翌日。あれだけキツく叱ったのに、アタはケロッ。母、脱力……。

家だけではどうしようもないので、担任の先生に相談し、学校でも全体に注意してもらうようお願いしました。さて、その後どうなったかと言いますと。

「女子力向上委員会」発足しました! アタさんは委員長です。

しばらくしたある日、連絡帳にこう書かれてました。

「女子力向上委員会」? なんだそりゃ? アタに聞くと、「言葉遣いや身嗜みなしなど素敵な女性目指してお互い注意していこう」という委員会だそうです。因みに委員長以下会員は支援級女子3名。

何だかわからないけど「委員長」なので、アタは大喜び。やる気満々です。その後は「ああ女子力が……」と言うと、パッと膝を閉じるようになりました。「このヤロー」も言わなくなりました。こういう単純さ、素直さはASDっ子の長所です。

もちろん、これだけで問題が全て解決したわけでありません。でも少なくともアタに「女子意識」を持たせるには成功でした。なるほど、こういう教え方もあるのね〜。私も良い勉強になりました。

中学生になった今でも「女子力向上委員会!」 と言うと、慌てて鏡の前で身嗜みチェックするアタさんです。

China

China2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

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