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発達障害の診断名について思うことあれこれ
2020.10.14 by China China

連載:発達障害児ママのドタバタ子育て奮闘記 発達障害の診断名について思うことあれこれ

次女のアタはASD、いわゆる発達障害児。最初はその事実を受け入れられませんでしたが、そのうち、これって普通の子より個性が強すぎるだけなのかも、という心境に。こう言っては不謹慎ですが、障害児を育てるというのは、案外面白いのです。現在、夫は海外に単身赴任中。大学生の長女と私、そしてアタの3人のドタバタライフを書き綴っていきたいと思います。


第21回  発達障害の診断名について思うことあれこれ

発達障害の線引きは難しい……

「診断名は名札みたいなもの」

第1回のエッセイで書きました。

アタに診断名が付いた今でも、まあそんなもんかな、くらいに考えています。もちろん診断は、色んな検査や観察に基づいて医師が総合的に判断するもの。決して適当ではありません。

ただ身体障害と違い、発達障害の診断はあくまで「その傾向が1番強い」という意味。先天性の脳の障害とはいえ、子どもの症状は成長過程で変わることもあるので、一生そのままとも限りません。

ASD(自閉症スペクトラム)と診断名が付いても、ADHDやLDを併存している子は多いです。そもそもASD自体「自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害の一連の続き」というよくわからないものなんだから、線引きはますます難しい……。だって人間、そんなに単純に分類できないですよね。

余談ですが、上海の発達障害児の感覚統合クラスには教育熱心なお金持ちが押し掛けていました。

「おお! 療育ってもしや英才教育⁉︎」

違う意味で線引きの曖昧さに驚いたものです(笑)。

今更ですが、アタの診断名が決まるまでのこと

アタの発達障害を疑ったのは17カ月頃。でも、中国暮らしやら受験、帰国のバタバタでちゃんと病院を受診できたのは6歳になってからでした。

眼科で受診した大学病院にたまたま小児神経科があったので、よく調べもせずとりあえず駆け込んで予約を入れたという、今思えばかなりの無茶ぶり。

まさに当たって砕けろ! でした。

ご縁あって最初の担当医になった先生は「小さいうちに診断名を付けて、名前に縛られることはない」という考えの方。

「MRIで見る限り脳に大きな異常はないですよ。知的遅れと自閉傾向があるようですけど、まだ小さいからゆっくり様子見ましょうか」とニッコリ。

え、ゆっくりってどれくらい?

親としては、障害があるのか無いのか、あるならどんな障害なのか、早くハッキリさせたい焦りもありました。が、成長と共にどんどん進化するアタに、なるほどこりゃ簡単に決められないわと納得。

半年ごとの診察で近況報告。そして最後はゆるっと、

「じゃあ、軽度知的障害のあるASDとしておきましょうか」

となったわけです。幼稚園からお世話になって、診断名が付いたのは小4の冬でした。アタが最初に受けた検査ではIQは50そこそこ。なので私は、アタは重度に近い知的障害のある自閉症だと思っていました。だって、全く会話できなくて泣き叫んでばかり。月齢通りには何もできない。

同い年の子がバレエやピアノなど習い事を始める中、座っていることすらできないアタに、泣きたくなったこともあります。だからこそ、文字を覚えてからのアタの成長にはビックリ。もし先に診断名が付いていたら、アタの知的好奇心を伸ばすことに、さほど熱心になれなかったかもしれません。

お医者さんも考え方は色々です。療育指導中心の病院だったら、早く診断名を付けてより効果的な対応を考えるでしょう。薬を飲んだ方がいい場合もあります。子どもの年齢や症状にもよると思います。何が正しいと一概には言えません。

診断名にこだわらず、疑問や不安があったら相談し、その時その子にベストな方法を一緒に考える。やっぱりそれが大切なんだと思います。

それでも診断名があった方が便利になってくるわけ。診断名は「トリセツ(取扱説明書)」?

診断名は関係ないと言いつつ。成長すると、関わる人や場所も増えて、診断名を聞かれる機会も増えて来ます。診断名を聞くのは「対応の目安」とするため。診断名はその人の大まかな「トリセツ」と言えるかもしれません。受け入れ側としては少しでも情報が欲しいところですよね。

障害者自身も、診断名を知ることで自覚して、自分の障害を客観的に見られるんじゃないかと思います。

ちょっと先の話にはなりますが、発達障害、特にコミュニケーションが苦手なASDっ子が社会に出て困る大きな原因は、やはり「人間関係」です。自分ではちゃんとやっているつもりなのに、周りから「空気読めない人」と嫌われてしまう。見えない障害は、誤解されがちです。

その解決策として最近は、診断名に更に詳しい自分の「トリセツ」を加えて、得意不得意を職場に伝えるフォーマットもあるそうです。

診断名をコミュニケーションの一手段として利用!  単なる名札ではなく、名刺の肩書きみたいに堂々と使えるような社会になったら面白いなぁと思います。

China

China2児の母。

特別支援学級に通う次女、マイペースな長女と、すったもんだの日々を送っています。 娘ラブの夫は単身赴任中。エッセイを通して、発達障害って案外いいね!と思ってもらえたら嬉しいです。

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